別館 兄弟仁義

超常現象ドラマの兄弟愛と家族愛をうっとおしくつつくブログ

スーパーナチュラル シーズン12 気まま感想12

2020-01-29 11:46:45 | シーズン12

第21話 メアリーの暴走

おのれケッチ、ぜっっったい許さん!!!(激怒)
なんでエイリーンがあんな酷い死に方しなきゃならないのさ!!
彼女はUKのいけ好かないエリート野郎を殺したが、ダゴンの目くらましの事故。
他に怪物以外の人間を殺したこともない。当然契約したわけもない。
なのに地獄の猟犬に引き裂かれ、噛み殺された。あんな惨い死に方見たくなかった…!

この件に関してはクラウリーも絡んでて、それも許せないのだが。
なにより犬を扱ったのがケッチなのが無理。人間で、怪物殺す立場にある者が地獄の猟犬使う。この設定無理。
UK賢人の目的。アメリカのハンターを完全に支配下に置きたいだけだったことが明らかに。
人助けとか怪物を退治した未来とか、お題目言っても権力志向なだけ。
殺人マシーンと命令するエリートを養成するだけの学校ケンドリクス。
アメリカのハンターにばれぬよう、人ならざる者の仕業と見せかけるための裏工作。怪物にも心あるものがいる。UKは怪物を利用する怪物以下の腐れ外道だ。
「植民地の奴ら」を排除したいなら、堂々とやったらどうだ。恐れてるから工作しただけだろ。

命令に背けば自分も排除されるってか? そんな言い訳きかないぜケッチ。
殺すにせよ、銃やナイフであっという間に殺れるのに、猟犬が彼女引き裂くのを見てたんだからね。なぶり殺しだろそれ。

サムの気持ちが…。もうね。
サムとエイリーン、まだ恋仲まで行ってないし、サムも慟哭まではしていない。
でも心の中では、どれだけ無念だろう。
少し前のインタでジャレが、サムが親密な関係を人とつなぐのを、恐れてるとか言ったらしいが。
自分が親しくなった相手が、みんな死んでいく。心を通わしかけても、次に会うときは野辺送り。

カップルになってほしかったわけじゃない。でもたまに会って、それこそお茶だけでも良かった。
調査にたけてる彼女の力を借りることでも。チャーリーみたいに。
心を開きかけていた二人は微笑ましかった。エイリーンは血筋から言えば賢人の後継者でもあった。身を守るために人をなるべく信じないようにしてた彼女が、サムには笑顔で女性の顔になってたのに。
冒頭、犬に追いかけられてる時、音がしてなかった。あれは耳が聞こえない彼女の世界。元々契約してないので聞こえないはずだが、殺気だけを感じて逃げたのか…。むごい。兄弟に助けを求める手紙も出してたのに、間に合わなかった。
字幕では、「女の子っぽくていやだけど、隠れ家に避難させて」と書いていた。人に頼らず生きてきた彼女が、最後に唯一兄弟を、サムを頼ったのに。

エイリーンの死だけでショックで、ケッチとトニというUKイケズ組のやり取りなんてスルーした。激おこだよ私。Drヘス婆なんぞ顔も声も聞きたくないし見たくない。
そしてクラウリー。こんの大馬鹿野郎。悪魔と協定結んでたUK。道理で悪魔や天使の件にあまり介入しないはずだわ。
クラウリーには怒っても、奴は悪魔だからな。UK悪魔以下だろ。

クラウリーに怒るべきなのはルシファーの件で、これはもうね…。というか、この二人のやりとりは退屈。パワーの主導権が行ったり来たりしただけ。それも「なんとなく」だと。は? 
シェパードさんが降りたくなるのもわかると言いたいが、シーズン開始前に降板は決まってた。後半のクラウリーは冴えなくて(キャスもな)、これはロウィーナがギャビンの一件以降、出なかったこともよる。
彼女はS13以降にも出るので、たまたまルースさんが他の仕事があったのかもしれない。けれどロウィーナを絡めた方が、まだマシになった気がする。

