コニタス

書き留めておくほど重くはないけれど、忘れてしまうと悔いが残るような日々の想い。
気分の流れが見えるかな。

静大生 錦絵深読  (展示会のお知らせ)

2016-01-19 19:53:55 | 鞠水
 ご無沙汰しております。
 色々やり残したことが山積みの年度末ですが、展示会のお知らせをします。

 2015年度に担当した授業の内、34年生対象通年の演習【日本文学演習Ⅲ】では、初めて、浮世絵の注釈に挑戦しました。
 文学の授業で浮世絵、と言うのに疑問を持たれる方も多いかもしれませんが、浮世絵研究は、近世文芸の研究者を中心に展開してきた要素が大きいという歴史があります。と言うより、近世文芸の研究は、否応なく、出版や印刷、芸能や美術、果ては政治や経済など、同時代の様々な文化の全体を学ぶ必要があったわけです。
 
 今回は、私が前からこつこつ集めていた錦絵(行きがかり上、新聞錦絵や『今古実録』を含む芳幾の作品が中心で、その他は、おもちゃ絵などがちらほら)に、昨年、「教材として使うなら」と言うことで役者絵をまとめて購入させて頂く機会があり、早速活用を始めたというわけです。
 ネット上で公開されている錦絵情報なども大変増えており、学生たちによってかなり調べることが出来たのも、私自身驚きでした。それでも調べは不十分で、間違いも残っていると思いますが、本物の浮世絵を教材に、ネットや文献を博捜して、絵が読めるようになる授業は、学生たちにとっても楽しい物だったようです。
 授業で学生たちは、前期後期、各一点の作品を担当しましたが、今回の展示では、そのうち一点ずつを展示します。
 前にも書きましたように、私のコレクションですから、偏りもあり、質の良いものはあまりありません。しかし、実物を間近に見、"芸術鑑賞"とはひと味違う浮世絵の楽しみを体感して頂ければ幸いです。
 
 会場となるノアギャラリーは、静岡駅からも、セノバ(新静岡センター)からも近い静岡の中心市街地に位置する、デザイン系の専門学校のギャラリーですが、地域のアーティストさん、美術系の学校の生徒さんたちの作品など、静岡のクリエイターを紹介するスポットで、毎月楽しいデッサン会も開催しています。
 今回は、作品展では無く、コレクション+授業成果の展示という、面倒な試みを快く受け入れて下さいました。ありがたいことです。これがうまくいけば、今後も、様々な形で、連携していきたいな、と思っています。

よろしくお願いします。
 

詳しくは、画像をクリック↓
 


************************


ついでと言っては何ですが、しずおかオンラインさんとの連携授業「日本言語文化各論」の成果は、「まちぽ」に掲載されています。是非ご覧ください。



今年度は、受講生も少なく、ある意味贅沢な授業になりましたが、来年度は、1年生から受講できる科目として再出発する予定です。現役学生、受験生はお楽しみに。



 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« (事前情報)日本言語文化各論Ⅰ | トップ | フェルケール博物館「徳川将... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

鞠水」カテゴリの最新記事