別館 兄弟仁義

超常現象ドラマの兄弟愛と家族愛をうっとおしくつつくブログ

スーパーナチュラル シーズン9 雑感感想2

2015-10-10 20:50:53 | シーズン9
第2話 復活の悪魔

トランクに詰められて1週間のクラウリー。悪魔は死にも腐りもしないとはいえ、仕舞われたベイビーが嫌だろうに(^_^;)
兄「賢いサムならどうするか考えた」
弟「僕なら串刺しにする」
利用するより片しちまえ。兄弟逆転の構図。

下っ端悪魔に復活の儀式を受けて甦るアバドン。きゃー、ヌードよv(見えねえ残念)
クラウリーはSM拷問をご所望なれど、バンカーに幽閉の刑。人間性を取り戻しかけた身にも増して、べしゃりが芸の彼に有効な手だ(笑)
アバドンは側近となる悪魔たちの器を、一般人から軍の兵士へと移し替えさせる。ご自分もコスプレ。似合ってます姐さん。

兄がバンカーに帰ってきた時、砦を築いて弓を射るケヴィン。兄「ハンガー・ゲームか」はわかりやすい吹替え版。実際は「カットニス」と言っている(^^)
毎度のFBI捜査。「スタークとバナーだ」って(笑) 二人を疑う女性軍曹に、ボスに問い合わせろと兄。いきなり振られたケヴィン、ボビーの後釜に。
うろたえてたのは一瞬で、軍のネットをハッキングして彼女の弱みを握ってしまう。覆面レスラーに塩を付けて舐めながら、半裸でまたがってテキーラ飲んでたそうで。レスラーをサム、軍曹をディーンで想像し(ぎゃああ)
飲み込み早いぞケヴィン! ファッキン・ソロって、彼はSWファンなのか?
しかし一人でお留守番中、ケヴィンはクラウリーに煽られて対峙してしまう。クラウリー、友達はみな拷問するそうだよ。豊かな愛情表現。

ハンター仲間をアバドンに人質に取られ救出に向かう兄弟。汚染物質が漏れた地域におびき寄せられ、股間を手で隠すディーンに「それ意味ないよ」とサム。死・地獄・煉獄を経ても男性機能損失の方が心配な兄貴。
新人ハンターのトレイシー、なかなかの健康美。サムのせいで両親が悪魔に殺されたと敵意むき出しで、弟ショック。
彼女、銃の腕は良いが、アバドンの頭狙えってば。
ディーンは姐さんにお身体を所望される。わかる。あの超ハイレベルの体に入ってみたい。そして弟にスキンシッ(自重) 難攻不落のケ○から(再自ち) 姐さんとディーンって美人対決だvv 髪を降ろしてライダースーツをお召しになったアバドン、マジSM女王。クラウリー、喧嘩してないで踏んでもらえよ。
羽の折れた天使なんて目じゃないとか言ってたアバドンですが、天使の気配に憎々しげに早々に退散。地獄の騎士でも天使避けるのかね。それとも悪の闇が深いほどに天使の光が苦手なのか。
手下共と格闘中、のされたサムはエゼキエルが覚醒。青い目光線でぬぉぉおと立ち上がるサム@エゼキエルがド迫力。しかしS8に出た、恐怖を喰らうジンと同じ特殊効果。
なんとも禍々しい、まさに折れたような羽のシルエットの方が不吉だ…。

“ジーク”と呼んでいいだろとディーン。メリケンの通称の略し方わからん。
「こういう深い会話はサムとしかしない」っていう吹替えが萌えたので字幕も見てみたら、「サムとはしない話を“サム”としてる」って意味逆じゃないか! 
You're Sam, but you're not Sam. And normally he's the one. I'm talking to about all this stuff.(英語字幕)
おまえはサムであってサムじゃない、通常サムは一人で、こんなことは(その一人)と話すんだ―と言ってるようなので、吹替えの方でいい感じだが。

今回の私的エポックは、母親が生きているとクラウリーに言われて出て行こうとするケヴィンとディーンの会話でした。
「お前は家族だ」とディーンが言った時のケヴィン、苦しげに涙を流してる。
基本ウィンチェスター兄弟は人生を投げ打って人助けをし、思い遣りもある。けれど互いのこと、家族問題にかかると途端に他は吹っ飛ぶのは、すでにケヴィンも承知してる。身を犠牲にして石板を解読したけど、結局兄弟は試練を中止してしまった。サムの命に関わることだったから仕方ないけど、その上母を殺したと思っていたクラウリーは基地に来るわ、その母親が死んでないと聞かされるわで、ケヴィンが出て行って捜したいと思う気持ちはほんとにわかるよ。