そしてメアリー。マムも可哀そうすぎる。ようやく現代で友人になったハンターも意思無く殺し、ただの殺戮マシーンに改造された。ケッチに向かって叫んだ、
「今まで生きてきて私が手に入れたものは、家族を除いたら自分の意思だけ。意思まで奪う気!?」という慟哭。

ここにきて、見えるケッチのゆらぎ。彼もまた生き延びるために命ずるままに殺してきた。でも必要以上の拷問も、本来退治すべき怪物に女性を噛み殺させて見てるのも、あんたの選択だからね。
怪物を使うにしても、猟犬である必要もない。猟犬について兄弟は詳しいからバレやすい。扱いが難しい犬をわざわざ借りて、襲わせたのがエイリーン。仲間を殺したからとか全く関係ないしな。

そんな彼が、メアリーだけには感情が動く。彼女だけは助けたい、そばに置きたいと思う。
けれど側にいることを拒まぬメアリーは、彼が惹かれたメアリーではもうないんだよ。
バンカーで兄弟を射殺しないのも、メアリーに殺させないのも。またもストーリー上主役の特権だけど。
しいて言えば、メアリーに殺させれば彼女は本当に壊れる可能性がある。自分が彼女の目の前で殺しても、それに何も感じないメアリーであればよいのか、それともそんなメアリーでは物足りないのか。必死に訴えるメアリーに怖気づいてた。彼女の感情に飲み込まれ、自分の意志を持ち続ける女性だからこそ、惹かれたのだと気づいてる。
感情というものの厄介さから、もうケッチは逃げられない。

盗聴器を探す際、冷蔵庫にある食べ残しバーガーの匂いにウっとなるディーン。
だから! そのままにすな! 捨てよ!!
マイクに向かって出鱈目を語る兄弟、話を作り合わせるの息を吸うがごとく。
兄弟に捕まるも、ベラベラベラベラ喋りやがって全然変わんねえなUK女。
トニを盾にするサムと兄のガンさばきがイカス!

マムの裏切りと銃を向けられたショックに浸る間もなく、兄弟はトニと電源を落としたバンカーに閉じ込められる事態に。
そして良いところなしのクラウリー。ネフィリムを自分の後継者として育てると言ったり、兄弟が必ず殺すと言ったりで、言動がコロコロ変わる。一貫してあげてよ。
魔王にあわやの瞬間に鼠にのり移る。


第22話 ハンターたちの逆襲

怒りは続いてますが、兄弟が密室に閉じ込められるという素敵シチュエーションに、トニというお邪魔虫がいたこと、腐のつく女子が当時怒ってたな。別の怒り(笑)

私もトニをぶっ殺せば酸素の持ちが伸びるじゃん!と考えたクチです。
しかしこの際、三人寄れば文殊の知恵再び。腹立たしいが、天使よりトニの方が断然知恵がある。
呪文を唱えるのも堂に入ってる。サムも。兄はしない(笑) バージンの血に清める(プッ)
しかしケッチは姑息な先手を打っていた。

知恵の手(二人)がダメなら力づく(兄)
兄弟がTシャツでガッテンつるはしするの良きかな。しかしツルハシ、ジェンの以前の映画を思い出すぜ。サムの腕、木の幹や…。
ここにきて、気前よくやるからあとでこういうことにで、ようやく出番ですグレネードランチャー。長引かせたね(笑) トニ「チーズバーガーばっかり食べてるイカレ野郎」 あんたらもお紅茶とスコーンばっかりのイカレ組織。
このシーズンでコルトをサムが担当したのも、ラストに兄貴にランチャーぶっ放させるためだったんだな。
カッコいい。そして負傷ディーンも萌える…。

