乾徳山(けんとくさん)
徳和集落からのスタートだ。徳和川左岸の林道を進む。
20~30分も歩けば、登山口の道標が見える。登山道はオソバ沢沿いに登る。平凡なスギの植林帯だが、この先の変化のある登山道をトータルで捉えるとこれもまた良いのである。林道を横切ると
明るくなった広場にちょろちょろと流れる銀晶水だ。小休止にちょうど良い。
銀晶水を過ぎると、沢筋を離れ道は急斜を強めるが、カラマツ交じりの気持ちのよい雑木林を抜けていく。既に黄葉は終わっていたがピーク時には味のあるところだ。
駒止と呼ばれる平坦地。そこを過ぎれば再び急登となり、シラカバやカラマツの林を抜けていくが、ごつごつした石がたくさん現れる。こんな変化も面白い。
暫くすると、石はなくなり落ち葉が敷き詰められた道を登る。
また登山道にゴロ石が現れ、足元に熊笹が出てくると広々とした金晶水の水場に出る。この日は沢が凍って水が全く流れてなかった。なにしろ、山中湖がマイナス6度の冷え込みの朝だったから。
道はなだらかになり、初夏の頃はレンゲツツジも顔を見せる。
国師ヶ原の草原に出るとすぐ目の前に乾徳山が全容を現す。
広い草原の中にシラカバやカラマツが点在し、とても気持ちがいい。
初夏の頃には、ズミの白い花が印象的な林の中を登ると視界が開けてくる。
青空に向かって大きな黒い岩を目標に草地の中を急登していく。
中腹からは、早くも山頂から見る景色とほぼ同じ富士山の姿を捉えることができる。
登りつめた明るい草原に立ち塞がる大岩が月見岩である。
左手、進行方向に目指す乾徳山のピークが迫る。この辺りが扇平である。
振り返れば、秋色の草原の上に 富士山が秀麗な姿を見せる。
指導標の脇には、生きるための野性のドラマが今朝も展開されていた。
山の自然は、花だけではない。これも自然のあるがままの姿だ。
扇平を過ぎると 岩交じりの登山道に豹変する。このギアチェンジがこの山の魅力の一つだ。乾徳山は登山道の変化だけでも登山の面白さを十二分に味わわせてくれる。
やがて、カミソリ岩に付けられたウォーミングアップの鎖場だ。
登ってくる後続者。波板のようなホールドがあるので実はクサリ不要のところである。
-1
展望地から望む富士山や御坂山塊など。
-1の右に展開する南アルプスのパノラマ。
岩稜を抜けると、山頂直下の直登のクサリ場が目に飛び込んでくる。
15~20m程のクサリが垂れている。ここを登りきれば山頂だ。見上げると初めての方は、すげぇ~と思ってしまい少々びびる所だが、ここを登ったり、降りたりするのが楽しみで、毎年遊びに来てしまう。
最初のステップに足を置くまでの一瞬鎖に摑まるが、あとは大きなクラックがあるので、岩のホールドを取って登る。 以下、登攀の様子!
カメラ目線でピース!
ヤッホー! めっちゃ気持ちいいですぅ!
登りきれば岩石累々たる乾徳山山頂だ。
千晴と南アルプスずらり。右端には中央アルプスも。
玲瓏、玲瓏、 富士と千晴!
山座同定に興じる登山者。 指差す方に見えたのは↓
仙丈、甲斐駒、中央アルプス。
(白峰三山=写真省略)から右へ仙丈・甲斐駒。
(白峰三山=写真省略)から左へ、赤石・荒川方面。
真ん中にちょこんと尖がりわかりますか? 金峰の五丈岩です!
山頂で憩う人々 以下の展望にうっとりです。
そこに初々しい「ヤッター!」と歓声が響く。
「初めての山ですぅ。大平から登ってきました。」というウサギちゃん。 感動に瞳がキラキラと輝いていました。
千晴と一緒に記念の1枚です!