それでもディーンの、「俺とサム、キャスとおまえしかもう残っていない。俺たちはお互いが頼りだ。お前の為なら死ねる」という言葉に流したケヴィンの涙が辛くて響く。この際は兄の言葉ではなく、不憫すぎるケヴィンの心を思うとね。
幼少期から数奇な運命の兄弟と違い、若い人生のある日に突然、異様な運命に引きずり込まれ、それまでの世界から隔世されて一人になってしまったケヴィン。ディーンが言ってくれても、またロクでもないことは起きるだろう。それでもロクでもない運命の中、ロクでもない試練を乗り越えてきた二人の兄を得たケヴィンの、苦しさの中の嬉しさというか、絶望の中の希望がよくわかる。
クラウリーのケヴィンへの揺さぶりの言葉は、大半は悪口なんだけど真実も混じってるのが痛い…。

そしてサム。「外で山ほど嫌な目にあっても、帰れば友達や家族がいてくれる」「生きてて良かった。心からそう思うよ」と。
天使が憑依していなかったら、どれだけディーンが望んだ言葉か!
なんとも言えない表情の兄。ジークに言った「愛ばかりじゃない」という言葉。罪悪感と献身。後悔と決断。兄はいつでも崖っぷち。

このシーズンでメインとなるキャラたちの動向を見せた感じの2話。なかでもケヴィンとクラウリーは、前後編の重要な部分を担う。
そしてまだまだ謎多き天使エゼキエル。波乱は忍び寄る。

シーズン1の頃は他のハンターの存在も知らなかったのに、今や毎シーズンごとにダチのハンターが登場するようになった(笑)



第3話 天使の罠

キャスの筆おろしエピ。カスティエル、初めてづくしの人間の日々。働いてます。おしっこしてます。歯磨き…って、チューブから舌にドバっと。飲み込んでんじゃねえか!
こういう人間なキャスはファンには嫌なのかな。童貞で世俗の垢にまみれてない天然天使という設定が好ましいのか。でも私はキャスの良さはそこではなくて義理人情に厚いところだと思ってるので、人間になってそれがさらに強くなってる彼がいいけどね。ただお相手はメグたんとの方が良かったけど仕方ない。

まだ賢人ロープを着用の兄。銀のポットでコーヒーを注いでいる姿が新鮮です。根が上質なんで、これまでずっとしてきたような様になりぶり。
青い目スイッチ一つでサム⇔ジークになるこの状態。ハラハラしつつも美味しいっつうか。ジャレもだが、やはり内田さんの声の使い分けがよろしいです。
「私は役に立つ」「サムだって役に立つよ」 弟の顔に向かって弟弁護する兄。

バート→バーソロミューか。ディーンがそうだけど、アメリカって通称呼びすることで相手に近づいた証しにするんだね。また例によって官僚的で勝手で上から目線なあるある天使かよ、と思ったらナオミの一の子分。でも、あげな胡散臭いおっさんの説教で勧誘される人間を馬鹿にするのは無理もない。
悪魔が誰にでも憑りつけるのと違い、天使の器になるにはそれなりに心身共に強くないと駄目らしい。ウィンチェスター兄弟が花いちもんめされるはずよ。メンタル面では色々ありますが、毎度の家族問題だからな。

クラレンスはやはり“Wonderfull Life”『素晴らしき哉、人生』だったんだね。この映画はアメリカの古き良き象徴として、クリスマスには必ず放映されてほとんどの米国人が繰り返し見てるという。『赤穂浪士』的な(笑)
アニメ版バットマンでも、ロビンがクリスマスくらい家にいて“素晴らしき哉人生”見ようよとか言ってたなあ。
キャス、メグが呼んだ名を使ってるのが微笑ましいv
兄弟、FBIを疑われることもあるのに、ホームレスの人たちには『警察関係に見える』と(笑) まあ堅気には見えんよな。

