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R100SとSV305を用いた直焦点撮影(2)

2022-02-16 00:19:53 | 恒星(b)
(1)R100SとSV305を用いた直焦点撮影概要
 ・撮影対象
  シリウス[19]
 ・機材
  望遠鏡:Vixen R100S 600mm F6[1,2] ※中古(ヤフオクで入手)
  ファインダー:6x30mmファインダー(アクロマート)[1]
  イメージセンサ:SVBONY SV305 CMOSイメージセンサ(SONY IMX290 1/2.8型 1920x1080 2.9μm)[3-7]
  架台:ポルタ経緯台
 ・画像処理
  パソコン:WindowsノートPC(Core i5 2.30GHz 、8GB、240GB-SSD)
  イメージキャプチャ:SharpCap4.0[9] 撮影時間:約40秒(1000フレーム)、aviファイル
  スタック処理:AS!3(AutoStakkert!3)[10] 取り込みフレームの品質上位50%をスタック
  Wavelet処理:RegiStax6[11-12] AS!3からの出力画像(tif)をWavelet処理、傾き補正処理
  後処理:ImageMagick[13] bmp→jpg変換、リサイズ処理、トリミング処理
  画像解析:マカリ[14-15] レベル調整機能、対数表示機能、グラフ機能

(2)R100SとSV305を用いた直焦点撮影結果

2022-02-12 19:47 シリウス(上が北:1280x768)
SV305, R100S 600mm F6
SV305, Gain 300, Exp. 8ms, WB(B=248 G=128 R=240), 1920x1080, RGB24, FrameCount=1000, Duration=43.896s
※視等級がシリウスBと同等の8等星(画面右と画面下やや右に2つある)[30]が確認できるようマカリでレベル調整を実施
※また、上記の8等星の位置と星図[30]より、上が北になるよう画像の傾き補正を実施
※シーイングは並



シリウスとシリウスBの計算軌道
上:シリウス部分をトリミングし、2倍拡大(上が北:640x480)
下:2022年のシリウスBの計算軌道[30]
※R100Sの特徴的な光条にまぎれ、シリウスBを期待する位置[30]に確認することはできなかった

・口径:100mm
・ドーズの分解能:1.16"
・イメージセンサ分解能:1.99"相当
(イメージセンサ画素ピッチ:2.9μm)

(3)まとめ
R100Sに、SV305を取り付けて、直焦点撮影を試みた。
都内の月のある星空の中で、シリウスの撮影を試みた。
撮影した画像をマカリで分析した結果、シリウスBは確認できなかった。
しかし、シリウス周辺の8等星を手がかりに星図との比較による傾き補正方法(経緯台使用時)について、具体的な手法を明確化できた。
今後は、上記の手法を活用し、より精度の高い観察を行いたい。

参考文献:
(1)ビクセンNEWポラリスR-100S
(2)ニュートン式望遠鏡-Wikipedia
(3)SVBONY SV305 CMOSカメラ 接眼レンズ 1.25インチアイピース 惑星観察
(4)SV305デジアイピースの使用方法
(5)SVBONY SV305 取扱説明書
(6)Svbony SV305 Camera FAQ
(7)IMX290NQV
(8)バローレンズ-Wikipedia
(9)SharpCap
(10)AUTOSTAKKERT!
(11)RegiStax6
(12)RegiStax-Wikipedia
(13)ImageMagick
(14)すばる画像解析ソフト-Makali`i-配布サイト
(15)マカリ:Makali`i 超入門編(マニュアル)
(16)今日のほしぞら
(17)Stellarium-Web
(18)リゲル-Wikipedia
(19)シリウス-Wikipedia
(20)連星-Wikipedia
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(26)Sirius B-西はりま天文台
(27)シリウスの伴星Bを観測するチャンス到来!-EYEBELL
(28)シリウスの伴星 観測好機-おさのフォト日記
(29)観察報告の集計-シリウスBチャレンジ
(30)観察しよう-シリウスBチャレンジ
(31)恒星-NAOJ
(32)天文年鑑2022年版、天文年鑑編集委員会 編、発行所 誠文堂新光社、2021年11月27日発行、pp.360-363.
(33)山田 卓 著、肉眼・双眼鏡・小望遠鏡によるほしぞらの探訪<<新装版>>、発行所 地人書館、2017年4月15日新装版第1刷、pp.303-315.

