上坂研究室のできごと

岐阜大学 上坂研究室の(HPから漏れた?)活動を紹介します。

【2019_10/10~10/11】第10回トライボロジー秋の学校in愛知

2019-10-14 14:23:09 | 日記
2019年10月10日~10月11日の1泊2日で【第10回トライボロジー秋の学校in愛知】に参加しました.
 
 私は,ゴム射出成形用金型表面に対する微粒子投射処理とDLC成膜併用による離型性向上についてポスターにより報告しました.

ポスター発表の様子

ポスターセッションでは全国の様々な大学の学生,企業の方の発表を聞いてまわりました.
特に印象に残った内容またインタビューも少しさせていただいたので紹介したいと思います.

①『ポリアルファオレフィンにおける多量体構造とトラクション挙動との関係』(九州大学 M2 池田君)
 池田君は私と同じで単身で参加なされているということもあり仲良くさせていただきました.
 今回ポスター発表では,潤滑油の分子構造とEHLトラクション挙動との関係を調べるために,潤滑油に使用したポリアルファオレフィンの多量体の構造比を変化させてトラクション係数と油膜厚さとの関係を報告されていました.
 研究を進める中で苦労したことという質問に対しては「とても微小なトラクションを扱っているため,再現するのがとても難しいです.トラクションに影響を与えないようにするための摩擦試験機の回転数や軸の調整がとてもシビアなところです.」と答えていただきました.私も近い将来往復摺動試験機を用いて実験を行うので,装置の調整は一層注意を払っていきたいと思います.

②『各種環境下におけるエポキシ樹脂処理済麻繊維/植物由来PA1010バイオマス複合材料のトライボロジー的性質』(工学院大学 M1 森野さん)
 今回のポスター発表では,植物由来原料を用いた天然繊維強化バイオマス複合材料のさらなる高性能化を目指し,植物由来PA1010に麻繊維(HF)を組み合わせた麻繊維強化PA1010バイオマス複合材料についてエポキシ樹脂を用いた繊維表面処理がドライ環境下,ウェット環境下においてトライボロジー的性質に及ぼす影響について報告されていました.研究を進める中で苦労したことという質問に対しては「麻を5㎜に切り揃えることが難しいので試験片を準備するのに苦労しました.」と答えていただきました.私もアルミニウム合金製基材へのDLC成膜や微粒子投射処理など引きはがし力を測定するまでに様々ステップがあるのでとても共感できました.

奇跡的に名古屋大学の梅原研究室の学生の方と相部屋になりました!
(左 北條君(名古屋大学M2),中央 私,右 稲田君(兵庫県立大学M1))

夜ごはんも豪華で美味しかったです.


今回参加した第10回トライボロジー秋の学校では,岐阜大学からは私1人の参加で他の大学の学生はグループ参加が多かったため,溶け込めるか不安でしたが気さくな人ばかりで話しやすい雰囲気の会でした.懇親会では企業紹介がありました.私が今まで調べてきた企業とは異なる業界の働き方に触れることが出来ました.また,
お酒が入っていることもあり,少し突っ込んだプライベートな話もでき楽しかったです.
最後に今回のトライボロジー秋の学校in愛知を通して,刺激をもらったりアドバイスをもらったりしました.これからこのような機会あったら積極的に参加していきたいと思えるようになりました.

記事:M1森田裕也