キャスの身体は元はと言えば人間のジミーのものだし、かつて飢餓の騎士の影響でハンバーガーを大量食いしたり、ポルノ見てたっちゃったり(笑)、それこそメグに自分からキスしたりで、肉体に対する反応は初めてでもないはず。けれど恩寵を失くし、完全な人の身体で体験することとは雲泥の差なんだろう。“人間”になってみて初めて分かる身体を持つ不自由さと、そこから得るもの。空腹を感じるからこそ食べ物が美味い。眠れて初めて疲れが癒される。トイレは煩わしいがスッキリする。そして性欲。ソーセージを焼く匂いに腹をすかせ、豊満な谷間に目が向くキャス。良きにつけ悪しきにつけ、人間稼業は忙しいのである。

兄「パイって書いてある。あとはどうでもいい」 私はサム派で添加物はなるべくなら避ける。でも男としては兄の大雑把さが好きというジレンマ。
死神協会はどうなっとるんですかデス様! 副業に走る奴が多すぎる! しかも能無し! 人間である兄弟に撒かれてとっ捕まる男死神、どうしようもねえ!
しかし女死神は結構なヤリ手でした。やっぱあっけなく兄貴に退治されるけどさ。エイプリル良い娘だと思ったのになあ。でもホームレス・キャスに親切にしてベッドインまで行く流れは、本来のエイプリル自身の優しさが投影されてたと思いたい。雨に濡れて前髪がオンザ額になってるキャスがかわいい。
がっかりだったものの、初体験の時間は充実してたようで、あとで自慢げなキャス(笑)  「すごくあってた」そうで(エイプリル談)

天使たちの追跡を避けるため、キャスをバンカーから追い出せと言うジーク。でないとまだ回復してないサムの身体から自分が出て行くと言われ、ようやく寛いだキャスに出て行ってくれと告げてしまうディーン。ここはメリケンではかなり大騒ぎになったらしい。
しかし、兄貴も無情に思えてしまう脚本が悪い!というよりも、弟の死とキャスという二者択一を迫るジークの本意の方が気になったよ。殺されたキャスを自主的に生き返らせたのに、本人には自分の姿を見せない。やっぱり彼はどうも怪しい。

教会での御婦人との会話はなかなかに秀逸でした。
キャスは本当の話をしているんだけど、“何か大きな苦しみがあって、神も天使も信じられなくなった男”にも取れるような話し方になっている。彼は意図的にそんな会話ができるほど人間の言葉が巧みじゃない。でも、教会に救いを求めてくる人の気持ちが今の彼には辛くもわかるからこそ、ああいう言葉が出てくるんだよね。
「それはあなたの真実。私のじゃない」
人の真実は自分の真実とは違う。だから何をしてもかまわない…ってことじゃなく、何を信じるかはその人の選択に任されてるからこそ、他者に自分の真実を押し付けても何にもならないし、逆に他者の真実に合わせて自分の信念を曲げることもない。私はとくに信仰心は持ち合わせていないけど、信じるというのは、何かをしてもらえると思うことじゃなく、戦いも静観も受容もすべて含めて自身が納得できるものを得れる力を持つことだと思う。

心身共に痛い目にあったキャスは気の毒だったけれど、“人間寄りの天使”だった彼は、本物のヒトになって本当に人間のことがわかるようになった。もろいからこそ、強くなれる人間。
“天使の恩寵”とかいって、戦いや殺しにばかりに活用しているスパナチュ天使の力を失くしても、右往左往しながら学んでいくこれからのキャスが楽しみだ。


気になるのはジークだけでなく、シリーズを追うごとに字幕と吹き替えに差が出てきたような…。意訳や言ってないことも吹替えでは言ってたりしますが(笑) 字幕の数倍も情報量があるので、英語ヒアリングが堪能な人を除き、吹替えバージョンは必須です!
ジークにより生き返ったキャスと意識の無かったサムに、ディーンが下手なこじつけ言い訳をするところ。字幕ではキャスの「だましたんだな」は、ディーンがエイプリルに取引を持ちかけてキャスを救ったのに殺したという意味のようだけど、吹替えの「嘘だな」は、今ディーンが話したことは嘘だろうというニュアンスに聞こえる。ディーンの「そう、嘘つきだ」も。英語字幕を見てみたけど、私自身が英語不得手だからハッキリしねえ(^_^;) 吹替えの方が私としては合う気がするんだが…。

それに、表に出るなと言ったのは君だろうというジークに、「何もレッド・カーペットを歩けって言ってない」という兄のセリフを聞けるのは吹替え版。なので私は吹き替えも好きなんだよな(笑)

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