ちいさなさえずり

柏崎と刈羽の現在の鳥を柏崎の人が柏崎から発信していく。

1羽ムナグロ

2019-09-29 09:46:30 | 鳥多与里

 チドリ目 チドリ科 Pluvialis fulva

 

 春、柏崎の田圃を利用して、南から北へ渡っていく渡り鳥です。既に、1回本ブログで紹介しました。多い時は数100羽のムナグロが田圃にいることもあります。柏崎の田圃が田植えの頃です。水の入った田圃で餌を採ったり、水の入っていない田圃で休んだりしています。


 秋にこの鳥を見たことがなく、春のみ柏崎の田圃を利用していく鳥と思っていました。また、渉禽類ですので、海岸にある干潟や河川にある砂地の中洲なども利用すると思いますが、柏崎では田圃以外でもこの鳥を見たことがありませんでした。ムナグロといえば、春の田圃に群れでいるというイメージでした。



 しかし、最近ですが秋に1羽で海岸にいるムナグロを見ています。1シーズンに1羽です。この前後に、群れがいたのならその群れからはぐれた鳥ということも考えられますが、本当にその秋は、その1羽しか見ていないのです。勿論、何故かは分かりません。春渡るムナグロは、オーストラリアやニュージーランドを出発して、日本を経由してユーラシア大陸や北米に渡っていくとされています。こういった主たる個体群と別の群れがいると想像することも面白いと思います。


(2016.09.27)


(2017.09.15)


(2018.09.18)




 この1羽ムナグロは、春にいることもあります。前出のとおり春は主群が柏崎の田圃を利用しますので、群れから離れてしまった1羽だろうと想像しています。しかし、2019年は、3月の末に1羽ムナグロがいました。これも前出ですが、ムナグロの主群の渡りは4月末から5月初めころの柏崎の田植えシーズンです。未だ、季節風の残る3月の末にムナグロが来たことはありません。こちらも不思議な現象です。


(2016.05.14)主群がいなくなってから10日くらい過ぎています。渡り遅れと思います。以下の2枚です。


(2018.05.15)





 以下の3枚が、3月の末から4月の初めにいたムナグロです。

 (2019.03.27)


(2019.03.30)


(2019.04.03)左は、ハマシギです。




 

 



 


花火大会のイス

2019-09-22 08:39:22 | 柏崎景色

 柏崎の海岸が未だ砂浜だったころに、いわゆる裏浜に何度か花火を見に行ったことがあります。正確には浦浜なのかも知れませんが、通称は裏浜でした。三ツ石と呼ばれていた中浜埠頭、新花町や栄町の浜などが砂浜だったころです。砂浜に敷くゴザ、団扇などを持って家中で行きました。夕食は終えていたと思います。しかし、その時の花火の感想は特にありません。遠い記憶を辿っても特にありません。行ったことは覚えていますが、“凄かった!”とか、“きれいだった!”とかは全くありません。

 

 しかし、大人になり、10年ぶりくらいに、中央海水浴場の浜で見た花火は綺麗でした。打ち上がった花火が水面に反射して、それはそれは美しかったです。空の上の七色の大輪とそれが映る水面のコントラストは何よりのものでした。正直驚きました。柏崎の花火って、こんなに綺麗だったのか、です。規模こそ、長岡やその他の都市の花火にかないませんが、綺麗さでは負けていないと思います。

 

 その後、1回新花町裏の防風帯の上で見たのが最後でした。その時に、今の潮風公園が整備済みだったかどうかも記憶がありません。花火そのものの記憶もありません。また、最近は、花火の日の車や人込みに煩わしさを感じ見ていません。海岸道路に長く置かれた駐車禁止用のガード、その道路以外に設置された沢山の案内板などに委縮していました。家で音を楽しむくらいでした。

 

 そして、今年も結局見なかったのですが、所要があり偶然準備風景を見ました。早朝でしたので、人はほとんどいない会場でした。初めて見た本会場でしたので、その規模、造りに驚きました。整然と並べられたイスや設置された数多いトイレ、各コーナーの仕切りも凄かったです。花火を見に来る人の多さは感じていましたが、こんなに大規模な準備をしているとは思いませんでした。

 

 あのイスの並びを見て思い出したことがありました。イタリア国内にあるバチカン市国の野外にある法王謁見の場です。いくつか仕切られたゾーンの中に沢山の椅子が置かれていました。勿論、柏崎の花火のイスの何倍、何10倍もの数なのでしょう。座った方の視線の先には、バチカンはローマ法王が、そして柏崎では花火があるのでしょう。神聖なローマカトリックと地方の花火大会を比べるなんてことはできないし、する気もありません。

 

