観光客や地元の人が訪れるビーチには目立つところに救命浮き輪が
設置されている。その救命浮き輪のところに小さなペットボトルが
置かれている。ペットボトルの中身は酢が入っている。
この酢はハブクラゲに刺されたときの応急処置に使うものである。
ハブクラゲは沖縄県全域に生息する危険生物で、5月〜10月にかけて
発生する。毒針を無数に内蔵している触手に触れると、その針を
発射して毒を注入する。刺されると激しい痛みを伴い、
平成9年、10年には2年連続で死者を出している。
沖縄県内には電気クラゲといわれるカツオのエボシや魚のオニダルマオコゼなど
海の危険生物がいるが、ハブクラゲの被害者数は圧倒的に多い。
29年は海の危険生物による被害の44% 30年には37%を占めている。
ハブクラゲの被害者数は平成19年以降の12年間で1361人、
ここ最近は28年145人 29年118人、30年69人と減少傾向にあるが
それでも被害が後をたたない。
今年も「ハブクラゲ注意報」が発令された。
ビーチで泳ぐ際はハブクラゲ防止ネットが設置されているところで
泳いだほうが良い。ハブクラゲは海に漂っているもの。
ビーチを選ぶとき、できれば陸側から風が吹いているところを
選択したほうがいい。万が一ハブクラゲに刺されて時は、けっして患部を
こすらずにまわりの人に知らせてすぐに病院にいくこと。
酢を患部にかけるのはあくまでも応急処置である。