別館 兄弟仁義

超常現象ドラマの兄弟愛と家族愛をうっとおしくつつくブログ

スーパーナチュラル シーズン12 気まま感想1

2019-10-22 23:17:11 | シーズン12

いよいよファイナルシーズンが本国で開始され、配信リアタイ組がドキついてるなか、まだシーズン14未見の山吹です。
スパナチュ愛は衰えないものの、体力筆力継続力は格段に下がりました。
とりあえずシーズン12始めます。が、あと3シーズンもやるとか考えるだけで突っ伏すので、現在はS12をやることだけしか考えません。今に生きるぜv

別にサブタイトルいらないのに、S8辺りからつけ始めて、すでにネタ切れだわ…。

 

第1話 母の復活

33年の歳月ののち、復活させられた母メアリー。天井に張り付けにされたあの日の白いネグリジェのまま、成長した息子は信じられない思いで触れようとして…。見事に〆られました。ママつおい。

ディーンの説明に、よくわからぬままに「ディーン…?」と抱きしめてくれるメアリー。ディーンの呆然とした切ない表情が秀逸。ジェンさんほんと上手いんだこういう顔。

夜道を走る軽トラの前に、未確認飛行物体が高速で横切り看板に穴をあける。這い上がってきたのはトレンチ星から来たトレンチ男。
キャス、軽トラ強奪。危機対処の仕方がすっかりハンター。

UK賢人トニは、自分が撃った男の手当てを獣医に頼む。おい貴様!
「…まあ大型犬だしな」と思ってしまったのは私だけではあるまい。

拷問よりタカピー尋問の方がよっぽど耐えられん。どうにかしてくれこの女。サム、12年まとめたより多い「しるか、くそったれ」を連発。
保たない器を次々と変え、殺して回っているらしいルシファー。後始末をしてる雑魚悪魔と、つけてるクラウリー。

母を連れてバンカーに戻ったディーンは、キャスと再会。
「天使だ。羽が生えててちっちゃなハープを持ってる」
「ハープは持っていない」
羽も中古だよな。長男と天使の漫才を初体験するメアリー。
なんで生き返ったのかとか聞かないのはアマラの力と察したに見えて、おそらくサムのことで頭がいっぱいで後回しにした。キャスは基本、取り掛かる案件は一度に1件しか無理。

獣医さんを尋問三人。頭突きかますキャス。もはや一番デカい子を守る使命を兄から伝授されての反応である。
兄貴はそれを止めながらも、トニとの電話では恒例の、弟に何かしたら八つ裂きモード。スマホ手で叩き折る。
33年後にいきなり蘇って、デカい息子とイメージとは千光年離れた天使を見つつ、「殴って」とすぐに天使を使いこなせるメアリー母さん。
この3強に探されてるちっちゃなサミー坊やは、幻覚剤に惑わされて首切って自殺…!したかに見せて、駆け付けたトニを片手でぶら下げる。
でも人間の女性だからって、それ以上は痛めつけないのがサムだよね。気絶させておけば出られたのに。
幻覚剤にも動けるサムに恐怖の表情のトニ。彼、拷問も幻覚もプロなんで。それは調べてないのかよ。英国賢人すでに過大申告のてい。

UK女闘犬にぶちのめされるディーンとキャス。めっちゃ強いわ。でもキャスが弱すぎるわ…。
マムの一刺し。スパナチュにおいて、悪はしゃべくってるときが狙い目です。 

地下室で怪我と疲労で虚ろなサム。キャスが探してくれてるかもしれない、でも本当に来てほしい、いつも来てくれた兄は、もう現れないんだと感じてるような表情がつらい…。

 

第2話 マンマ・ミーア

突如始まるサムとトニのあまーいベットシーン。まあ幻覚ってわかるわな。
サムのむなーげv
バンカーでは、急に戻ってきた母への態度に迷い、電話でキャスに相談する兄。
他にいないから仕方ないが、人選を誤っている。
寄生するカモの男を見つくろってるロウィーナと、ボーイに化けて邪魔するクラウリー。相変わらずの魔女悪魔親子の会話好きv
ロックスター、ビンス・ビンセンテ。恋人(妻?)を失って失意から立ち直れない。大きな闇に狙われる。

メアリーへの対応にとらわれ、弟探索調査に天使を働かす兄。そして現場についてきた母に困り、キャスに目配せ。
兄の表情を読めるようになったな! しかし「まじないで中に入れない。ついててくれ」棒読み。
すみやかにとっ捕まるディーンでした。

「自分が痛めつけられても平気でも、お兄さんがされるのは耐えられないでしょ」
鬼の首を取ったようにウィンチェスター兄弟の弱点を語るトニを、全然気にしてないサムvv 兄が生きてたからには他のことはどうでもいい。そこも調査しろよ英国。
それでも拷問をされる兄に定番のウルウルお目めの弟。兄貴が死んだと思ってた時は、「くそったれ」を女性に連発してどんな拷問もあざ笑ってた196㎝は、兄が来た途端に仔犬モードに自動変換する。
そこへ登場、われらがマム。トニの額をガツンとやるのは、「うちの子たちを痛めつけたね!」だよね。そうこなくっちゃ。
女同士のバトルはたいていえげつない。

英国賢人ミック登場。「いきすぎたことをした。心からお詫びする」
鼻で笑うサム(と私)
「汗ひとつかかずに私を殺せるだろ」「汗はかかない。いかなるときも」
女闘士にボコられててましたぜ。
つかの間の団欒。嬉しい3人と、複雑な3人。

 

シーズン12は、私にはなかなか見るのがヘビーな展開でした。
兄弟の亀裂と修復がすごく危うかったシーズン8,9は全然大丈夫だったのに、メアリーと息子たちの苦悩は見てて苦しかったわ。
本人が望みもしない復活。母の帰還に喜びはしても、33年後の再会は本当に難しいよ。