メアリーは淡々とハンターたちを始末し、ついにジョディの家に!
兄弟が駆けつけると、さすがだジョディ。あのメアリー縛ってた。ジョディは人を見る目があるからメアリーの様子に何か感じたんだろう。体力的にもだてに警官長くやってない。

メアリーの洗脳は解けないというトニに、じゃあ用無しと言う兄。だがサムは突如使命感に目覚め、残るハンターを招集。かつて兄弟を殺したペア(S4)、ウォルトとロイも引き入れる。サムの説得スキルと仔犬系リーダーぶり発動。
本当は突然じゃない。閉じ込められたバンカーで兄に話してた。UKとつるんだのは、協力して怪物がいない世界をつくる理念に惹かれたから。でもそれをUKが統率してくれることを願ってた。
楽だから、自分で率いるより
その告白を静かに聞いた兄は、サムのハンターたちへの鼓舞と決意も黙って聞き入る。
兄と僕、いや僕が呼んだ。フォローミー。言ったよサム!
“立派に育ったな…”の誇らしげな目。ディーンママv
けれどディーンは共に行かない。彼にも役目がある。母と真に向き合う役目。

弟を無条件で信じる。ディーンの「来いよ」きました。サミちゃん大股で近づきガッツリハグ!
ビッチとジャーク。いつでも何度でも、兄弟ハグは至高。
サムとジョディ、ハンターたちはUK基地に奇襲。ディーンはトニとメアリーを連れバンカーへ。

トニがいきなり協力側に立つのも納得できんのだが、もう回数ないので仕方なし(^^;
子供の件はね。彼女にもそういう面を残しておくことで、完全な嫌われキャラにしないような配慮した感じだが。子供は可哀想よね、ママが死んだら。でもあんたも母親なら、メアリーを息子たちまで殺せるように洗脳する仕事を進んでするのかということ。
メアリーの頭の中に入るディーン。これ、ドリームルーツの方が早くて装置いらないのでは。

かつての我が家。赤ん坊のサム。「サム…」と呼ぶディーンだけで泣けた。
サムをあやし、幼いディーンにサンドイッチをつくるメアリー。大人のディーンは見えていない。
ここを出ようと問いかけても、返事はない。
メアリーの人生においても、この家は幸せの箱庭だった。

「大嫌いだ。嘘をついた。ガキの俺に。俺を守ってやるって。でもアザゼルと取引してた」

「俺たちを残して、おふくろは死んだ。親父は殻に閉じこもった。愛する妻を失って。完璧な母親と理想の家族を失くした」

「俺は、サムのために、兄であり、父親であり、そして母親でもあった。サムを守るために。ひどすぎるよな。辛かったよ」
「想像できるか? サムは恋人を殺され、ルシファーに憑依された。地獄で拷問されて、魂を失った。魂をだぞ? おふくろのせいで」

「全部おふくろのせいだ」

ディーンが長いこと抱え続けた想い。無常を感じても言えなかった言葉。
弟にとってすべてにならなければならなかった辛さ。でも弟は、この世の中で最も恐ろしい運命を背負った。
それはみな、メアリーがあの時に契約したせい。

大嫌いだ。でも愛してる。
今なら俺にもわかる。俺も大事なものを守るために取引した。何度も何度も。だから許すよ。

こういうシーンにおけるジェンセンの演技と涙、他に追従を許さない。
頭の中のメアリーは泣いてないが、現実の意識を失ってるメアリーの頬には涙の筋が…。

息子の必死の呼びかけに、ついに気がつくメアリー。「ディーン…?」
とっっても良いこの瞬間に、最大のお邪魔虫野郎が!

