ミハ缶ブログ

ヘタレ大学院生が綴る日常と非日常。
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ネギま16巻レビュー(超の計画等に関する考察)

2006年10月23日 | 2010年以前の記事

 はい、という事で、昨日予告した通り、ネギま!16巻のレビューです。


 実は今回、私は見送る予定でした。というのも、ストーリーのスジだけを見ると、物凄い超展開になっているという事だった上に、最近私がニガテになってきているバトル展開という点があった為。それに、古の時計などを購入したら財布がスッカラカンになってしまうという懐事情もありまして……(まあ、結果的には購入してしまったんですが(^^;)


 で、感想。たしかにスジだけ見ると超展開だけど、ストーリーとして見ると割と普通だった上に、色々と伏線やら謎やら残してあって、今後、それら伏線の回収具合によっては、むしろ、なかなか良い感じになるんじゃないかなぁ~? とか思ったり。


 とりあえず、そこそこ満足でした。次巻に期待。


 さて、超は一体何を考えているんでしょうかね? すでに各所で色々と考察がされていますし、もしかしたらマガジン本誌を読まれている方にとっては「何を今更」といった感じかも知れませんが、ついでに私なりに考えて見ました。もし、間違っていましたら、ご指摘頂けますと幸いと感じます。


 


 まず、今までの展開で様々な謎が残っています。特に超の行動については謎が多く、一見「作者のミスか?」「ご都合主義?」とも思わせるような描写もあります。しかし、赤松先生の場合は、そんなご都合主義はやらないので、これは伏線と考えるのが妥当でしょう。


 これらの伏線から、超の目的と計画を、私なりに推察してみました。


 まず、計画の最大の目的は「魔法を全世界にバラす事によって、不幸な未来を回避する事」でしょう。超について述べられる時に、魔法をバラそうとしてるという事ばかり語られますが、魔法をバラす事無く、この不幸な未来を回避する事が実現できる場合、あるいは超を含めた未来人がこの不幸な未来を許容した場合、超側と魔法使い側にある意味で和平のようなものが成立するであろうと思われます。今の状況では、その“不幸な未来”というものの具体的な姿が見えませんが、火星独立戦争で地球側が魔法使いを戦力として投入した結果、火星側が負けたとか、そんな所じゃないですかね。私だったら、そういう設定にします。


 まあ、その辺りは物語も終わりに近づいた時に、超本人から語られるのでしょうが、当面の関心事は、計画本体でしょう。
 これは16巻で語られている通り、学園内六ヶ所の“魔力溜まり”を(ロボなどの兵力でもって軍事的強制的に)占拠して、強制認識魔法を発動するというものでした。阻害要因となるネギ(と愉快な仲間達)はエヴァの別荘に実質封印し、結果、15巻で描かれている通り、見事に成功した訳です。


 ただ、ここで気になる点が二つ。
 まず、ネギを封印する為には、まずネギが超謹製タイムマシンを持った上で、エヴァの別荘に入っていないといけないという点。これ、けっこう博打だと思います。エヴァは協力者ではないようですし。ここは、エヴァ別荘がどうこうという事ではなく、タイムマシン自体に「特定の日になったら自動で特定の日に飛ばす」というギミックが仕組まれていたと考えるのが妥当かも知れません。
 そもそも、超がネギにタイムマシンを渡した経緯も、超が魔法先生に捕まった所をネギがかばったそのお礼という事で、これも博打です。もしネギが庇わなかったら、タイムマシンを渡すどころか、そこでゲームセットですからね。
 そして、ネギがタイムマシンで一週間前に戻ってきたという事については、超にとって想定内なのか想定外なのか。想定内だとしたら、どこまで想定していたのか。


 前者については、「超は未来人だから」という結論とする事もできるでしょう。要はカンニングです。しかし、これでは「実際に動かすのは二度目」「最初の起動から二年半経っている」という超の発言と矛盾します。まあ、文献などが残っていて、「ネギはこういう場合に確実にこういう行動を取る」という確信があったのかも知れません。


 後者については、色々な見方ができます。長谷川が「過去に戻ってくる事も超のヤツの思惑通りなんじゃ・・」という発言をしていましたから、これを伏線と考えると、ネギが過去に戻ってくる確立については超も考えていたと思われます。問題は、超の計画において、どういう状態でネギが帰ってくるのがベストだったかどうか。
 ここでちょっと、超の視点から考えて見ましょう。もし、ネギが、魔法バレした未来を体験した後で過去に帰れるとしたら、その協力あるいは黙認をするであろう人物は、魔法教師の中でネギの一番の理解者であるタカミチしか居ない訳で、過去に戻って歴史を元に戻そうと考えているネギに対して、超の作戦について説明するのはタカミチしか居ない訳で、その際にタカミチは、自身の心にある(あるいはあった)迷いについても話してしまうであろう事は容易に想像できる訳で(実際そのように進みましたし)、そうして戻ってきた際、ネギの心の迷いはさらに深くなる訳で……。そうやった上で「仲間にならないか?」と誘ってみるつもりなのではないでしょうか?
 ただ、そういう計画だと、ネギ一人だけで未来行ったり過去行ったりしていた方が良いんですよね。他に仲間とかが居ると、その人が助言したり色々しますから、下手するとその助言によってネギの迷いが無くなる可能性だってある訳ですし。


 


 という事で、ここまで、超の計画について考えてみましたが、次に、超の誤算について考えてみましょう。
 超の最初の誤算は何だったか。ずばり、計画を開始するまでにネギを味方に引き込めなかった点でしょう。15巻で一度、ネギを味方に引き込む寸前まで行っていますが、見事に3-Aのクラスメイトに(本人無自覚でしょうが)阻止されています。超本人も「フフ・・・・謀ったね」というコマがありました。
 超第一の誤算:3-Aクラスメイトのノリ


 で、予備として用意していた計画(ネギに一回魔法バレ世界を体験して貰って戻ってきた所で揺さぶる)を実行しようとしている訳ですが、ここで超はまた誤算をしてしまったようです。ネギはアスナ達と一緒にタイムスリップをしてしまった上に、アスナ達に自身から積極的に頼っています。超は「万が一、ネギがアスナ達と一緒にタイムスリップして帰ってくるような事があったとしても、ネギはアスナ達を巻き込んだり頼る事を嫌い、一人で超と決着をつけようとするはず」と考えていたのでしょうが、ネギはアスナ達どころか、学園生徒全員を巻き込む気です(笑
 まあ、それが悪いとは言いませんが、超はネギがそこまで精神的に成長するとは思って居なかったと思います。次の対超戦では、ネギパーティー集合で超を驚かせる事になるんじゃないかと予想。
 超第二の誤算:ネギの成長スピード



 で、超は本当に退学するのかどうか。……退学しないと思います。なんとなく。
 そんな人気が落ちるような事を赤松先生がやる訳が無いと思うんですよね。けど、やりかねん……。
 ただ、もし復学するとしたら、前述した“落し所”辺りで折り合いがついて、お互いに闘う理由が無くなった場合でしょうか。……あまり考えられませんが。この辺り、赤松先生がどう処理してくるか、見物です。


 まあ、この辺りは全て小さな問題なんですよ。本当の問題は、この流れでハルナは一体どうなるか?(ォィ
 おそらく、剱の女神タソ大量光臨祭になるんじゃないかと思います。何気に前衛キャラなので今後活躍が期待されます。やったねハルナ。
 ハルナだけではなく、長谷川 vs 茶々丸 in ネット も気になる所です。余程の事が無い限り、次巻も買います。



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