こう(立憲パートナーズ)ブログ

政治についてあれやこれや語るブログです。

とにかく目障りな大阪都構想

2019-03-10 22:39:44 | #選挙
同じ関西人として、全国の皆さんにお騒がせして大変お恥ずかしいのが、
大阪維新の会が進める「大阪都構想」問題。
大阪府と大阪市のそれぞれの権限が強すぎて、同じ志を持つ首長がそれぞれのポストを抑えないと
政策がなかなか進まず、「府と市が不幸せ」な状態になる。これを解消する合区制度が「大阪都構想」らしいです。

この都構想は、橋下市長が音頭を取った2015年の住民投票で惜しくも否決。
49 vs 51の僅差で都構想はおジャンになり、橋下市長も政界引退をしてしまいました。

私は、橋下徹という人はそんなに嫌いじゃないです。
言っている事は賛同できる事も多いし、筋が通っている部分も多い。
ただ、本人が述べているように、彼は発信力が強すぎるせいか敵を作りやすく「人間関係が下手」。
これが祟って、ケンカをしてなくてもいいような人ともケンカをしてしまい敵を作ってしまう。
だから、前回の都構想は否決されちゃったのだと思います。
もちろん、大阪維新の進める改革が大阪府を元気にさせている事も事実。財政の悪化も食い止めています。
だから府知事や市長が選挙で勝てる理由もよく分かりますよ。実績があるから。

でも、だからと言って、「大阪都構想」は4年前に否決になりました。
これを再び府知事が再選され、維新の吉村市長が当選したからといって持ち出してくるのはどうなのか。
ならば、前回の住民投票は何だったのでしょうか。勝ち続けるまでやるつもりでしょうか。
その為に掛かる税金は一体いくら掛かるんでしょう。ハッキリ言って「もう終わった話」です。

維新が都構想を進める理由、二重行政の解消。確かにその意味合いはあるのでしょうね。
でもその二重行政を解消し続けたいのだったら、府知事と市長の席を維新で獲り続けたらいいじゃないですか。
これは、いずれ自民党に負けてしまう事を恐れての政策ですか?
維新で何が何でも大阪を治めていくんじゃ!という気概があれば、やっていけるじゃないですか。
わざわざ都構想を打ち出さなくてもいい。
東京都のように大阪を進化させて、第二の首都を築き圧倒的な権力を掴もうとしているのじゃないですか。
それが透けて見えているんじゃないでしょうか。二重行政の解除が最大の理由だとは思えません。

維新は、自民党や公明党に騙されたと言います。
住民投票否決後、二重行政の問題等含めて、大阪会議で議論を進めていくという事を約束しました。
これが自民党によって形骸化され議論が進まない。だから再びダブル選挙。
そして、住民投票に向けて選挙協力をしている公明党と密室で契約を交わし、
今年の秋までに住民投票をすると約束していないのを反故にされ議論が進まない。だから再びダブル選挙。
こんなに裏切られたままじゃ、死んでも死に切れません!と彼らは言うわけです。

なんじゃそら。

それに対して都構想反対の維新を除く全ての政党が徒党を組み、ダブル選挙に対抗馬を出そうとしています。
維新は当然猛反発です。そんなものは野合だと非難を繰り返しています。

都構想にそもそも反対だった公明党と裏で手を結び、選挙協力をしていた維新はどうなるんですか。
政策もまったく違う公明党と談合していて裏切られたから泣き喚ていているのはどこの誰なんでしょうか。

維新は国会でも野党を強く批判します。
少しでも万博やカジノや都構想に力を貸してもらわないといけないから、自民党に恩を着せるわけです。
これが見え見え。
そうして国政野党からの恨みを買い、都構想でも徹底的に邪魔をされるわけです。そらそうですよ。
肝心の自民党も都構想では力を貸してくれません。
二階幹事長は徹底的に選挙をやり切るつもりでしょう。ダブル選挙を「思い上がり」とバッサリでした。

維新の松井知事も、吉村市長も、大阪行政では頑張っているのにとても残念な方々です。
自分達を棚に上げて、「正義は我にあり!」とばかりにクビを懸けて選挙に突入しました。
思い上がりも甚だしいと言えます。

このダブル選挙、どちらかが落選すれば都構想は露に消えます。おそらく維新も粉砕されるでしょう。
ここまで政治を混乱させる維新。もはや粉砕されればいいと思っています。いっそ消えてもらいましょう。

