きさらさら日記

日々のいろいろ雑記帳 by:kisarasara

公開中の映画「バオバブの記憶」のこと

2009年03月28日 12時08分20秒 | ポレポレ
あったかくなったかと思ったら
また寒くてびっくりですね。
カゼひいてませんか?

「バオバブの記憶」という
いま上映中のドキュメンタリー映画の製作に関わりました。

アフリカ、セネガルのバオバブの木と少年の物語。
1000年生きるといわれるバオバブの木。
人はその木の葉や実を食べ、それで病気を治し、
樹皮や種の油を生活に使い、生きてきた。
人々の暮らしのよりどころとなってきたバオバブは、
精霊が宿る木と信じられ、人の手で切られることなく生きている。
舞台は近代化がすぐそこまで来ているダカール近郊のトゥーバトゥール村。
まだたくさんのバオバブと、大家族の暮らしがあり、
子どもたちは牛追いや農作業を手伝い、
弟や妹の面倒を見ながら学校へ通う。
馬を乗りこなすこともできるし。
でも携帯電話も、テレビもある。
そんな村の暮らしの記録。

監督の本橋成一は、写真家として炭鉱をはじめ、
サーカス、上野駅、築地魚河岸、大衆芸能、等々、
市井の人たちの暮らしの営みを撮り続け、
映画監督としてもチェルノブイリ原発事故で汚染された村に
変わらず住み続ける人々の記録「アレクセイと泉」などの作品を生み出してきました。

豊か、とはどういうことか、を
作品に撮り続けてきた監督のたどり着いたひとつの形。
それがこの映画です。

ポレポレ東中野

渋谷シアター・イメージフォーラム
で上映中です。


まったく、私自身、
こんなにも映画に関わることになるとは
思ってもみないことでした。
映画というのは動く人数も多いし、
動くお金も大きいし、
バクチのような世界で、
怖いなぁ思うこと多々ですが、
いいな、と心から思える作品の
そばに居ることができることを
うれしく思っています。

何度も何度も同じ映画を見ていると
映画は、人に見られて次々かたちが変わるもの。
と思うときがあります。
見た人のその時の気持ちや状況。
見る人がひとり増え、
1コマ1コマフィルムが2つの目にうつった時間を経て
不思議に変化していく、と思うのです。

千年の時を人と一緒に生きてきた
バオバブの木と同じように
千年先の人がもし、この映画を見た時には
どんなカタチになっているのだろうと
考えたりします。

といっても千年先まで上映中ではなく
東京では4月いっぱいの予定です。
大画面で見て欲しい映像!
おまちしています。

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