見果てぬ夢

様々な土地をゆっくりと歩き、そこに暮らす人たちに出会い、風景の中に立てば、何か見えてくるものがあるかもしれない。

コミュニティセンターの菜園

2010-08-18 19:04:48 | 横浜の風景
横浜市では、地域活動の公共拠点を「コミュニティセンター」と呼び、各区役所地域振興課の所管でNPO等の民間に運営委託している。

私の居住地区にあるコミュニティセンターは、モルタル2階建てのこじんまりとした建物だが、図書室、閲覧・交流コーナー、学習室、プレイルーム、会議室、多目的室等が一通り揃い、館長とスタッフが常駐しながら、各種事業を展開するという充実ぶりだ。



昨年、館長自らの発案で「元気づくりの会:菜園グループ」というプログラムがスタートした。

食卓には自分の作った朝採り野菜を並べたいというささやかな願いを抱く私は、バス亭横に立つ地域広報看板の「家庭菜園メンバー募集」のちらしに心を躍らせた。

応募したのは地域の20組ほどの家族や友人グループ。
子どもに土を触れさせたいという若い夫婦も何組かいた。

菜園スタート式の館長挨拶で、今回のプログラム実施における苦労話が披露された。

曰く、
こういう都市の中心部でも家庭菜園の夢を叶えたいと考え、今回のプログラムに踏み切ったが、実際に適正農地を見つけるのはまったく困難であった。
思案の結果、コミュニティセンターの裏地を開墾することを決意。従って一組当たりの菜園面積は大変狭いが覚悟してほしい。それなりの野菜は栽培できると確信している…云々。

というわけで、裏庭にブロックで仕切られた苦心の菜園が点在し、参加グループはくじを引いて自分の菜園を割り当てられた。

狭いとは言え、夏野菜は予想以上の豊作で、茄子のしぎ焼き、ゴーヤチャンプル、ラタトィユなどオーガニックな野菜で食卓を飾る幸せを味わえることになった。

瓦礫が埋まる裏地を開墾して、土を補い、ブロックで区画作業に汗を流してくださったコミュニティセンターのスタッフの方々に頭が下がる。



左がコミュニティセンター、右は民家。手前が南方向なので日中の太陽が当たる。


一組に与えられた菜園(?)一区画は「猫の額」と言えるかどうかの広さだが、参加者はわくわくしながら種を蒔いた。


6月の菜園。この狭さに、トマト、ナス、パプリカ、ピーマン、ゴーヤ、トウガラシ、オクラがひしめく。


8月。昨日の収穫は全てこのささやかな菜園から。

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