新・私に続きを記させて(くろまっくのブログ)

ハイキングに里山再生、れんちゃんとお父さんの日々。

だめライフ愛好会、そして寝そべり族に連帯します

2023年07月04日 | 反戦・平和・反差別・さまざまな運動
先日、あるフォロワーさんの◯◯の卵の試食の話をご紹介しました。


と、思っていたら、アメリカザリガニの捕獲と試食にハマっている学生さんがいました。外来種を駆除しておいしくいただく環境貢献型グルメですね。


最近、SNSを通じて、各大学に自然発生的に広まっているのが、この東大の学生さんも含めた「だめライフ愛好会」です。

あるフォロワーさんが言及されているのをきっかけに、私も興味を持って、何人かフォローさせていただきました。その中に、このブログのラファルグ『怠ける権利』に関する記事に興味を持ってくれた方々もいて、うれしかったです。

このだめライフムーブメントの主導者、昔の左翼ふうにいえばイデオローグにあたるのが、中央大学だめライフ愛好会さんのようです。



このマニュフェストによれば、大学生にとっての「だめライフ」とは、

①授業に出ない
②バイトしない
③外に出ない

ということなのですが……。

1980~90年代に学生時代を過ごした私からみると、「それって当たり前のことなんじゃね?」と思ってしまいました。

ほんとうに慎ましく、謙虚で、あまりにおとしやかすぎる内容です。当局の管理も強化され、学費も値上がりして、ほんとうにいまの学生さんは大変です。

いまの学生さんは真面目さや勤勉さを強要されすぎです。学生時代には、もっと寄り道があっていいと思うし、怠けてもいいのではないか。それが自身の人生も他の人の人生も結果として豊かにするのだと私は思います。

私の学生時代はバブルでしたから、工事現場で働くと1日1万5千円になりました。本を買って、居酒屋に行って、1週間か10日は食うに困らず遊んで暮らせました。まあ、私は某派系列の活動家でもあり、バイト代は交通費に消えたわけですが……(直線ルート1時間のところ、尾行をまくために、3時間も4時間もかけて迂回して帰るのです。権力の弾圧を招かぬように、まだ自動改札が普及していなかったあの頃はやりたい放題だったキセルは禁止でした)。

次の記事も非常に興味深く読みました。


少し引用させていただきますね。

中大:今の話で思ったのが、これは今に始まったことじゃないと思うんですけど、やっぱり同じ〇〇大学の学生だっていう意識、あるいは同じ大学生だっていう意識は今ほとんどないんですよね。だから公共の中で何かやっても人が来ない。同じ中央大学に在籍してる人間だけど他人なんですよね。キャンパスも通路と一緒で、交わろうっていう気にならないんですよね。そういう情況の中でだめライフみたいに公共で活動するっていうサークルがやっていけるのかっていう問題について話をしていきたいと思うんですよね。どうですか?

筑波:だめライフが通じる人ってある程度の政治的下地がないと。でも政治的下地っていうのが今の社会で最も嫌われてるものだから浸透のしようがないというか。

中大:たとえば葉桜を見る会みたいなお花見は、もちろんこちらは政治的意図をもってやってはいますけど、参加する側は別にそんなこと気にしなくたって、「なんか花見みんなでやってて楽しそうだ行こう」みたいなそれぐらいの気軽さで政治性もなにもなく入る事ってできるわけじゃないですか。でもそれがやっぱりないと。それは他人感覚があまりにも強すぎるからなんじゃないかなって思うんですよね。

東海:大衆性っていうものを獲得するようなポップさがだめライフにあれば……。


このくだりは、よくわかるなあと思って読みました。

私には、◯◯大学同窓会のクライアントさんが数件あります。しかし、おっしゃることは同じです。現在50代の私も含め、同じ〇〇大学の学生だっていう意識はゼロ。どの同窓会組織も会員減少で運営危機にさらされています。

そんな私がこの「だめライフ」に注目するのも、いま超格差社会が当たり前になった中国の若者たちに広まり、当局を警戒させる「寝そべり主義」にもつながる部分があるからです。



『寝そべり主義者宣言』

 そんな怪しい文書が日本国内でひっそりと流通している。
 この連載の「『競争、疲れた……』中国・寝そべり族出現について、日本の『だめ連』に聞く」で書いた中国「寝そべり族」の文書である。

「寝そべり族」とは、競争の激しい中国で2021年くらいから注目され始めたムーブメント。結婚せず子どももマンションも車も持たずなるべく消費せず、最低限の暮らしをするというものである。そんな若者たちが「寝そべり族」と呼ばれて人気になり、中国当局を不安にさせているのだ。


 そんな寝そべり族、誰がいつ、どのように始めたかなどすべては謎に包まれているのだが、最近、中国のとある地方で『躺平主义者宣言』という文書が発表され、中国各地で印刷されてばらまかれ始めたのだという(ちなみに誰が書いたか不明というからシビれる)。


いま本書の日本語訳は在庫切れですが、新たに訳してくださっている若い方がいらっしゃいます。7月の終わり、お目にかかり、いろいろお話をうかがう予定です。今からお目にかかるのが楽しみで仕方ありません。


だめライフの話題だけに、ポール・ラファルグの肖像を掲げておきますね。ほかにも、いろいろ書きたかったのですが……。

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