スパナチュの聖域であり聖母扱いだったメアリーを、生身の女性として戻した展開は、当然ながらかなりの批判と危惧を呼びました。メアリー演じるサマンサ・スミスへの苦言もあったもよう。

私はいい歳でもあり、子供はいないけどどうしてもメアリー視点になるんですよね。かといって、われらの兄弟の気持ちもスルーできるはずもない。33年って長すぎる。
今年、一区切りしたマーベル・ユニバースの「アベンジャーズ・エンドゲーム」でも、5年後の復活でしたからね。

メアリーの苦悩はこの後どんどん深まる。この段階ではまだ、「息子たちを自分のせいでハンターにしてしまった」という罪悪感がメイン。
4歳の息子がいきなり37歳なってて、夫は死に、息子たちはハンターをしている。それだけでも許容範囲外だが、ハンター一家に育った彼女はなんとか受け入れようとする。
だけどディーンの「俺にはサミー。あいつには俺しかない」という言葉には、言外以上のものを感じただろう。

メアリーはハンター一家に生まれ育ったけれど、女性として、母親としては極めてノーマルな感覚の持ち主なんだよね。
普通の生活も伴侶も求めず、兄弟だけで充分。それは極めて異常なことであり、長男が自分に説明してくれた経由以外に、どんな人生を二人が送ってきて、そう思うに至ったか。
母親なら、直観で感じると思うんですよ。たとえ育てることができなかったとしても。

メアリーは死んだときに29歳。今の長男と8歳、赤ん坊だった次男よりも4歳も下なんです。
これはこの先、彼女の言動を納得するのに重要なので、叩き込んでおいた方がいい。
いつまでもお美しいサマンサですが、さすがにJ2より年下には見えないのでね。かといって若メアリーを演じた女優さんを出すわけにいかない。兄弟を生んで炎に焼かれたメアリーはサマンサ以外にできないんです。 

再会して間もないから、ざっとした歴史しか話さないディーンだけど、この先も詳細は話さないよね。
「おふくろが死んで、親父は変った」とだけ。メアリーの愛しい、優しかったジョンが、どんなに変わり、息子たちに鬼軍曹のようになり、それでも二人を愛して死んでいったか。 

サムの人生がどれだけ狂わされたか。恋人を殺され、自分も殺され、生き返っても自分の代わりに兄が目の前で引き裂かれ、人々のためにと信じた悪魔に騙され、すべてを背負って魔王と檻に閉じ込められた。
ディーンもまた、弟の命と引き換えに地獄に落ち、想像を絶する拷問を受け、自分がする側に回り、罪悪感にまみれ、生き返っても悪魔と天使に利用され、弟が究極の犠牲を払うのを見届けるしかなかった。

その先もさらに悲惨な体験をし続ける。そんなこと絶対に母親に話せない。兄弟の道のりを全部知ったら、メアリーは罪悪感どころじゃない。自分の子供たちの壮絶な人生を知ったら、メアリーの心が死んだだろう。

一度狩りをやめてスタンフォード大学にまで行ったのに、どうして戻ったの?と不思議がる母に、「家族が大事だったから」と言うしかない。あの時のサムの微笑みが切ない。
「知りたいのはお前たちのこと。初恋はどうだったのかとか」というメアリー。当たり前の母親の心情。
子供と一緒に悩み、成長して、大きい息子たちの母になるはずだったメアリーが、自分より年上で経験も積んだ息子たちに、何ができるだろう。夫はいない。何もかも変わった世界で。
彼女の苦悩もほんとにつらいんですよ。

それでも「僕にはずっと、写真の中だけの母さんだった…」と涙目で告白するサムに、優しく笑って抱きしめるメアリー。サムにとって、これが母との初めてのハグなんだよね。

逆に、写真の中の母を眺めながら一人ビールをあおるディーン。彼にとってメアリーは、幸せの象徴だった。
幼い頃、ジョンに叱られて悲しい時、サムがぐずって困った時、何もかもが辛くて仕方がない時、人前では泣かないディーンは、心の中でマムに抱きついて泣いて聞いてもらってた夜もあるはず。逃げ場のないディーンの聖域だったメアリー。

過去の若い母や幽霊の母、ザカリアやマザーが見せた幻覚の母でもない、あの日に消えた本物の母と再会できて、嬉しくないはずがない。でも生身の母、年下の母、変わり果てた世界に戸惑う母とどう向き合っていいかわからない。
もう甘える歳でもなく、心に抱えた苦悩と苦難の歴史も話すべきではない。

33年の隔たりと、夫の不在、息子の成長に向き合うべく手帳を開いたメアリー。
3人のこれからを暗示するラストで胸が一杯だった。

このシーズンは母と息子の絆の結び直しがメインのテーマ。これは個人的に響いたわ。
サブとなるUK賢人の侵略とルシファーの再悪落ちの方は、ハッキリ言ってイライラした。
そこが好きな方は、読まん方がいいかも。良い事書けないと思う。

私はどうしても、駄々こねる幼児性ルシは無理。でもそのラインにはキャスと、今シーズンがラストとなったクラウリー、さらにはS13以降の大きなキャラが絡むので我慢しました。ビンスに憑依したルシは少し面白くなりそうだったんだが。俳優でミュージシャンのリック・スプリングフィールドが演じてる。この時66歳くらいだけど、いい身体してるよな!

上から目線のご高説女トニは、後半に再登場するけどとりあえず消えてくれました。代わりに人が好さそうに見えてまだわからないミックと、今回は手元のみの登場の奴が。
とりあえず言っておく。割と人気があるこいつが私は鬼門です。

 

 


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