あり裏へ行く道になっている。通路と言っても
一般の人は通ることはできず、限られた人
神様に仕える女性だけが、その通路を歩くことが
出来る。奥に御嶽(ウタキ)があり、定期的に
拝む日があるようだが、昼間は海に出ているので、
一度もその姿を見たことはない。
ただ、時折、細い通路に生えている雑草が
刈られているので(私達が触ってはいけない)
来ていることは確かだ。建物に囲まれた場所
なので強い日差しにさらされず、二階から
少しだけ見えるその場所はジメジメと湿気の
多い場所である。雨が少なく干ばつ傾向に
なっているが、湿気の多いその場所は、近所に
生息する生物が水気を求めて集まって
くるのか、カエルの声や虫の鳴き声が日に
日に気になってきた。
セミの鳴き声が消えたかと思ったら、今度は
カエルのゲロゲロ、鈴虫の羽根の音、うるさいと
言うよりは、自然を感じて心地良い気もする。
住宅地では珍しいヤシガニやヘビが家に
迷い込んでくるのは、おそらくこの御嶽からで
唯一、この住宅地の中で昔ながらの環境が
残っている場所かもしれない。
神様に仕える人も高齢化が進み、後を継ぐ人が
いないのが現状で、いつか近いうちに
このお隣さんとの細い通路も雑草がふさいで
しまう日が来るだろう。
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