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カヤック コウノトリのブログ

大阪にあるカヤック屋さんのブログです。

紫外線硬化のFRPシート ABS補修

2019-06-04 16:05:00 | メンテナンス

世の中には便利な物が多く存在しておりますが、簡単にFRPを修理するシートってのがあります。

サウスウィンドさんの所にお邪魔した時に教えて頂いた紫外線で硬化するFRPシート





検索すると色々出てきますが、私が選んだのがサンコー eシートクイックと紫外線硬化プライマー

https://www.sanko-techno.co.jp/products/e-sheet.php



通常であればFRPのシートやマット ポリエステル樹脂に硬化剤 洗浄用のアセトン

樹脂の硬化をちゃんとコントロールするなら計量カップやスポイトや計りなどなどなどなど・・・

ガラスマットを扱うと痒いし樹脂は臭いし自宅で作業するのはちょっと大変ですよね。




今回はABS樹脂の修理をする為のテストを行いました。




ABS樹脂の板を割ってシートを張り付ける面を荒らします。




脱脂はシリコンオフで!!
アセトン付けるとABS樹脂は溶けますので・・・





専用のプライマーを塗りました






紫外線を直接当てれない場所で使用する為のブラックライト



硬化時間は20~40分程




赤いテープを剥がして完成です。




仕上げ面がチクチクやベタベタしていないのでヤスリでの仕上げも必要ないのが良いですね。







パドルの修理

2018-12-20 13:50:00 | メンテナンス
寒い季節になってくると乾燥が原因かジョイントなどが抜けてしまうことが稀に起こります。


https://blog.ap.teacup.com/kono-tori/261.html

今年の1月に淡路島の沼島に行ったときもジョイントパーツの抜けが出てしまい焦りましたが予備パドルを故障の出にくい物を使ってあげれば少しは安心できるかもしれません。

今は、プライベートで漕ぎに行くときはメインパドル1本予備パドル2本を車に積んでおります。







接着面の接着カスを除去して表面を荒らします。



前回のブログで90分硬化タイプを使用して全然固まらなかったので今回は5分硬化タイプを使用しました。









どちらのパイプにも接着剤を塗ってジョイントします。








目盛りの出をチェックして60分放置で完成です。


接着不良のあるパーツは力一杯回すと外れることがありますのでこの時期チェックしてみて下さいね。


症状はグラス・カーボン製に多いです。



カヤックのメンテナンス

2018-11-24 08:00:00 | メンテナンス
カヤックには様々な素材のパーツが使用されておりますが、金属製パーツのメンテナンスしてますか?

ファルトボートで有ればフレームのアルミパイプやC型チャンネルを止めているステンレスのビスなど




アルミパイプの腐食などはあまり気にしなくて良いですが出来れば水道水で塩分を落としてあげましょう。

さっと水をかけただけだと乾くと白く塩分が浮いてきますので数回に1回は雑巾やスポンジなどで擦って塩分を落として上げてくださいね。

ファルトボートでよくあるのがC型チャンネルのネジの緩みです。気づいた時に毎回閉めてあげれば良いのですがほったらかしにしていると気がついたときにはチャンネルごと紛失していたりします。





小さな+ドライバーや+ドライバー付きの十得ナイフなどがあれば良いですね。



あと、最近お客様が増えているカヤックフィッシング艇のメンテナンス

さらに最近人気が高まっている足漕ぎ艇

パドリングで使用するカヤックと違い足漕ぎのユニットは大半が金属製で作られているので海で使用した後の清掃やメンテナンスはしっかりとしておかないと大変な事になってしまいます。

沖合に出ている時に足漕ぎユニットが壊れてしまうと高確率で自力で戻ることができなくなります。足漕ぎていでもパドルを使っての練習をされている方なら問題は無いかと思います。


足漕ぎ艇の場合は少しでも異音がでた場合は、使用を中止してください!!

大半はギアのトラブルなので購入店でメンテナンスしてもらいましょう!!




出来れば専用工具をご自身で用意してメンテナンスして頂くのが良いですね。




ネイティブ・ハリケーンの足漕ぎ艇で使用している大きなギア。




これは、山が潰れているので使用が出来ません。


潰れる理由は様々ですが、前進からブレーキをかけずに無理やり逆回転させると壊れやすいそうです。
カヤックの前進を停止させる必要はありませんが、急に逆回転させるのは駄目ですよ。


また、所々にステンレスパーツが使用されておりますので丁寧に清掃をお願い致します。







錆びにくい素材のステンレスだと思いますが塩分が付いた状態だと簡単に錆びてしまいます。


見えにくいとここにもしっかりと水をかけて洗ってあげてくださいね。



また、カヤック全般ですがパーツの固定には+ネジや六角ネジが使用されておりますのでサイズの合った工具を用意して頂いて緩みがあれば増し締めをしてあげて下さいね。



FRP艇の病気?

2018-06-14 08:00:00 | メンテナンス
先日、中古のカヤックを引き取ってきたのですが明るいところで見ると何やらブツブツがnose4


古いカヤックで何度か見たことはあるのですが、今回のカヤックは比較的新しい物だったので症状をメーカーさんに問い合わせて教えて頂きました。






オズモシスブリスター FRP艇の癌とも言われる症状で

通常はオズモと言ったりブリスター(水ぶくれ)と言うそうです。



原因は保管状況が悪かったのでは無いかと思われます。


横向きに立てかけカバーをして屋根付きの駐車場で保管されていたそうなのですが、数年間放置していたそうで内部には水が溜まっていたそうです。

通常FRP層には水が染み込まないのですが、このカヤックはゲルコートを割っているためFRPにも亀裂が入って水が染み込んだのかもしれません。




症状の詳細はオズモシスブリスターで検索して頂けると沢山出てきます。



外部でFRPカヤックを保管している方は保管方法などを再度検討してみては如何でしょうか?


重症でなければ、ゲルコートを剥がしてゲルコートを吹きつけ直せば元に戻るみたいです。





パーツの修理

2018-04-29 08:00:00 | メンテナンス
ポイント65のシーカヤックに付いているフットブレイスが壊れたので修理いたしました。















本来はこの状態



この類の割れ方は単なる強度不足?の様な気がしますが、輸入メーカーへ報告し対応を待ちましたが1年未満なら無償保証と回答


2年前の販売だったので試乗艇に付いていた物と交換してお客様にはお返しいたしました。




修理はこれで



プラリペア!!


以前、ラダーの修理でも威力を発揮してくれたので今回も期待しております。


ラダーの修理
http://blog.ap.teacup.com/kono-tori/231.html



割れたパーツをヤスリですり合わせて盛り上がってる部分を平たくする。

後はプラリペア-で接着するだけ。

作業中の写真は硬化時間が短いので撮れませんw





素材によっては接着できない物もありますので取扱説明書で確認お願いします。