明日がはじまるとき

事業仕分け 議論の向こうに明日がある

三重県の事前研修

2011-09-05 | 事業仕分け

台風が近づいていた先週、9月1日(木)に三重県の事業仕分け事前研修に行って来ました。

 

構想日本では、事前研修を必須と位置付け、各自治体で実施しています。私たち仕分けチームは、職員向け・住民仕分け人向けの事前研修が大変重要だと考えているからです。

職員にとっては、模擬仕分けを見ることにより、事業シートの不備などを充足させる機会となりますし、説明者が具体的に実際の仕分けをイメージでき、説明の仕方などを構成するきっかけにもなります。

また、予測できる質問&よくある質問を予め提示し、本番で、数字の確認などに時間を取られ、肝心の議論の時間不足がおきないようにするのも目的です。

住民仕分け人にとっても、事業シートの見方や仕分けの考え方を聞くことにより、仕分け人としてどのような視点で事業を判定していくのか、などを確認できる場となります。

また、とかく1度に2問も3問も質問される方がいらっしゃるのですが、これは混乱するだけ、説明者にも傍聴者にも趣旨が伝わりにくいし、問Aと問Bについての回答はあったが、問Cについては答えてもらわなかった、などデメリットが多いのです。ショートセンテンス、1問1答をお願いし、議論があちこちに拡散しないよう、傍聴者の方に対するわかりやすさも目指しています。

 

三重県の事業仕分けまでの経過は、

・事業仕分けに先立って、まず自主的に事務事業約1,900本の見直しを行います。

・見直し対象となった事業について、行財政改革専門委員会から意見をもらい

・行財政改革推進本部で検討・協議し、4060に絞り込み、

・部局間調整後に、公開仕分け対象事業を決定します。

この間にも、A調整やらB調整やら、議会への報告やら・・・さまざまな議論を経て、40事業が決定しています。

 意思決定に至るまでは、大変な道のりなんだなぁ、と感じました。

 

県民委員は公募で論文を提出していただいた方から決定したそうです。3班に各2人の参加となります。みなさん、とても意欲的で、すでに模擬仕分けでも、さまざまな視点でご意見をおっしゃっていました。

 

さて、三重県の事前研修の感想です。

組織が大きくなればなるほど、部署や事業が細分化されてしまうようです。対象事業1つだけを取り上げても判断材料は不足がちで、関連事業も同時に見ていかないと、もしかしたら1方向だけしか見ていない偏った判断となってしまうかもしれません。

そのために、説明を担当される職員のみなさまには、事業シートの加筆や修正、追加資料(もしあれば)の用意もお願いしました。

しかし、既にホームページでアップしてしまったため、対応が難しいとの回答でした。HPにアップしたものを変更しても、より良くなるための変更ならだれも非難しないと思うのですが・・・実際、仕分けの当日に変更差し替えをする自治体もありますが、変更したことを咎める方はいなかったと記憶しています。

ぜひ勇気を持って、変更・差し替えをしてほしいです。


誰のための仕分けとするのか、もう一度仕分けの意味を見つめなおしたうえで、これからの2週間、じっくり準備していただきたいと思います。


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