名無しの教師の日誌

ある公立中学校教師の教育私論と日記です。

コロナ対策として、新学習指導要領の完全実施を延期すべきである

2020-05-23 12:02:06 | 教育に関する私論
9月入学についての議論が白熱しています。

最近では、「今年度の修了を2021年の7月ないし8月にし、令和3年度のスタートを9月にしてはどうか」という意見が出ているようですね。

これについて、私の意見としては

「仮に9月入学が有用だとしても、その議論・準備・法整備等々には数年レベルでかかるはず。よってコロナ対策としては不適当である。」です。

それよりも、新学習指導要領についての話をさせてください。



新学習指導要領についての批判は、すでに書いたので、よろしければご覧ください。
(https://blog.goo.ne.jp/kikuchi5920/e/3c3901d8106760bb1ea687b6ba3a5ef7)

そして、私ごときの批判が世間を変えられるわけもなく、新学習指導要領は、小学校では令和2年度(今年度)から、中学校では令和3年度(次年度)から完全実施されます。

せめてこれを延期していただきたい



新学習指導要領について詳しく書くととても長くなっちゃうので、簡単に書きますけれども

新学習指導要領が目指す授業とは、「生徒が主体的に発言し、積極的に対話している授業」なのです。

それを実現している、文科省がお手本として上げている動画がこちらです。これを見てもらえればわかります。
(https://www.nier.go.jp/kaihatsu/shidousiryou/rika/r01.html)

もちろん、この動画はコロナ騒ぎの前に撮影されたものです。

このような授業を、感染症の懸念がまだあるのにやったら、どうなるでしょうか?

そうです、どう考えても、「新学習指導要領の目指す授業」と「感染症に対して十分に配慮された授業」は両立しないのです。



まだまだ、感染症の懸念は多くあります。

しかし、学校再開・授業再開は決定されました。

ですから、感染症の懸念が完全になくなるまでは、新学習指導要領の目指すような授業をあきらめ、古典的手法ですが、教師による「トーク&チョーク」の授業を行うべきだと私は考えます。

これが最も感染症に配慮した授業ではないでしょうか。



以上の理由により、文科省には

・新学習指導要領の完全実施の延期
・当面、対話を最小限にして感染症に配慮した授業を行うような指示


を出していただきたいと私は考えています。

これは、コストも法整備も不要で、学校現場は準備無く受け入れることができる布告です。

要は、「昔ながらの授業」をやるだけなのですから。


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