
「フィカス・ウンベラータ」
フィカス、という名前からわかるように、ベンジャミナやゴムの木の仲間。
同じように、取り木作業が行えます。
長年飾っておくと、成長して、葉っぱが上の方だけになんて事になります。
たとえば、上の写真のように、
枝の上の方に新芽がでてきたのですが、
このままでは天井に当たってしまいます。
途中から根を出させることで、上手に活かす事ができます。
それを「取り木する」と呼びます。

このような幹の途中に、カッターナイフや小刀で水平に2箇所切れ目を入れます。
サクッと差し込むようにすると、表面の皮のような部分が切れます。
今ちょうど樹液がでてますが、ちょっと見にくいですね。

水平に切れ目を入れた後、
縦に1cmぐらいの幅で2本の切れ目を入れます。
爪や小刀でめくります。
すると、こんな風になります。

うまく切れてない部分は、もう一度切りながら、
ぐるっと一周、皮をめくってください。

次に、ビニールを用意します。
皮をめくった下の部分に縛りつけます。
(少し緩めです)
皮の部分に、湿らせた水苔を巻きつけます。
それが落ちないように、先程のビニールで覆います。
上部からは水が掛けられるように、
少し口をあけた状態で紐等で先程よりもっとゆるく縛ります。
見てもらえば早いのですが、
要は皮をめくった部分に、
水苔がくっついていればオッケーです。

こんな感じです。
1~2週間で少し根が見えるかもしれません。
二か月ほど待ってから、枝を切り離して、
新しい培養土などで植え込みます。
今回は9月に行いましたが、
時期的には5月、6月ぐらいの方が良いと思います。
根が伸びるのも早いし、植え込んでからも大きくなります。
元の観葉植物も、切った部分の下から新しい芽が出ますので、
鉢が2個に増える事になります。
(ただし、見栄えがするのはもう来年になるでしょう)
観葉植物の木が大きくなりすぎて困っている場合は、
役に立つ「取り木」作業でした。
園芸装飾技能士の2級の試験で、
ゴムの木を使ったこの作業がでてきます。
力加減がわからなくて、枝を切ってしまう人もたまにいますが…。
怪我の無いよう、気をつけて作業してください。