旅する骨董屋 喜八

チベット圏を中心にアンティークや古民芸・装飾品を旅をしながら売買する喜八の、世界の様々な物や人その文化を巡る旅のブログ。

ちょっと羨ましく感じた男

2018年10月28日 | 旅行




「俺の人生の幸せ度は、90%だ」

ヒェロという名のグアテマラ人の友達が言った言葉だ。

ヒェロは呼びにくいので、俺はヒロと呼んでいた。
ヒロとはネパールで同じ宿で出会った。

その宿は、旅行者が集うカトマンズのタメル地区にはなく、
カトマンズから車で15分ほどのチベット人居住圏の奥の方にある宿だ。
チベット寺院の裏手にあるこの宿は、
庭を囲むように部屋はあり、静かな環境と少ない部屋数、
アットホームな雰囲気や、安い宿泊代が俺は気に入っている。

この宿には、変わった宿泊者が多い。

宿の場所柄なのか、長期滞在系が多く、
浮ついた旅行者も少なく、団体客もいない。
年齢層も高い印象だ。

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ヒロはバイクで、4年だったか5年だったか、もっとだったか忘れたが、
長年、国に帰らずに様々な国を旅していた。

宿の庭には、
両グリップ間を小さなタルチョ旗で繋いでいるのが目印の
彼愛用のローヤル・エンフィールドがいつも停めてあった。


ボロボロの服装の彼だが、
ヒロは、いつも笑顔だった。


若い頃のチェ・ゲバラに似た風貌のヒロは
誰にでも愛想が良く、
すげー優しかった。

どうやって、国に帰らず、長旅を続けられているかというと、
彼はIT関係の仕事をやっていて、
旅先でオンラインで仕事を行っているらしい。

何をやっているのかは、詳しくは分からなかったが、
どうやら、自国にいる父親と仕事をしているらしく、
200人もの顧客をもっているとの事だった。

「あと、ちょっとビットコインで儲けたけどね」、
と、いたずらっぽく笑いながら話してくれた。

ある日、ヒロと人生の幸せ度を話し合った。

冒頭の言葉は、その時のヒロの言葉だ。


なんだかなー、
色々、考えさせられるぜ。


すげーポジティブで、笑顔と優しさに溢れ、
世界で自由に生きている、ヒロのよーな
生き方やマインドを持つ男は、
日本じゃ、あんま会わない。
とゆーか、ほぼ会った事がない。


なんでだろーか


お金とかじゃなく、
そのマインド、
ちょっと羨ましいぜ。



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