見果てぬ夢

様々な土地をゆっくりと歩き、そこに暮らす人たちに出会い、風景の中に立てば、何か見えてくるものがあるかもしれない。

スリランカ・カレー

2008-09-26 21:12:55 | 生き方・生活
発泡スチロール箱一杯に詰められた、南アジアの香辛料や食材が届いた。
リョーコさんが、信州を出る時に発送したものだ。

彼女は、スリランカで2年間仕事をしたことがある。
田舎に入り、白いサリーを着て学校の先生たちに教授法を指導した。

その田舎暮らしで習得したスリランカ家庭料理を是非食べてみたい、
という我儘なリクエストに、彼女が応えてくれのだ。



現地調達のスパイスの香は独特で、食欲と体の細胞を刺激する。
現地に行かなければ手に入らない不思議な香辛料もあり、
届いた発泡スチロール箱は、まるでアジア食材の玉手箱のようだった。

海沿いにある知人のペンションの厨房を借り、
宿泊客が途切れた日に、カレーパーティを開くことにした。

リョーコさんは、慣れた手つきでにんにくを刻み、野菜や肉を切り、
スパイスを吟味しながら、手早く4種類のカレーを作ってしまった。

米だけは長野で買ったという高級なジャスミンライス。
炊き上がると、芳しい香が厨房中に広がった。



ポテトカレー、豆カレー、ポークカレー、いんげんカレー。
そして、さばの水煮缶で作ったコロッケ。

会場提供者のU氏が、フィンガーボールとハンドタオルを準備した。
もちろん、指で味わって食べるためだ。
「だから、カレーもごはんも、指が火傷しない温度に下げてから食べるんです」と起用に指を使いながらリョーコさん。

私もネパールカレーを作ることがあるが、共通のスパイスもあれば、ネパールでは見たことのない葉や実もいくつかある。
主体となる具が香辛料に絡まるというカレーの様相は、南アジアに共通する。
白いご飯を皿の中心に盛り、その周囲に各種カレーを好きなだけ置いて、手前の空間部分でごはんとカレーを指で捏ねる。
汗が吹き出る辛さと、芳ばしいスパイスの香で、細胞が活性化していくようだった。
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