ミル子:こんにちは、ミル子です。
ミル蔵:こんにちは、ミル蔵です。
今回は以前このブログで紹介した「RoHS指令の製品分析
について」の続きの話をしていくよ。
(ちなみに前回の内容はこちら↓)
http://blog.goo.ne.jp/knights_tblog/d/20081027
まずはおさらいだけど、当社ではRoHS分析で使用する
器具や装置は資格を与えられた人しか使えないようになって
いるのは知っている?
ミル子:いえ、知らないです。
どんな資格なのですか?
ミル蔵:簡単に言うと、実際にその人に分析を行ってもらって、
機器・器具・試薬の扱いや、前処理操作、試料の取扱い
など、一定水準以上の技術力を有していることが確認できる
と付与される資格なんだ。
ミル子:でも個人の技術力を客観的に量るのは難しそうですね。
ミル蔵:もちろん資格試験はちゃんと根拠に基づいて行われているよ。
ISO/IEC17025という試験所の技術的な信頼性を保証する国際
規格があるんだけど、その規格の満たすべき要求事項の中に
教育についての規定があって、その規定に基づいた内容で
資格を付与するための試験は行われているんだ。
当社では認定範囲を拡大し、2008年7月22日に、そのISO/IEC
17025を製品中の有害金属(カドミウム、鉛、クロム、水銀)
の分野で取得しているんだ。(下図は認定証)
ミル子:当社は以前からISO9001を取得していたと思いますが、 それとは違うのですか? ミル蔵:ISO9001は品質マネジメントの規格であって、試験所の 技術力を規定する試験所認定の国際規格であるISO/IEC 17025とは意味が違うんだよ。 簡単に言えば、ISO9001の要求事項にプラスして技術的 要求事項も満たした上で初めてISO/IEC17025は確立される と思えばいいよ。 ミル子:取得に際しては、どんなところで苦労しましたか? ミル蔵:例えば分析担当者は、分析データの信頼性を評価する ために、前処理から測定までの全工程での誤差の可能性 (これを“不確かさ”と呼ぶよ)をデータ取りをして 解析しなければならないんだ。 ミル子:実際、ISO/IEC17025は、どんなところでお客様のお役に 立っているのですか? ミル蔵:例えばセットメーカー様ではISO/IEC17025取得機関の 報告書しか受領しないところも多くあるようなんだ。
ISO/IEC17025の認定を取っているということは、国際的 にもデータの信頼性が保証されているということを意味 しているから、当社から発行する報告書が国内外での 製品の取引に役立っているんじゃないかな。 ミル子:ISO/IEC17025の認定範囲での実際の分析について詳しく 教えて頂けますか? ミル蔵:じゃあ、次回は実際の試料の取扱いや前処理がどのように 行われているかを見てみよう!