 イスは似たように見えました。間違っていたらすいません。花火大会のイスはおそらくレンタルなのでしょう。ここが終ったら別の会場で、花火大会だけなく色々な目的に使われるのでしょう。そして何度も、何度も人の役に立つのでしょう。一方、バチカンのイスは野外に置かれっぱなしのように見えましたし、神聖なイスとして使われたものですから、ここだけが活躍の場なのでしょう。単なるイスですが、置かれた場所により、神聖になったり、大衆的になったりします。











 次の2枚がバチカンです。


 

 


帆 翔 (2018)

2019-09-15 08:20:10 | 鳥多与里

 カワウ      カツオドリ目  ウ科 Phalacrocorax carbo

 ハシボソガラス  スズメ目  カラス科 Corvus corone

 ノスリ      タカ目    タカ科 Buteo buteo

 

 ノスリは、タカの仲間ですので帆翔を時々見ます。田圃や水辺(池、河川、海岸など)で帆翔しているタカの多くはトビですが、たまにミサゴもいます。田圃で帆翔するノスリを見ることもありますが数は少ないです。それより少ない帆翔例が、カワウとハシボソガラスです。それでも何回か見たことがある鳥がカワウです。ハシボソガラスの帆翔を見るのはこれが初めてでした。



 

 上の写真はノスリとハシボソガラスです。ノスリは4羽、それらにハシボソガラスが1羽加わっていました。ハシボソガラスは一緒に帆翔するというよりは、特定の1羽のノスリを執拗に追っていました。最初から見ていたわけではないので、何故かは分かりません。(2019.11.05)


 

 

 カワウは、30羽近くいました。柏崎でもカワウは多くの場所で棲息していますが、30羽の群れはあまりありません。それが帆翔していたのですから驚きました。時間的にも長く帆翔していました。繰り返し、繰り返し廻っていました。最後にまとまって、全部同じ方向に行った言うことはなくいつの間にか姿を消していました。(2019.11.24)

 

 

 


 ハシボソガラスは初めてのことでした。秋の夕暮れ、塒に向かうカラスの群れを見ることはありますが、帆翔して塒に向かっているところは見たことがありません。何だったのでしゅか。また、帆翔例は数多くあるのでしょうか。残念ながら分かりません。(2019.11.01)

 


2月の浜にも人の手が (2019)

2019-09-08 07:01:47 | 柏崎景色

 お伝えするのは、2019年2月26日の浜です。冬には珍しく雨、雪や季節風のなかった穏やかな日でした。

 

 最初は鯨波の浜です。川内の水源地から流れ出ている前川の河口は時おり大きくその位置を変えます。具体的には直江津側へ河口が移り、漁港の手前まで行きます。河口の位置を直線的にするためでしょうか、1年に1回くらい重機が入ります。この日は、丁度その工事をしていたようです。





 

 次は、シーライオン裏の砂浜です。春から秋にかけて多くの人が楽しむ場所を提供している浜です。特に、柏崎祇園の花火大会の催される場所として知られています。ここは、浜に砂が沢山たまり、海がだんだん遠くなってもいます。4月、5月にはヴォランティアの方たちにより海岸清掃も行われています。この日は、未だ2月でしたが、数人の方が海岸清掃の察業を行っていました。どなたがやっていたのかは分かりませんが、1年を通して人の手が入っているようです。







 

 いずれの場所も市内外の方たちが楽しむ浜を提供しています。しかし、人が砂浜に手を入れないと、その場所を人が楽しむ場にはできていません。

 自然につく砂は人の手での対策は限界があるでしょう。しかし、この場は他にもゴミが沢山ある場所でもあります。海洋プラスチックゴミの問題もあります。ゴミを出さない生活を心がける、出すときはルールを厳格に守る、ということは私たちにもできるのでは思います。

 


コゲラ

2019-09-01 16:24:55 | 鳥多与里

 キツツキ目 キツツキ科 Dendrocopos kizuki

 

 柏崎の山野だけでなく、住宅地の神社やお寺などでも見ることができます。人家の庭の立木にもやってきます。柏崎で見ることのできるキツツキは、アオゲラ、アカゲラ、オオアカゲラに加えて、このコゲラの合わせて4種です。この4種の中で一番小さいのが、名前のとおりこのコゲラです。“ギーッ”と鳴く、その声は他の鳥との識別に役立ちます。声を聞いたら、まず間違いなくこのコゲラと思っていいです。

 声を聞いて、その方向に双眼鏡を向けるのですが、小さな身体と木の幹を廻る軽快な動きから見つけるのは容易ではありません。それでも丹念に追いかけると小さな枝先などにこの鳥を見つけることができます。

 

 柏崎では、このコゲラを含めた4種とも繁殖していると思います。樹の幹に穴を開けて巣を造りますが、簡単には見つかりません。樹を突くドラミングの音は分かるのですが、具体的な場所はほとんど分かりません。以前、稲を干す立てかけられたハザ木に巣を造ったコゲラがいました。


(2019.03.09)



 以下、総て(2019.02.22)