この展望をしっかり目に焼き付けたウサギちゃん。
実力の山オンナになる日は近いに違いない。
乾徳山の裏手には笠盛山と縦走路が見える。さらに右奥に黒金山。(裾が写っている) その奥に甲武信岳方面。
笠盛山方向に岩場を下り左に回りこむと岩のテラスだ。静かにお昼寝や岩遊びには格好の場所だ。乾徳山山頂を裏側から眺める。ニャンコ耳の間に人の頭が見える。
山頂滞在のんびり派の私。
飛竜山~金峰山、甲斐駒~聖岳、富士山、御坂、道志、丹沢、大菩薩・・・・・。
ザックを背負ってもまた眺めてしまう。・・・・・・。
さあ、下ろう!
山頂で一緒だったウサギちゃんも相方と共に下山です。
なかなかいい筋してるね! 岩も好きになりそうだ(笑
カモシカも下りま~す!
展望地から山頂方面を振り返ると続々と下山してくるのが見えます。
今度はウサギちゃん、師匠役の相方にスマイルを撮って貰っています!
このあとお二人を撮ってあげました。
ウサギちゃんが撮ってくれました!
冬色に染まる前の輝く晩秋の草原 : 扇平 ↑
月見岩まで下ると、賑やかだ。↓
『鉄さんと愉快な仲間たち』 ご一行様!
同じ大学のメンバーと会社の仲間という爽やか笑顔のグループだ。
聞けば、大平から遅い時間に登ってきてここでランチ。カップラーメンパーティだ。
山が初めてな女の子<青い帽子のそよ風さん>もいるという。
このとき既に14:00。山頂に行くかどうか迷ってたけど・・・・。(どうしたのかな?あの雰囲気ではここまでかな。)
ピークは踏まないが、仲間と共に自然の中で過ごす1日。こういう山行もあっていいと思った。すごくあったかい雰囲気の溢れるステキな方々でした。
今回は、乾徳山の展望と初めての山で感動していたウサギちゃんと鉄さんと愉快な仲間たちの爽やかな笑顔と元気をたくさん頂けた思い出深い山行となった。
<さらに、帰宅してお互いに知らずのバッタリも山頂でやっていた!>
このことも加わりスペシャルな山行だった。
今年になってからブログで交流のあるカルネさんも同じ時間に山頂に居合わせたことを後でお互いに知ったのである。面識があれば、ご挨拶できたのに残念なことをしてしまった。これもブログの輪、ある種のご縁である。
さて、今回はいつもの道満尾根のルートを下るのはやめた。この時期は当然ながらレンゲツツジの花も紅葉も・黄葉もすっかり終わっているし、日中の気温上昇で道満山からの下りで道がグチャになってる予想がつくからである。
金晶水まで下ってくると、午前中は凍っていて一滴も水が流れてなかったが、
水筒も簡単に満たせるだけの十分な流れがあった。
↓
カモシカ出没注意!
次の山で バッタリするのは そこのあなたかもしれません。 <完>
挨拶も出来なかったのでニアミスですね!
今度は是非、山頂のジャンプの秘密を覗き見したいカルネです(^^v
不慣れな登山レポですが、TBさせてくださいね^^
毎度の青空写真、カモシカさんは常にゲットですね。
楽しい雰囲気が写真から溢れてますよ
あらたなお友達も出来た、いい山行でしたね。
前に行ったとき、金晶水の少し上の平坦地で強い獣の臭いにびくびくした覚えあり。
黒金山も行って見たいお山のひとつです。
いいですね。
山頂の標識も新しくなったんですね。
以前は乾徳山もよく登ったけど、最近は登っていなかったので、このプログを見て、登ってみたくなりました。
とても気持ちが良い日に初乾徳山!!とても良い思い出ができました。
また、是非かもしかさんとお会いできるのを楽しみにしています
山頂下の岩陰で何人かお食事をしている方がいらしたようですが・・・その中に?
それほど広いピークではないので、何気にお互いの姿は目にしているはずですよね。
山って、素晴らしい!
出てくるとクマちゃいますが、今回はクマの気配は一切なし。
黒金山まで足を延ばしてみたいといつも思うのですが、展望のよさでいつも乾徳山でまったりしてしまい先に進みません。
乾徳山はお気に入り度、高いです!金時・乾徳山と共通項の山が出てきましたね。
山頂まで行かれましたか?爽やか笑顔ときらきらした瞳が印象的でした。初めての山行が快晴でよかったですね!
私もまたお目にかかりたいものです。
こちらこそ、そよかぜさんと山登りができたら、嬉しいです。