自閉症児〝かいと〟's母のぴろぴろ観察日記。

2002年生まれのかいと君は知的障害を伴う自閉っ子。
そんな彼の毎日を観察日記で残します。

困った時は「引き渡すから!」

2020年01月03日 | 成長したねぇ。


  今日は年末にチケットが当選した「落語独演会」の開催日で何とかお出かけを目論んだかいと母。
  かいとがついてこないのは十分わかってるから


  なーかいとさんや、今日な、母さんはこーいうの(落語独演会のチケットを見せながら)行くんだよ。


  「え~・・・落語ぉ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(´-∀-`;)」


  アナタが興味ないのは初めから知ってる(;´・ω・)だからだ、ここからよく聞け。
  13時開場、14時開演、16時終了予定だ。場所は県立体育館・・・バスセンターや市電駅のすぐそば。
  つまり、母さんが落語を聞いてる間・・・・・・・・・・・・・・キミはバスと市電の見放題・・・・・・・・・・・・・・悪くない取引だと思わんか????



  「行くぅっ(*´▽`*)」












  フッ、乗り物ヲタ、チョロいぜ(´ー`)


  取引が成立したところでいざ出発。今日は公共交通機関でお出かけなので、かいとのペースト好みに合わせてテクテク駅まで歩いたところ・・・


  「だめ、次のに乗るよ。だってね、運転手さんが好みじゃないんだよ(;´・ω・)

  
  いやいやいや、チェンジとか意味が分からんし!!どれでも変わらんじゃんΣ(゚Д゚;≡;゚д゚)


  「違うんだよ、お知り合いの運転手さんがいいんだよ!オレはお気に入りの運転手さんじゃないと乗りたくないんだよ!!」



  ・・・・・・・・・・・・・・・・・知るか、そんなの"(-""-)"
  
  2回目までは本があったので我慢したかいと母だけど、さすがに3回目はキレたので


  もういい、先に行く!!アンタは後からテキトーなのに乗っておいで。着いたらラインか電話寄こせば構わんけ。
  付き合いきれんわ(-_-;)


  そう叫んだ時に来た電車はかいとのお気に入り(顔見知り?)運選手さんだったらしく、無事同じ電車に乗れた親子。。。
  ったく・・・鉄ヲタめんどくせぇ(´-∀-`;)




  無事に最終駅について改札を抜けて娑婆に出たところで、突然こちらに向かって走ってきたお兄さんが一人。
  何かの勧誘か???と構えていたら


  「アノ・・・〇〇エキニイキタインデスガ、ドウヤッテイッタライイデスカ???」


  多分中国人と思われる男性が、スマホのテレビ電話を片手に道案内依頼。


  「〇〇駅ならここから行けますッ(*^ー^*)」




  自閉ゆえ視線は合わないものの、自分が持ってる知識を集結させて一生懸命ドヤ顔チックに説明するかいと・・・だが、残念ながらその説明では不親切且つ良く分からない(-_-;)
  独身時代に留学生お手伝いのボランティアをちょこっとだけしてたことと海外旅行の経験から、平易な日本語と身振り手振りで説明に出たかいと母(平易な日本語はかいとを育てた成果とも言えなくもない。。。)。


  「この交通機関を使うのは初めてですか?」
   ハジメテデス。
  「OO駅に行きたいの?」
   ハイ、ソウデス。


  「じゃぁ、切符の買い方とか教えるので、一緒に行きましょう。行き方を教えます!」←単に説明がヘタッピという事実もありけり。

   アリガトウゴザイマス(*´▽`*)



   改札へ入るまで階段を下りていた際に


   〇〇エキマデ、ドレクライジカンカカリマスカ?

   え~・・・かいと、20分じゃ行かんよね~どれくらいかかるっけ?

   「ちょっと待ってて!!見てくる!!!」


   そう言い残してダッシュしたかいと。どうやら駅間の所要時間が書いてあるボードがあるのを知ってるらしい。
   現在地から目的地までの時間を見て

   「ここから31分後に着きます!!!」←再びドヤ顔(´ー`)

    オー、アリガトウゴザイマス。30フンネ。



   次に乗車代の見方と金額と購入方法を教えて、切符の通し方をレクチャー。無事に改札へ入れたところで・・・

   「△番から★分に発車するのに乗ってね。□分に駅につくから、気を付けて(^O^)/」






   何なら〇〇駅までついて行って、最後まで見届けたかったけど(;´∀`)


   お兄さん無事に駅につけるといいね。
   もしかいとが一人の時に、さっきみたいに話しかけられたらどうしてた?ちゃんと教えてあげられる???


  「だーいじょーぶだよ。もし一人の時に聞かれたら・・・すーぐ駅員さんに引き渡すよ(´ー`)
   こういう人がいますーって、引き渡したら、後は駅員さんが何とかしてくれるから(*^^)v」





   ・・・一応帰って辞書調べたけど「引き渡す」は悪いだけの意味じゃなかったので、かいとの使い方は間違いじゃないらしい。
   ただこの時は


   「いや、引き渡すじゃなくて・・・この場合は・・・うーーーん・・・お願いするとか・・・お任せするとか・・・悪いことした人じゃないんじゃけ(;´・ω・)」



   とりあえずこういう不足な事態に当たった場合、かいとなりの対応法が身に付きつつあることが分かったのは収穫だったかいと母。
   昔は話しかけられたらスッと逃げてたのに、とりあえず立ち向かえるようになったことは成長と思うかいと母。
   ・・・そして相変わらず道端で話しかけられる率が高いなぁとしみじみ思うかいと母( ̄▽ ̄;)



   そしてこの後広島バスセンターでランチを取った時も


   「今度バスケットの練習後にこーいうところにみんなとご飯食べに来たいなぁ。教えてあげよっと。」


   かいと母からしたら「バスの待ち時間にサクッと食べるメシ処」なんだけど、こういう発想が出来るようになったんだなぁとチャンポン麺に入っていたタコをくにゅくにゅ噛み締めながら考えていた次第。
   かいとからしたらこーいうところでご飯を食べることも人生勉強の一つだろうから、オーダー一つ通すのも本人の中では大変なんだろうなぁと、かいとが食べてる唐揚げが旨そうだなと見つめながら考えていたかいと母。
   「教えてあげよう」とか言いながら、絶対言わないんだろうなとも考えてたかいと母(;´Д`)




   その後かいと母は落語独演会へ。
   かいとはバスセンターでかいと母が戻ってくるまで約4時間、ずっとバスの発車場で行き交うバスをひたすら見て楽しんでいたんだそうな。


  「あ~今日はバスをたくさん見たから、オレ大満足だよ( *´艸`)」


  ・・・何ならもう2時間くらい見てくれててもいいけど。こっちは先に帰るが。


  「え~もうさすがにバスを見るのは今日はイイよぉ(´ー`)たくさん見たもん。」















   帰りの交通機関は「もう少し気が済むまで見たいから」と1時間半ほど見て帰ることになったとはこの時はまだ母は知らなかった(;´・ω・)
   あまりのヲタぶりに呆れるしかなかったけれど、次からはこの方法で2時間程度のお笑いライブとか寄席とか舞台程度なら見に来れる可能性が出てきたな(*´ω`)とも目論んだかいと母。そう、かいととの生活は常に実験と結果に基づく打開対策の繰り返し!!
   その結果に基づいての検証を繰り返して、自身の楽しみを手に入れるのだぁーーー!(^^)!


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