旅する骨董屋 喜八

チベット圏を中心にアンティークや古民芸・装飾品を旅をしながら売買する喜八の、世界の様々な物や人その文化を巡る旅のブログ。

チベットのチベタンターコイズ

2018年03月21日 | チベットもの



「チベタンターコイズ」
文字通り、チベット人のターコイズという意味だ。

日本でも人気がある石だ。

世間では、【チベタンターコイズ】と一括りに言われているが、
古い物から新しい物、色や大きさなど様々ある。

僕が言う、チベタンターコイズとは、「古い」チベットのターコイズを指す。

わざわざ、オールド・チベタンターコイズ、や、
アンティーク・チベタンターコイズ、としても良いが、
長くなるので、簡潔に、チベタンターコイズ、としている。

ほぼ全てのターコイズには、紐穴が通っているのが特徴の一つだろう。
そして、その多くは、緑色を感じる青緑色をしている。

中には、スカイブルー(空色)のチベタンターコイズなどもあるが、
全体的な数は多くはない。

日本人、それと欧米人は、濃い緑色の深い色味を好む傾向のようだ。

色味に関しては、人それぞれの好み、宗教的な意味合いなどもあるが、
チベット人達の首元に長年使われ、
個性のある深いパティナ(古色)が出た、緑系のチベタンターコイズは、
チベタンターコイズならではの魅力ではある、と個人的に感じている。


また、チベット本土では、チベタンターコイズは思いのほか高額であったりする。
ラサに行くと、場合によっては驚く金額を言われる場合もある。

チベット本土の奥地に行くと、まだ安く良い物が見つかる可能性はあるが、
そもそも行くのが大変である。

一方、チベット文化圏であるインド領ラダックやネパールなど、
古い時代にチベットから渡ったチベタンターコイズが見つかる。
が、現地で「良いチベタンターコイズは年々少なくなっている」のも事実だ。
今でも、質の良いチベタンターコイズは、「数が少ない」、と言えるだろう。

また、ラダックでは、数年前にまだあった、希少な古いラウンド・タイプ(丸形)ターコイズが、
昨年訪れたら一個も見つからなかった事もあった。

様々な国のディーラーに買い尽くされたのであろう。


そのうち、質の良いターコイズを手頃な値段で現地で簡単に見つけるのは、
難しくなるかもしれない。
いや、むしろ難しくなっているのを感じる時がある。

今はまだ様々な機会で手頃な値段で手に入れる事はできるかもしれない。

だが、今や、超超高額になってしまったチベットを代表するあの石のように、
チベタンターコイズも更に高額になる日が来るのだろうか?

どーなるのだろう。


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