ちなみに、維新の方々は、松井知事が菅官房長とよく会食をしている間柄だという事を強調して、
「安倍総理・菅官房長官は改革派だから賛成してくれている。問題は大阪自民党と二階幹事長。
あいつらが邪魔をしてくる」と謎の言い訳をします。

本当に安倍総理と菅官房長が維新の味方ならば、どうして大阪自民を黙らせないんですか?
今の安倍官邸の力があれば、大阪自民を黙らせるくらい簡単でしょう。
そうしないのは、本当は維新の事なんてどうでもいいからです。都合よく仲良くしているだけです。
だから大阪自民を黙らせるなんて勿体ない事はしない。
それを知らず、維新は「安倍総理と菅さんは味方だ」と思い込んでいるわけですね。
本当に滑稽過ぎて笑い死にしてしまいまそうです。

因みに、以下は最近の衆院選の大阪での比例得票数です。

<2017>
自由民主党 943,711
日本維新の会 934,972
公明党 553,451
立憲民主党 486,253
日本共産党 316,651
希望の党 208,550
社会民主党 25,447
幸福実現党 11,661

<2014>
維新の党 1,143,606
自由民主党 875,897
公明党 596,500
日本共産党 449,059
民主党 293,606
次世代の党 76,540
社会民主党 48,946
生活の党 36,006
幸福実現党 12,581

見て分かる通り、2014→2017では、自民党が微増し、維新が激減しています。
ダブル選挙の結果次第では、これが更に大きく減少する可能性があります。
仮にお二人が再選されたとしても今般の騒動の影響もあり、得票数は減らすのでしょうね。
そして自民党の票が戻っていくと、こうなるわけです。

次の総選挙では希望の党は無くなり、国民民主党が登場します。平野博文さんがいるわけですが。
立憲の48万票も、ここから微増するでしょう。少なくとも民主党の29万、これが国民民主のボーダーでしょうね。

臨時国会開幕。「与野党相乗り」なぜ悪い?

2018-10-28 10:26:22 | #選挙
臨時国会が開幕となりました。
開かれた本会議では、安倍首相が所信表明演説を行いました。
率直に言って、今回の所信表明演説はちゃんと聞いていません。
毎回ちゃんと聞くようにはしていたのですが、今年の通常国会で安倍政権の数々の嘘が露呈。
公文書まで改竄をされ、特に安倍首相が言っている事が信用できない事態に陥っています。
そんなウソつきの所信表明なんて聞いてられないんですが、
twitterをやっていると色々飛び込んでくるのです。ですので一言だけ。

安倍首相は、所信表明演説で憲法改正に懸ける意気込みを話されたようで、
憲法を「国の理想をつづるもの」と評したようです。
これは明快に違いますね。
安倍首相の見識の無さには大変驚かされるのですが、憲法は「国の理想」を描くものなのではない。
憲法は「国の根幹であり、国の権力を縛り、国の在り方を定めたもの」です。
理想、というのは「こうなったらいいなあ」という意味。
国の在り方を定めるとは、「日本はこういう国です」という意味。
つまり、法律で国の指針を決める際に、その根底の部分として存在するのが憲法なのです。
国の理想を示すものとしては、ある意味無理やりな定義になりますが、法律があります。
法律で国の行き先を決めていく。理想を追求するために。
憲法は違いますから。その理想が誤りであればそれを止める機能を持つのが憲法です。
そんな大事なものの定義を根幹から間違っているとは、総理大臣が聞いてあきれます。
やはり安倍首相は憲政史上稀に見る最低レベルの宰相であると断じざるを得ません。

いや~、所信表明演説、ちゃんと聞いていないのにすでにここまで批判が書けるとは…。
いやはや、安倍首相恐るべし、ですね。


そして、もう一つのテーマについて書きたいと思います。
「与野党相乗り」の是非について、です。
これね、twitterでめちゃくちゃ論争を呼んでいるのですが、なぜ論争を呼んでいるか私にはよく分からないんですよね。
国政選挙は、国会議員を決める選挙です。国会議員を決めるとは、政権選択選挙。
衆参でその意味合いは若干変わってきますが、政権を決めるとなれば相乗りというのは基本的にあり得ないわけです。

