12月20~23日まで沖縄県糸満市で開催された、タイで出家された日本人僧侶プラユキ・ナラテボー師の瞑想会に参加しました。
会場となった
「真言宗豊山派 沖縄山 長谷寺」は、小高い山の上にあります。
長谷寺へは人の背より伸びたサトウキビ畑にかこまれた坂道を登り、風にゆれるサトウキビのリアル「ざわわ」を聞きながら到着しました。ああ、沖縄に来たのですね。
今回の瞑想会(合宿)は3泊4日とプラユキ師の日本での合宿では過去最長であること、スタッフのみなさんが師の日本での初合宿「伝説の北軽井沢合宿」の参加者であること、お寺での開催でしかも1日1食であることなどから修行系合宿になる覚悟で参加しましたが……
寺の入口では威厳のあるシーサーがブーゲンビリアの赤い花を背に鎮座。
気が引き締まります。
でも、玄関前ではこんなシーサーがお出迎え。おちゃめな表情にホッと緊張がゆるみました。
実際の瞑想会はこの2つのタイプのシーサーが示すように、しっかり法話を聞いたり自主瞑想に励む時間帯と、楽しく話をしたり和やかに食事をする時間帯との緩急がとれた、バランスのよい運営がされていました。瞑想は初めてという参加者も多かったのですが、みなさん無理なくリラックスして取り組まれていたようです。
タイムスケジュールも沖縄らしく、ゆるい感じです。
下部には以下の注意書きが
・5:00ー6:00までは一切喋らないでみましょう。
・玄関前のスペースでは軽食をお出ししています。
ここでは小さな声でのお話は可能です。
・入浴は20:00~ 順次入ります。
【瞑想会の1日】
朝は6時から本堂で勤行が行われます。岡田ご住職に合わせて経を読み上げ、法話を聴聞しました。
朝日が昇りはじめた7時に、時を告げるお寺の鐘を打ちます。
8時からお話開始。仏教の基本「縁起」についてのご講義中、みなさん真剣に聞いています。
師のお話しや瞑想実践の合間に、糸満の街の向こうに海を望む眺めのよい場所で、のんびり日向ぼっこ。
1日1度の食事は10時半すぎに本堂でいただきました。はじめの10分ほどは沈黙をたもって食と向き合い、その後は和やかに団らんをしながら食しました。
これは3日目の食事。この日は福島から沖縄へ移住された、フランス料理出身の方による菜食料理のケータリングです。
福島の子ども保養プロジェクト
「NPO法人 沖縄・球美の里」にも深く関わられていて、その話などもシェアしていただきました。
手動瞑想の実践。今回は3泊4日ということで、かなりじっくりと瞑想にも取り組めました。
クリスマス期間ということもあり、「慈悲の言葉カード」を作成してみました。
みんなで慈悲の言葉を唱え、プラユキ師からは普段の瞑想会ではなかなか聞く機会のない、慈・悲・喜・捨の心を説いた「四無量心」について解説いただきました。心が喜ぶクリスマスプレゼントですね。
軽食コーナーで、まったりと” ゆんたく "(沖縄の方言でおしゃべり)タイム。
本堂は一晩中明りが灯されて瞑想することができました。ほのかな光のなかご本尊の十一面観音様の側で行う歩く瞑想は、心がシンと静まります。
2階の回廊部分も絶好の瞑想ポイントで、この写真では暗くて見えにくいのですが二人が瞑想中です。ある方は、「素晴らしい気が満ちている」といった表現をされていました。
プラユキ師は4日間変わることなく、常ににこやかで丁寧にお話や瞑想指導をされていました。また個人面談にも充分な時間を取られ、参加者1人1人が大きな気づきを得られたのではないでしょうか。
今回の瞑想会のテーマは「自分に親しもう」でしたが、善き師、施設、仲間がそろった恵まれた環境のなか、みなさん自分自身とはもちろん、他の参加者、そしてお寺に出入する人達とも穏やかに親しむことができ、師のおっしゃる善き心「オープンハート」で過ごせたのではないかと思います。
お寺を瞑想会にお貸し下さり、共に参加されて私たちの学びを深めてくださった長谷寺のご住職には深く感謝いたします。
そして、いつも心を整え、爽やかな笑顔で瞑想会を運営された長谷寺副住職のリュウエイさん、つねに参加者を気遣い、配慮のいきとどいたサポートをして下さったマツウラご夫妻、本当にありがとうございました。
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