再会

年を経るに従って、新しい出会いより悲しい別れの方が必然的に増えると言う。
同時に、旧知との再会の機会も増えるのは当然といえば当然なのだろうが。

<　Yokohama Magic　>　かもしれない。

横浜に来てから、何年ぶりという友人・知人との再会が増えた。
年のせいとばかりも言えない。
横浜の魅力に引き寄せられた人たちが、たまたま声をかけてくれた結果としての再会。
大抵の場合、港の夜景と美味しいお酒が効果を増幅させ、
胸が熱くなるほどの懐かしい時間が紡ぎ出されていく。

そして大抵の場合
「あの街も、あの空気も変わってしまった。でも、私たちはお互いあまり変わらないね」
というような確認のメッセージを出し合って別れていく。

今回偶然出会った人は３０年ぶり。
偶然がいくつも重なったことの感動を抱えて会った同級生は、新参の私とは比較にならないほど前から横浜で仕事をしているのだと言った。
自分の原点とも言える時代の原点ともいえる同級生の存在は、記憶の底に沈んでいた傍若無人な自分を掘り起こし、身震いするほど恥ずかしく情けない気分にさせてくれる。

あの頃は、好奇心の塊りがエネルギーとなり、何も怖いものはないと思っていた。
未知の可能性ばかりが目の前に広がっていた。

自分が失ったものを思い知らされる出会いなのかもしれない。