内藤環境管理株式会社の”あなたの分析室”だより

報道発表資料のお届けや、どんなことをしている会社なの?の疑問や化学分析のプロとしてのこだわりを解説!

RoHS指令の金属分析について

2008-10-27 21:04:19 | 技術情報 製品分析

Cyuuta_2

これはどのような規制かと言うと、カドミウム、鉛、水銀、六価クロム、臭素系難燃剤2物質(PBB・PBDE)(有害6物質)を含んだ電子・電気機器をEU加盟国内では流通させてはいけませんよ!というものです。

有害物質が含まれていなければ、リサイクルしやすいですし、埋め立て処分した際にも、土壌汚染などの心配がいりませんよね。

それぞれの装置は、誰でも使えるわけではなく、社内で資格を与えられた人しか使えないようになっているのです。これも分析の精度を確保するために必要なことなんですね。

次回はその資格のことなどについてお話したいと思います。

内藤環境管理株式会社のホームページ

Photo

下の写真は、いろいろな種類の試料と各工程で使う装置です。

ちなみに・・・・

ほかには、前に入れた試料で次の試料が汚染されないように、よ~く洗浄して、容器からの汚染がないことを確認したりと、いろいろなことに注意して、分析を進めているんですね。

とても大変ですが、ここが非常に大事なポイントであり、結果に大きく影響してくるんです。ですから、分析者の経験と知識が合わさってこそ、できるものなのです。

そんなときには、酸の組み合わせや量など、条件を変えて何度も試行錯誤していました!

このマイクロウェーブ分解装置にかける際は、使う道具や色々な種類の酸を組み合わせて“完全に溶解させる”ということに注意していました。試料の材質と酸の組み合わせが良くないと、1度では溶けない場合もあるんです。

これは、“超強力な電子レンジ”みたいなもので、密閉容器に試料と酸を入れてスタートさせると、熱と電磁波のエネルギーで試料が分解されて、酸に溶解するという優れものです。

そこで、試料を粉々に砕き、「マイクロウェーブ分解装置」という装置にかけて液状にします。

実際の測定では、ICP発光分光分析計(ICP-AES)や原子吸光光度計といわれる装置を使用するんですが、最終的には水などの溶媒に完全に溶けていないと測定できないんです。

まずはじめに、お客様からお預かりした試料(製品や部品)の前処理を行います。

そんなRoHS指令に関する金属分析がどのようにおこなわれているかというと・・・・

それで、この有害6物質が製品中にどのくらい含有しているかを確認するため、分析する必要があるんです。

そもそも、この指令は、有害物質を含有した製品を市場に入れないようにするための指令です。        

ですから、日本のメーカーやサプライヤーも、輸出する製品や構成部品中におけるこの有害6物質の含有を制限しなければなりません。

RoHS指令は、「電気・電子機器における特定有害物質の使用制限指令」が日本語での正式名称ですが、一般に略称で「ローズ指令」や「ロース指令」と言われています。

今回は、「製品」の金属分析について、欧州規制のRoHS指令を例にご紹介したいと思います。

こんにちは、チュー太です。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 建材中アスベスト分析について | トップ | ダイオキシンの分析って? »
最新の画像もっと見る

技術情報 製品分析」カテゴリの最新記事