こんにちは、チュー太です。
近年話題になっているアスベスト。みなさんも耳にする機会が多いのではないでしょか?今回は建材中アスベスト分析の中身についてご紹介したいと思います。
建材中のアスベストは、①顕微鏡によりアスベストの繊維があるかどうか、②X線回折分析によりアスベストのピークがあるかどうかの2通りの方法により、含有しているか否かを定性的に判定する分析方法となっています。
判定の流れを図に表してみました。
顕微鏡でアスベストの繊維が認められなければ、含有していないことになり、両方の分析で認められれば、アスベストを含有していることになります。
少しややこしいですね。
では、実際のX線回折分析では、どのように判定しているかを説明したいと思います。下の図は、それぞれアスベスト検出・不検出を表していますが、ピークの有無が分かりづらく、見落としてしまいそうです。
アスベスト検出
*アスベストのピークはいくつかありますが代表例として表記しています
アスベスト不検出
アスベストの基準値は0.1%ですが、基準値付近でアスベストを含有しているサンプルの場合には、アスベストのピークがノイズ(*2)と区別しづらいんですね。
しかし、このような場合でも、当社のプロたちは、サンプルの性状や顕微鏡の分析結果との比較など、豊富な経験・実績の積み重ねにより適切な判別を行うことを可能にしています。
その成果が、作業環境測定協会をはじめとしたクロスチェック事業において、Aランクに合格するなど、社外的にも優秀な分析者と認められる結果につながっています。
アスベスト分析については、続編をお届けしますのでお楽しみに。
(*2)ノイズとは、ベースラインが直線ではなく変動していて、ピークのように見える細かい波のことです。