思った事をそのままに

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「セウォル号」の沈没事故

2014-04-21 21:40:01 | 国際

今月16日に発生していた、韓国フェリー「セウォル号」の沈没事故。当初は暗礁に衝突した事が原因ではないか、などと妥当な推測がされていたが、時間が経つに連れ、「セウォル号」の乗組員達が非人道的行動を行っていた事が明らかとなってきている。

最初、事故が発生した当時は乗客には逃れる様にするのでは無く、客室に留まる事を指示していた。だが、乗船などで船体に事故が発生した時には、必ず船体から逃れる為の行動をとらなければならない。
だが、船長や乗組員の殆どはそういった指示は行わず、客室に留まる事を強調し、恐らく自分達が脱出する事前に、船は沈没するとして客室から逃れる事を指示したのではなかったのだろうか。
本来ならば、そうでは無く傾きながら沈没しているのであれば、船長などは、沈没している反対側へ乗客を素早く移動する事を支持し、乗客を外部から救助しやすい位置に置くように指示しなければならなかった。
だが、その様な事など一切行ってなどいない。

読売新聞の記事に「セウォル号」のブリッジに集まった船長など乗組員と、助けを求めたと珍島沿岸海上交通管制センターの交信内容が記されている。

幾つか抜粋すれば、「管制 セ号、現在、乗客が脱出できますか セ号 今、船がかなり傾いて脱出は不可能」

「管制 浸水の状態はどうか セ号 今、50度以上左舷に傾いて人が左右に動けない状態で、船員も救命胴衣を着て待つように言ったが……実は着たのかどうか確認もできない状態で船員たちもブリッジに集まって動けない状態です。早く来てください」

「セ号 海洋警察は来ていますか? 来るのにどれだけかかりますか 管制 セ号、今D号が接近中だが横付け出来ない状態で待機中」

「D号 貴船、我々の船D号がすぐ横にいる。脱出すれば人命救助します 管制 周辺に(別の船2隻が)移動中です。乗客たちが脱出したら即時救助お願いします D号 現況は、セ号の船首側に浮遊物があり接近できません。今、沈没直前のようです」

「管制 警備艇到着15分前です。放送して乗客たちに救命胴衣を着用させてください セ号 現在、放送もできない状態です」、

「管制 放送できなくても最大限出て乗客に救命胴衣を着て厚着するよう措置してください セ号 本船が乗客を脱出させたらすぐに救助されますか 管制 ライフリング(救命浮輪)でも着用させて(海面に)浮かせて、早く!」

「管制 セ号。人命脱出は……船長が直接判断して人命脱出させてください。こちらはそちらの状況が不明なので船長が最終判断をして乗客の脱出をさせるか早く決定を下してください セ号 そうじゃなくて今脱出させればすぐに救助できるのか聞いている」


管制センターは乗客の救出の措置を求めるが、船長達は放送は出来ないと訴える。対し管制センターは、放送できなくても最大限ブリッジを出て、乗客に救命胴衣を来て厚着を求める措置を求める。
だが、船長達はこれらの要求を全く無視していた。まして、放送は出来ないとしているが、その様な事など無かった筈だ。

船体が傾いてから、沈没するまでにはかなりの時間が掛かっている。乗客に適切な指示を出す時間は十分にあったのではないのか。だがその様な事など一切していない。
乗組員の一部には、乗客の救助を選考し、自ら命を絶ってしまった者もいる様だが、ブリッジに集まっていた者達にその様な意思などなかった。

乗客を預り、乗り物を動かし移動させる者には、乗客の命も預かっている、守らなければならないといった重大な責任も負わされている事は間違いの無い筈だ。これは船舶だけでは無い。
他の乗客を扱う乗り物を操縦する責任者には同じ責務が負わされている事は間違い無いだろう。

「セウォル号」の船長や乗組員達も自分達が助かる事よりも、乗客を如何に素早く助ける為の手段を取らなければならなかった。だが、これらの者の殆どは事故発生から、乗客の安否など無視していたんだろうな。

だからこそ、自分達が助かる事ばかりを意識し、本来守らなければならない乗客を傾いた船舶へ置き去りにして、先に逃げ去った。

見殺しされる様になった乗客の家族達は、船舶乗組員達や政府に対し激しい怒りを顕にしている。どちらも乗客の安全を重視した対応を行う意思、徹底した指示など一切無かったのだろう。

朴大統領はこの沈没事件を、自分の責任では無いと主張したがっているのだろうか、「船長と乗組員は、普段訓練をやっていたのか。基本的な規定さえ守っていなかったのに、会社や監督機関は何をやっていたのか。徹底して明らかにしなければならない」「国民が公務員を信じず非難するとすれば、(公務員は)責務を果たしていないのと同じで、存在理由がない」と強くと咎めるが、「献身的に働く公務員にまで不信を抱かせる、自らの地位を守るために、上司や他人の顔色ばかりうかがう公務員は、政府から必ず出て行ってもらう」などと語っているらしい。

今回の沈没事件の最も大きな責任は朴にあると思えるが、自分の責任は一切言葉にせず、その他の者ばかりに責任転嫁をしている。
完全な責任逃れだ。乗組員達に求められるのは、自分達では無く乗客の安全を第一とする意識をしっかりと持ち得ていたか否かであり、この責任意識は国が船舶会社などに徹底した指示をしなければならない。

韓国政府はこの責任をしっかりと実施していたのだろうか。まして、監督機関は何をやっていたのかとしているが、それは国にあったのではないのか。監督機関が何をやっていたのか明らかとしなければならないと言うのであれば、朴が何を指示し、どの様に動かしていたのかを明らかにしなければならない。

韓国の公務員には、非常識な行為を行い更迭された者もいる様だが、被害者の家族が批判しているのは単なる公務員だけでは無い。朴もその一人に加えられている。朴は、「他人の顔色ばかりを伺う公務員は、必ず政府から出て行ってもらう」と発言しているが、朴もその一人では無いのか。
故に、自らの責任を認める言動を一切行わず、他の者に責任転嫁を行い、自らは責任逃れをしようとしている。

事故対策本部は事故当初から設立されていただろうと思うが、そこで指揮・行動を行っているのは政府官僚だろう。
朴は勿論、閣僚などが直接対策本部に加わり、指揮を取るといった事など無いのではないか。
国民の安全を常に重視し、今回の沈没事故による被害者を無駄の無い救出活動により少しでも早く、一人でも多く救出しなければならない、被害者家族の辛い思いを早く和らげなければならないといった、強い責任感を持っていたなら、自ら先頭に立つ対策本部を設立し、自ら積極的に活動しなければならなかった。

だが、あいつにはその様な意識など一切無い。

適当な責任逃れの発言だけを行っている朴こそが、最も早く政府から消えなければならないのではないのか。



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