旅する骨董屋 喜八

チベット圏を中心にアンティークや古民芸・装飾品を旅をしながら売買する喜八の、世界の様々な物や人その文化を巡る旅のブログ。

チベット密教行者「ンガッパ」という存在

2017年08月31日 | 人物




チベットに、ンガッパ(梵語ではマーントリン)という行者がいる。

いにしえの昔からその存在はあり、かの河口慧海の本にも神卸という存在で登場している。
髪はドレッドの長い髪でありながら僧侶と同じ地位にいる。
いや、むしろ、密教を行じる事や血筋などから考えると、エリートと考える方が適切かもしれない。

密教系の人骨からできた法具などを用い、独特な風貌から、時には、奇異な存在に目に映るのではないだろうか。
世を捨てた秘密の行者という雰囲気があるが、チベットにおいて、高い地位にある方々もンガッパであったりもする。

文献では、白い衣を纏う、ともあるが、今はそうでないンガッパも居る。
しかし、共通して皆、髪は伸ばすようで、今迄会ったンガッパは全員髪は長くなっていた。

三人映る写真では、右は端のドレッドヘアの方がンガッパである。
ある日、民家に泊まっていたところ、その家で儀式を執り行うとの事なので、部屋を覗いた所、ンガッパが居たのである。
机の上には、ドルジェやベルが並び、ンガッパは僧侶と同様にチベット仏教の儀式や祭事を執り行う。
その時に見た、紳士的かつ神秘的な面持ちは忘れられない。

ある街で出会ったンガッパは路上に居た。
地方から出て来たようでチベット語しか話せなかったが、人骨の笛カンリンを手にもっていた。
チベットでも実際にカンリンを使っているのをリアルタイムで目にする事は稀で、会えて嬉しかったのを覚えている。

「ンガッパ」

奥の深いチベット仏教の、その更に奥。
ンガッパという秘密の存在。



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