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4 コメント

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シリウスの写真に関して (starskys2)
2022-02-17 09:50:58
新星空の友です。

シリウス伴星撮影の挑戦、苦戦されているようですね。
10㎝反射又は127㎜マクストフで眼視観察してシリウス伴星は観察できているのでしょうか。
眼視観察で観察できなければ、伴星撮影は非常に難しいです。
私の観察・撮影経験から伴星が時々でもチラチラ観察できれば、撮影できます。
リゲル伴星は眼視観察できているのでしょうか。
まず眼視観察成功に挑戦することが重要かと思います。撮影はそれからですね。
今度、私も口径20㎝を筒先を8㎝、10㎝、15㎝に絞って実験観察・撮影してみます。(簡単にできる実験です)
実験結果はブログに掲載する予定です。
参考になればと思い、書きました。
どうぞよろしくお願いします。
Re:シリウスの写真に関して (KIMUKAZU)
2022-02-17 13:14:30
新星空の友 様

コメント、ありがとうございます。
昨日は、満月がありましたが、電視観望は行わず、MAK127SPで目視観察を楽しみました。
観察結果は、「ほしぞらの探訪」にも記載のある通り、参考にはなりませんが、次の通りです。

2022-02-16 20:50頃 目視観察実施(ポルタ経緯台使用)
MAK127SP 1500mm F12(マクストフカセグレン)
正立プリズム使用(ほぼ上が北になるようにセット)
アイピース 10mm(PLOSSL) x150
シリウスと同一視野内に8等星らしき星が確認できた。
星図の位置関係からシリウスBの位置を推定し、しばらく観察したが、倍率不足のためかシリウスBは見えず。
しかし、星図通りのシリウスと8等星らしき星をいっしょに観察できるので楽しい。
アイピース 4mm(SVBONY) x375
倍率を増加した分、像は大きくなるが、適正倍率超えのためか、コントラスト低下と色ずれが顕在化。
視野も狭くなるため、周囲の星は見えず、観察はあまり楽しくない。
しばらく観察したが、シーイングによる像のブレと回折リングにまぎれてか、シリウスBは見えず。
補足:満月あり。薄雲あり。薄雲の雲間に観察。
4mmアイピースでリゲルBは見えたので、シーイングは並みとした。

ご提案の20cmの絞りを変更する実験は、カメラの絞りを変える実験と類似し、絞れば暗くなるだけで、見え方に大きな変化はないと考えます。
50年周期の貴重な観察機会を活用されるのならば、13cmニュートンや7cmセミアポの目視観察レポートの方を期待します。
当方の都合ばかりで誠に恐縮ですが、引き続き、ご指導よろしくお願いいたします。
シリウス伴星の眼視観察に関して (starskys2)
2022-02-17 17:08:05
新星空の友です。

シリウス伴星の望遠鏡による眼視観察の件、次のように報告させて頂きます。
2019年1月5日(部分日食前日)の夜にT社8㎝セミアポ屈折望遠鏡にて×171倍の眼視観察でシリウス伴星の分離観察に成功しています。屈折ですから、回折リングも一緒に観えています。
部分日食撮影用に8㎝望遠鏡を物置から出したついでに実験観察しました。(普段は8㎝望遠鏡は使用していません)
この時は眼視観察のみで撮影はしていません。私の手帳に記録してあります。
ですから、口径8㎝セミアポ屈折以上であればシーイング良好の時、シリウス伴星は分離観察できると思います。
尚、望遠鏡の口径を絞る件ですが、望遠鏡の分解能(二つの離れた点が分離して見える角度)は文献によりますと、ドーズの限界の公式θ(秒)=115.8/D(㎜)と回折像の影響で決まります。
Dは有効口径で、開放の時の径も絞って小さくなった径の時も同じ公式を使います。屈折、反射望遠鏡どちらも共通の公式になります。
口径を絞れば明るさFは暗くなり、露出倍数が増えます。分解能は悪くなり、星の見え方は悪くなります。実際に口径8㎝よりも20㎝の方が伴星がよく(集光して)観えます。
快晴でシーイング良好の時に、シリウス伴星観察に再挑戦して頂けたらと思います。
以上、どうぞよろしくお願いします。
Re:シリウス伴星の眼視観察に関して (KIMUKAZU)
2022-02-17 17:42:19
新星空の友 様

コメント、および、貴重な観察記録の共有、ありがとうございます。
シリウスBチャレンジの集計結果においても、共有いただいた結果と同様、兵庫県においてシーイングの良い時に8cmF15、300倍で見えたとの報告がありました。
また、同ギャラリーのサイトでは、チャレンジ観察には屈折式望遠鏡の方が有利との報告もありました。

観察報告の集計
http://www.ananscience.jp/siriusb/?page_id=361

三浦雅之様 (天文サークルいちばんぼし) の作品
http://www.ananscience.jp/siriusb/?attachment_id=617

今後もみなさまの観察結果を参考にさせていただきながら、自らの工夫も加えて、桜の咲くころまで、マイペースでチャレンジ観察を楽しみたいと思います。
引き続き、ご指導よろしくお願いいたします。

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