内藤環境管理株式会社の”あなたの分析室”だより

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製品中の金属分析について(ISO/IEC17025編)

2009-07-24 19:12:28 | 技術情報 製品分析

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ミル子:こんにちは、ミル子です。

ミル蔵:こんにちは、ミル蔵です。

    今回は以前このブログで紹介した「RoHS指令の製品分析

    について」の続きの話をしていくよ。

    (ちなみに前回の内容はこちら↓)

    http://blog.goo.ne.jp/knights_tblog/d/20081027

     
    まずはおさらいだけど、当社では
RoHS分析で使用する

    器具や装置は資格を与えられた人しか使えないようになって

    いるのは知っている?

             

ミル子:いえ、知らないです。

    どんな資格なのですか?

ミル蔵:簡単に言うと、実際にその人に分析を行ってもらって、

    機器・器具・試薬の扱いや、前処理操作、試料の取扱い

    など、一定水準以上の技術力を有していることが確認できる

    と付与される資格なんだ。

ミル子:でも個人の技術力を客観的に量るのは難しそうですね。

ミル蔵:もちろん資格試験はちゃんと根拠に基づいて行われているよ。

      ISO/IEC17025という試験所の技術的な信頼性を保証する国際

    規格があるんだけど、その規格の満たすべき要求事項の中に

    教育についての規定があって、その規定に基づいた内容で

    資格を付与するための試験は行われているんだ。

    当社では認定範囲を拡大し、2008722日に、そのISO/IEC

      17025を製品中の有害金属(カドミウム、鉛、クロム、水銀)

    の分野で取得しているんだ。(下図は認定証)

          17025

ミル子:当社は以前からISO9001を取得していたと思いますが、

    それとは違うのですか?

ミル蔵:ISO9001は品質マネジメントの規格であって、試験所の

    技術力を規定する試験所認定の国際規格であるISO/IEC

    17025とは意味が違うんだよ。

    簡単に言えば、ISO9001の要求事項にプラスして技術的

    要求事項も満たした上で初めてISO/IEC17025は確立される

    と思えばいいよ。

ミル子:取得に際しては、どんなところで苦労しましたか?

ミル蔵:例えば分析担当者は、分析データの信頼性を評価する

    ために、前処理から測定までの全工程での誤差の可能性

    (これを“不確かさ”と呼ぶよ)をデータ取りをして

    解析しなければならないんだ。

ミル子:実際、ISO/IEC17025は、どんなところでお客様のお役に

    立っているのですか?

ミル蔵:例えばセットメーカー様ではISO/IEC17025取得機関の

    報告書しか受領しないところも多くあるようなんだ。

    ISO/IEC17025の認定を取っているということは、国際的

    にもデータの信頼性が保証されているということを意味

    しているから、当社から発行する報告書が国内外での

    製品の取引に役立っているんじゃないかな。

ミル子:ISO/IEC17025の認定範囲での実際の分析について詳しく

    教えて頂けますか?

ミル蔵:じゃあ、次回は実際の試料の取扱いや前処理がどのように

    行われているかを見てみよう!

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