ただ、地方の組長を決める選挙というのはちょっと意味合いが違うんですよ。
その県の、その市の、その町の、その村の、行先を決める選挙なわけです。
だから「その地方にとって党として最適だと思う人」を推挙するわけですよ。
党として「あの人がベスト」と思っているのに、「自民党が推薦しているから」「共産党が支持しているから」、
泣く泣くその人を推薦する事を断念なんておかしくないですか?
自民党が支持している人は、立憲民主党は支持しちゃいけないんでしょうか?
自民党が選択肢でAを選んだら、立憲民主党はAを選んじゃいけないんでしょうか?
それこそ「何でも反対」の姿勢なんじゃないでしょうか?

例えば、大阪都構想の住民投票。
維新以外の自民・民進・共産など各党は協力して反対して、都構想は否決となりました。
これもじゃあおかしいわけですよね?都構想には党として反対だけれども、
自民党が反対しているから民進党は反対しちゃいけなかったんでしょうか?
そんなわけないですよね。
地方には地方の事情があるわけですよ。

我が滋賀県では、三日月知事が再選されましたが、これも与野党相乗りでした。
元々は民主党の議員だった三日月知事。民主系が推薦して嘉田知事の後継として滋賀県知事に就任しましたが、
彼の示す方向性や政策が「県を前に進める」路線だったため、自民党や公明党も支持に回ったわけです。
では、立憲民主党は三日月知事の支援を辞めるべきでしょうか?違いますよね。
立憲民主党として応援すべき三日月知事の方向性に、自民党や公明党が理解を示し、支持に回っているわけです。
これは結構な話ですよ。何も怒るべきところではない。

立憲支持者がいきり立って怒っていらっしゃるのが、大山崎町長選挙(京都府)の与野党相乗り選挙。
さらに与野党相乗り候補が、共産党候補に負けてしまった事でしょう。
でもこれも怒るべき事ではないです。共産党候補よりも、与野党相乗り候補の方が立憲として支持できると判断しただけ。
大山崎町の事情を知らない立憲支持者がああだこうだ言う事ではないですよね。
地方選は国政選挙とは違い、それぞれの地方の事情があるわけです。

そして、結果。

当 3855 前川 光

3718 山本 圭一

共産党支援の前川氏が僅差で山本現町長を下しました。かなり僅かな差ですね。
これを受けて立憲支持者は、「自民党と組むからだ。共産党候補を応援すべきだった!」というわけですよ。
支援した候補が負けた事は反省すべきで原因を探求すべきです。
ただ、なぜ共産党候補を応援すべきだった、という話になるのでしょうか。
自民党<共産党、という考え方の支持者が多いからだと思いますが、立憲は共産党とは政策や路線が全く違います。
一致しているのは「安倍政権の暴走を止める」という一点です。
だから市民からの要請を受けて、国政選挙ではお互いに候補者を降ろしたり一本化したりするわけですが、
先にも述べた通り、地方選は「その地方の政治を前に進めるもの」であるので「政権選択選挙」じゃありません。
安倍政権の是非を問う選挙じゃないんですよ。
これを混同してもらっては困ります。枝野代表もその旨をtweetされていますが、納得できない支持者も多いよう。

今一度、立憲支持者に申し上げたいと思います。立憲民主党の政策理念に賛同される方は立憲を支持すべきです。
ですが、それを理解できない方は他の野党を支持されてはいかがですか?
ちょっと勉強不足が過ぎると思いますね。

来年夏の参院選が試金石

2018-10-15 22:24:33 | #選挙
安倍総理が「来年10月の消費税増税を明言」したとの報道が出ました。
意外に早い表明。これで10%への増税がほぼ確定したわけです。

間違ってもこの発言を覆して増税延期の「新しい判断」をするわけないとは思いますが、
万が一にもあり得るとしたらGW辺りでしょうか。
アメリカの仕掛ける貿易戦争が過熱すれば円が高騰し、株価が下落する事態もあり得ます。
その時に「新しい判断」をされてはたまったもんじゃありませんが、
今の時点での増税表明は、おそらく財務省への隠れた合図。
彼らに、「何が何でも増税できる環境整備をしろ」という圧力を掛けているのだと思います。
財務省にとっても、延期癖がある安倍首相に再び延期をされてはたまったもんじゃない。
あらゆる政策資源を投入して発表される数字をごまかし、さらにはバラマキをしてくると思います。
GWから9月まで駆け込み需要が起き、様々な給付の効果も相まって消費は拡大するでしょう。
その拡大をもって景気の回復を大きく喧伝。来年夏の参院選を乗り切ろうという腹です。

