北海道暮らし、はじめました。(旧:東京Diary)

サラブレッドと美味しいモノが集まる北海道が大好きなあまりに、
移住してしまった大阪人の送る北海道生活です。

被災地の4日目

2018-09-09 | 胆振東部地震

2018年9月9日(日)。電気は復旧したものの、水道は相変わらず断水されたまま。不便な生活が続いている。

洗濯物が貯まってきたので、苫小牧に出る道路の状況を見に行くついでにコインランドリーに行こう、という話になる。

亭主ドノは月曜日になったら仕事に戻る。職場までの道で通行止の区間があると困るので、下見に出かける。

時間が長くなりそうなので、ワンコたちも一緒に連れて行く。地震以来、少しの揺れでも過敏に反応するようになった。

家に置いて出た間に大きな余震が来て、パニックになったり物が当たったりしたら…と考えると、置いて行けない。

自分たちの居住エリアから外に出るのは地震以来初めて。相変わらず近くの道はズレや陥没で危なく、慎重に走る。

が、苫小牧の手前まで来ると、地震なんかなかったかのように、道路は無傷に見える。何事もなく走る事ができる。

苫小牧に入るとその感覚はさらに強まり「ほぼ日常」だった。心配していたガソリンスタンドの給油制限もない。

これなら在庫も多いかも、と期待して、ポリタンクを買おうとホームセンターに入る。500mlの水がケース売りしてる。

が、2Lの水やポリタンクやカセットコンロのガスボンベなどは在庫切れで、入荷も未定との事だった。

みんな考える事は一緒か…と諦めて、帰る前に店のトイレを借りる。レバーを回せば水が当たり前のように流れた。

手を洗うために洗面台で蛇口を開ける。水が出た。しかも温かい、お湯が出た。自然と涙が出てきた。

何この違い?30kmほど離れた隣の市に来ただけなのに、なんでここは普通にトイレを流せて、蛇口からお湯が出るの?

自分の置かれている厳しい現実との温度差を感じて、涙が出た。ここにいる人は当たり前の事だと思ってるだろうけど。

何軒かのコインランドリーに寄るも、どこもフル稼働。しかもたくさんの洗濯物を抱えた人たちが待っている。

洗濯は諦めて帰る事にする。途中、亭主ドノの職場の人の家に寄り、ポリタンクとクーラーボックスを借りた。

「大変だったねぇー」と言いながら、庭の水道でポリタンクの中身をザブザブ洗い流してくれている。

いいね。私たちがチマチマとペットボトルから流して手洗いに使っている水が、こんなにも出てきてくれるなんて。

2Lの水と麦茶も持たせてくれた。至れり尽くせりでただただ頭を下げるのみ。

しばらく食べていないのでパンが食べたくなり、三星さんに寄る。材料が調達できないらしく、パンはほとんどない。

が、ケーキは10種類ほど売られていた。気晴らしになるかと思い、3つほど買う。ソフトクリームも買った。

ワンコたちはソフトクリームが大好きだ。車で待っているワンコたちに外からソフトクリームを見せると、狂喜乱舞。

ほんのひと舐めだけあげると、もっとくれ!と言わんばかりにかぶりつこうとする。太るからダメなのよ。わかって。

人間たちもソフトクリームを舐める。ああ、配給では出る事のない美味しさ。また泣きそうになった。

苫小牧を出て「被災地」の自分たちの町に戻る。ちょうど昼の配給時間で、ランチパックをもらえた。

パンが食べたい、と思っていたのに買えなかった事もあり、ものすごく嬉しかった。ランチパック超うめー!

買ってきたケーキも、缶コーヒーとともにいただく。ああ、久しぶりの生菓子。なんか癒されるなぁ。

心がいくらか暖かくなったので、適当に予想して馬券を買ってみた。セントウルSで1-3着のワイド1040円が当たる。

嬉しいなぁ。今週は馬券を買う事なんてできないと思ってたのに。スマホが使える事が本当にありがたい。

夕食の配給時間が来たので、私が一人で鍋とタッパーを持って、拠点のお宅にもらいに行く。

二人で行くとまた強制的に食べていく流れになるので。これからはそうしよう。白飯と汁物をもらって帰る。

やっぱり家で食べる方が落ち着くし、食も進む。朝に久々に体重を量ったら、2kg近く減っていた。気疲れかなぁ。

久々にパンやケーキを口にして元気が出たものの、隣町との温度差を感じてかなり落ち込んだ、被災地の4日目でした。

※9月18日(火) 記

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