サム隊長組。相変わらず突破クイックなUK基地よ。ヘス婆に「皆さん、お行きなさい」とか言われたチーム、ことごとくアメリカンハンターにやられる。弱すぎ。特殊訓練受けてるんだろ。
ヘス婆は結構強い。ハンターの首折ったわ。しかし追い詰められ、サムに交渉しだす。
この時点でルシファー現世にいるを知るという、ほんと報われないよな💦 しかこのUKのザマを見ても、奴らがいればルシをどうにかできるとも思えない。どうせ後から出てこないよ(笑)
サム「断る」 見守る二人の前で、真のリーダー気質を発動。
偉そうに命令してたUK本部からの通信機を破壊。ヘスはジョディが射殺。スピンオフを控えてた彼女に花を持たせたね。
三人以外にも生き残ったのかな。ロイは死んだね。

バンカーに戻り、メアリーの頭に入る機器を引きちぎり、トニの首を切ったケッチ。ディーンと激しくバトル。
溜飲が下がるのは、いくら暗殺のプロで銃器とナイフ使いの達人でも、ウィンチェスター親子に肉弾戦ではかなわないこと。ディーンが脚を怪我してなければちょろかったぜ?
どんなに特殊訓練を受け、実地に怪物どもを葬ってきても、「おもちゃ」と不意打ちにかなり依存してた。
「君の話はまったくしなかった」と揺さぶろうとするが、大事な息子の話をてめえにするかよ? 
頭突き、ウィンチェスターお家芸。

脚のせいであわや…の瞬間、撃ち抜かれるケッチの利き腕。メアリー覚醒!
ディーンがゆっくりと足元の銃を蹴り、マムに近づくのがいい。
「やはり君は殺し屋だ。親子そろって」と言うケッチ。「そうかもな」と応えるディーン。
ケッチの額を打ち抜くメアリー。
この時並んだ二人が、確かにそっくりなんだよね。顔つきが。

意図的に怪物ではない人間を殺す。だから人殺しか。ケッチがしてきた所業は人以下だがね。
この世界の神も天使も、「裁く」権利などない。裁きを受け、受けさせる。ウィンチェスターの法則。

「二人の側にはいられない。辛すぎた。自分のしでかしたことを思い知らされて」
「おふくろがやったこと、あの取引も。全部、全部が今の俺たちを作った」
「俺たちは魔物をぶっ飛ばして世界を救う」

「サムは? 怖いのよ、許してもらえなかったら?」
「母さん、怖がらなくていいよ」

三人でのハグ…。あああ、( ;∀;)


ディーンとサムとメアリー、それぞれの落とし前をつけ、壁を破り、本心を明かして一つになれた。
UKのお粗末さは不問にして、ケッチとトニの二人の顛末も。

ケッチもトニも、メアリーに「理想の母にはなれない」と言う。メアリーはそんなものになろうとしてないよ。字幕の「パーフェクトライフは無理」のほうがしっくりくる。
愛する者たちが揃った家庭に、母として妻として生きる人生。それがメアリーの望みだったが、そんな人生はないということ。
これはトニ自身がそうだったんだろう。そしてケッチも遠からずだったんだろう。

生き残るために、同僚を裏切り殺してきた二人。でもそれがいつの間にか上に立つ上昇志向と、殺しを楽しむ性癖に変わっていた。排除して正しかったはずの感情は、抑えていくうちにゆがんでいく。ウィンチェスター親子は感情に苦しみ、味わったからこそ、道を切り開き生き続けてこれた。

ケッチは私情でメアリーを追い、バンカーで殺された。UK基地も彼がいないために壊滅した。
感情を排せば楽で、人を造作もなく殺せる。でも人間はそうはいかない。どこかに押し込めてた分、吐き出されれば命取り。
厄介な感情、親子の情、恋情、すべてに向き合って進む。それこそが強さになる。

ケンドリクスチームの過去を描いたシーンもあったとか聞いたけど、ボツになったみたい。
時間的なものもあるけど、彼らが「無理もない人生だった」と描くのは不要で、それは正解。

次回ラスト、後半ふるわなかった天使と悪魔、まだ出張る魔王、そしてネフィリムの件を迎えます。

 

 

 


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