野党にとって、この参院選は重要な試金石になるでしょう。
与党にとってではなく、野党にとって、です。

なぜならば、ここで勝利をしなければ次の国政選挙はしばらくないからです。
次に行われる衆院選は、おそらく衆院の任期満了ギリギリのタイミングでしょう。
安倍総理からしてみれば残りの任期を綺麗にまっとうすればいいだけですから、
いちいち解散してリスクを取る必要はない。
だから、与党にとって次の参院選を勝ち取れば、6年以上にわたる安倍政権は完全に成功し、
戦後最強の内閣として歴史に名を残せるわけです。

こんな滅茶苦茶な政権に、そんな功績を与えたくないですよね?

だから野党は何が何でも次の参院選を勝たなくちゃいけないんです。
以下は参院選の各都道府県の定数です。合区などで若干の変動がありますが確認してみましょう。


北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県
定数3 定数1 定数1 定数1 定数1 定数1 定数1

茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都
定数2 定数1 定数1 定数4  定数3  定数6

神奈川県 山梨県 新潟県 富山県 石川県
定数4   定数1 定数1 定数1 定数1

福井県 長野県 岐阜県 静岡県 愛知県
定数1 定数1 定数1 定数2 定数4

三重県 滋賀県 京都府 大阪府
定数1 定数1 定数2 定数4

兵庫県 奈良県 和歌山県 鳥取・島根 岡山県 広島県
定数3 定数1 定数1    定数1  定数1 定数2

山口県 徳島・高知 香川県 愛媛県 福岡県
定数1 定数1     定数1 定数1 定数3

佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県  沖縄県
定数1 定数1 定数1 定数1 定数1 定数1   定数1


重要なのは間違いなく、この図の上部にある東北の定数1、ですね。
ここは全て野党統一候補を立て、与党を全敗に追いやる必要があります。
厳しいのは西日本、特に中国四国九州です。
ここは正直、候補を統一したとしても与党に勝てるかどうかは微妙。
だからこそ、むしろ一本化は必須と言えると思います。

定数1が断然多いわけですが、ここで与党に勝ち切らないと野党は永遠に勝てません。
まずはこれらを勝ち切って「ねじれ」を起こす事が大事です。

野党統一候補を立てる、という話になると、与党側から喜んだようにこんな批判が向けられます。

・共産党と連立を組むつもりなのか
・政策理念は野党で統一しているのか
・単なる選挙対策の野合ではないか

いずれの批判も的を得ています。どれも正解。正しい批判でしょう。
共産党と連立を組めるわけがありませんし、国民民主とは政策理念が一致しないから別れたわけです。
単なる選挙対策である事も認めましょう。
ですが、だから何なのでしょうか?

選挙は血が流れない戦争です。相手を追い落とすような卑怯な工作は自民党総裁選でも見られました。
国政選挙において、どんな手を使ってでも相手を追い落とす事をやらずして勝てるんでしょうか。

ちなみに自民党・公明党は完全に政策が一致していますか?憲法に対する考え方は一致してるんですか?
平和の党と喧伝していた公明党が変節しているのは明らかですし、憲法改正なんて話し合ってもいません。
そんな与党に「野合」と言われる筋合いはないし、与党がやってる事は野党がやっても別にいいでしょうよ。
それ位の思い切り、言い方を変えれば「どんな手を使ってでも」の覚悟が無ければ絶対に勝てません。

その覚悟があるのか、それが問われています。
現状、野党を見てみるとその覚悟があるのは「小沢一郎」くらいでしょうね。
私は彼を評価はしませんが、選挙に賭ける覚悟だけは政界随一だと思います。
あれだけ与党時代に対立していた枝野代表と会合を重ねるくらいですからね。命を懸けていると言えます。
小沢一郎に習えとは言いません。ただ、今回の参院選に勝てなければ今の野党を見限る。
支持者にもそんな覚悟が求められていると思います。

グダグダ言ってないでまず選挙に勝ってみろよ。負け惜しみをいつまでもグダグダ言うな。

これを各党の党首に言ってやりたいと思います。