『ホルアコア・カフェ』を目指して！

（２００７年３月１７日公開のブログの続きです。）

その日の昼食は『てしま』で・・・と、決めていたのに、
ぼくの急な思いつきで立ち寄ったペインテッド・チャーチで時間をくってしまい、
到着したのは午後２時直前。
間の悪いことに、ランチタイムはすでに終了。
お昼ごはんが食べられない事態に！！

すでに空腹感がマックスの妻の機嫌は、急速に悪化。
「なんで、お昼が食べられないのかなぁ～？」
ぼくに向けられる言葉と目つきが刺々しくなってきています。
（まずい、急がなければ！）
何か食べられるお店はないかと、頭の中で地図を広げます。
予定では『てしま』でランチの後、マウカ・メドウズへ行くことに。

「そうだ！　途中にあるホルアロアのカフェでベーグルでも食べよう！！」

以前も立ち寄ったことのホルアコア・カフェを思い出し、
急いで車に乗ると、１８０号線＜North Kona Belt Rd.＞へ。
我ながらナイス・アイディア！と思ったのですが、
しかし、この選択が妻を苦しめることに。

ホナロ＜Ｈｏｎａｌｏ＞から南の１１号線と、
ホナロから北の１８０号線は、いわゆるコナ・コーヒー・ベルトですが、
特に１８０号線は、フアラライの山腹を抜けるワインディング・ロード。
道幅も広くなく、スピードを出しすぎると危険な道です。
それでも、少しでも早くホルアロアへ到着しようとアクセルを踏むと、
カーブのたびに、右に左に身体が振られます。

そのため空腹の妻は、最悪の車酔い状態へ突入！
「うううぅぅ・・・気持ち悪い～～・・・。」と、
消え入りそうな声を上げるなり助手席を目一杯倒し、
「ヒー、フー・・・」息を弾ませています。
（がんばれ、もう少しで着くから！）
まるで、陣痛の始まった妊婦を乗せているかのようです。

焦る気持ちの一方で、安全も心掛けながらの運転・・・と、
ここまでは順調に走っていたのですが、
間の悪い時というのは重なるもので、進行方向の先に一台の車が！！
しかも、あきらかに慎重過ぎる速度で走っています。
（そんな、よりによってこんな時に・・・）
カーブを曲がるたびに前方の車とぼくたちの車の距離が縮まっていきます。
そして、あっという間に追いついてしまいました。

出来れば追い抜いて行きたいところですが、
カーブの連続で、対向車がいつ来るか分からず、
抜くに抜けない状況。

その間、
助手席の妻の状態はさらに悪化。息も絶え絶えの状態に。
なんとなく酸っぱいものが、喉の奥に込み上げている様子です。
しかし、あいにく車内には紙袋などありません。
狭い車内で、もしそんなことになったら・・・
「No～！」
最悪の事態だけは何としても避けたい！
（お願い！道を譲って！！）

そんなぼくの思いが通じたのか、
或いは結果的に煽ってしまっていたのかもしれませんが、
前を走っていた車が右の路肩に避けて、一時停止。
運転席の女性が窓から手を出し、先に行くよう合図します。
およそハワイ島の雰囲気にそぐわない切羽詰った運転をしてしまい、
申し訳ないと思いつつ、
ぼくはマハロのサインを出し、追い抜きました。

そのおかげもあって、まだ妻の息があるうちに、
ホルアコア・カフェ＜Holuakoa Cafe＞に無事到着できました。
フラフラの妻をつれて店内へ。



(↑Google Earth掲載用に選ばれました。)

椅子に座るなり、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
「とりあえず飲み物をッ！」と、スプライトを注文した妻。
出てきた缶を開けグラスに注ぐと、喉を鳴らせて飲み干します。
よほど炭酸の喉越しが心地良かったのか、
本当に息を吹き返したかのように歓喜。
ただ、頭はまだスッキリしていないのか、　
「こんなにスプライトが美味しいなんて、　生まれて初めて！！」
と、ちょっと日本語が変です。

食べ物は、「一口だけ食べられればいいから。」と妻が言うので、
黒豆と野菜、チーズの入ったロール・アップをひとつだけ注文しました。



でも、お店のおばさんが気を利かせて、
ふたつの皿に切り分けて出してくれました。
結果的には、一人で食べきるにはちょっと量が多かったので良かったです。
妻も、なんとか食べ物をお腹に入れることが出来て、人心地がついたようです。

店内は狭いけれども落ち着いた雰囲気で、
いろんな小間物など売っています。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
コナの町なかの賑やかさとは違い、
ホルアロアにはまだ田舎のような静けさが漂っていて、
なんだか、ホッとします。

気持ちも落ち着き、妻もようやく元気を取り戻したところで、
次の目的地、マウカメドウズへ向かいました。

Ｍａｈａｌｏ！