旅する骨董屋 喜八

チベット圏を中心にアンティークや古民芸・装飾品を旅をしながら売買する喜八の、世界の様々な物や人その文化を巡る旅のブログ。

ジョージア(グルジア)の古い民族衣装「チョハ」

2019年12月11日 | 仕入れ旅



ジョージア(グルジア)の民族衣装のご紹介です。

骨董市で僕を知ってる人からすると
違和感があるかもしれないが、
何を隠そう、
かなり以前から民族衣装も好きなのである。


さて、
ジョージアの民族衣装「チョハ」である。

トビリシで古いチョハを探すのは、
結構、大変だった。

チョハ自体は、
19世紀頃には多く着用されていたらしいが、
1920年以降は着用されなくなったようだ。
しかし、
1950年代の地方の村人の古い白黒写真を見たら、
チョハを着用していたので、
その頃でも地方では実用されていたのだろう。

新しいチョハであれば、
近年、民族文化を見直す運動から、
結婚式等で着用されるようになり、
結婚式衣装屋で簡単に見つかったが、
一転、
古いチョハとなると、
全く目にしない。

アンティーク・ショップの英語が話せる親切なおねーさんに聞いたら、
「古いチョハねー、知ってるわよ、でも、今、トビリシで見つけるのは難しいわね」とも
言われるし、
センスの良い古着屋の女性オーナーに聞いても、
「うーん、何処にあるか分からないわ」と言われる。

ふーむ

あの手この手で探し、
一着のみ出会う。




元々、薬莢入れの用途がある胸装飾がポイント。

個人的に興味深いのは、
軍用、つまり、
ミリタリーのテイストを持ちつつ、
固有の民族衣装が融合されているのが
非常に面白いと感じる。




男性用だが、
腰のあたりが結構シェイプされていて、
実際に着てみると、
現代でも通用しそうな
綺麗なシルエットになる。




後ろ側。
見えずらいが、
腰元下辺り、臀部両脇に、ポケットがある。
ポケットといっても、袋状にはなっておらず、
中に手を入れられる口の様な感じ。


盛装では、
チョハの腰元を、銀装飾のベルト「マスレビ?」で縛り、
アハルヒ?という名のシャツを中に着込み、
そこに剣(ハンジャという名前らしい)を提げ、
胸元の薬莢入れには、
銀装飾の筒状の装飾品(名前聞いたが忘れてしもた)を入れ、
足元はロングブーツとなるようだ。
そして、
頭には羊毛の円筒状ハット(ナディ・・何とか、という名)を被る。

※各名称は、音聞き、かつ記憶の限りなので、不正確かもしれません。


まぁ、一言で言って、
カッコイイ。


白黒灰色がメインのチョハで
インディゴのチョハ。

ジョージアの民族衣装、
古いチョハでした。





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