古今輪風@自転車ふぁん

わからない事だらけのレストア&メンテナンス備忘録

フロントバッグサポーターを考える ZAO ZL-55P(後編)

2015-09-11 07:16:41 | パーツ&アイテム

前回からの続きデス。フロントバッグサポーターを取り付けて試走に出ましたが…、イマイチ。いやいや、イマイチどころからイマニイマサンって程でして…。

フロントバッグサポーターを考える ZAO ZL-55P(前編) 

上手くない理由は二つ。段差で差込みがスッポ抜ける、抜けないまでも挿し込み部分が容赦なく浮くのでちょっとした段差でもカチカチコツコツと喧しくて、正直このままでは全く使えないレベル。

もう一つ、ZL-55Pで確保できるハンドルとの隙間は38.5mm。普通のレバーでハンドルを握るだけであれば問題無さそうですが、ギドネットレバーを使っていて尚且つこの隙間に指を入れてブレーキ操作もしたいって私の使い方にはあと少しだけ狭い。かといって一つ上のサイズ(ZL-70P)だと大き過ぎてフロントバッグを前に押し過ぎてしまう。あと数ミリって、そんな世界。

捨てようかと思う位イラッとして、翌日冷静になってから何とか使える様に工夫を凝らしてみることに。まずはサポーターの角度。凄くキレイに仕上げられ強度的に十分な印象のZAOですが、その分金具自体での角度調整等自在性は全くありません。ちなみにキャリア等と違って中空パイプですのでそこまでの強度はありません。その分軽くなりますし、サポーターは加重を全て受け止めようってモノでは無いので仕方ありません。

本来バッグ側に開ける穴の位置で調整できる範囲が使用の許容範囲って事かと思いますが、他に挙げるとすればステムの高さ(でもこれはポジションに関係するので論外)、バッグの高さ(オーダーしかない)、フロントキャリアの高さ(これもオーダーしかない)。まぁ拘りのオーダー車なら良いかもしれませんが…。本来そういう部品な気もします(笑)

で、禁断の作業へ。曲げました(爆)
力業です。グイグイって程ではありませんが、写真(上)の赤矢印方向に力を加えて黄色線の位置を曲げます。ZAOはバッグ取り付け位置が丁度ステム正面に来るように作られていますので、横から見ると少しだけ「上」に反り上がるように付きます。ココを水平程度まで下げる形ですが、バッグ取り付け位置で5~7mm程高さを下げられます。写真上は既に作業済みですが、よーく見ると黄線(右)で示した部分が「く」の字に曲がってマス。ステーで下げ切れなかったあと少しを本体の曲げで補った感じ。

続いて挿し込み部分の嵌合(カンゴウ)。黄色の矢印部分ですが、ステー側の挿し込みの棒をほんの少しだけ外側に曲げました。最初は非常にスムーズと感じる精度で、「オー!、ヤルな日東」位に思っていたのですが、走行中あまりにも振動で跳ねる(抜ける)ので「スムーズ過ぎるのも問題有」って考えました。実はお店で触った別の個体は結構ギシギシに抵抗がある物もあって、抵抗があるとそんなに簡単には抜けないんじゃないかと。ステー側の棒は華奢なのでキャリアなんかと同じイメージでやっちゃいけません。

「曲げ」効果でまだ少し高いかなぁ~って感じていた挿し込み部の高さが揃いました。更に、ステー側の挿し込み棒を少々広げた事で簡単には抜けそうに無い感じに。そうは言っても外すのに支障が有るって程ではありません。

サポーターを少々「お辞儀させた」効果は…、走行中に頻発した「抜け」と「跳ね」の軽減(たぶん)の他、ハンドルとサポーターの距離を極僅かに広げてくれました。クリアランスは38.5mm→40.5mm。正確には「2mm」も無い位の差ですが、この僅かな差が意外と大きくて、ちょっと狭いかなぁ~って考えていた隙間が気にならなくなりました。こういう少し触れるか触れないかって部分は意外とシビア。もう一つ、フロントバッグサポーターの背受け部分とフロントキャリアの背受け部分の距離が縮まって、こちらも好都合。

それにしても、荷物が積めるって素晴らしい♪

もう一度走ってみたところ、走行中に気になっていたガタツキ音は皆無に。ただ、気付いたらステー部分が少し浮いているって事はあるので、根本的にスッポ抜け対策は必要なのかもしれません。バッグに付属する皮バンドが不要になるので、そういったモノで勘合部を留めておくと良いかもしれない。※結局リリースタイ(リリース機能のあるタイラップ)を使いました。

ボルトに挟んでいたスプリングワッシャーを外してバッグ側に薄型のナットを追加。ネジはステーとナットの二重になってまず緩まない。スプリングワッシャー分のたった1mmですが、シビアなスペースでクリアランスが広がる効果は大きい。

これで漸く満足出来る使用感に。私は輪行する訳ではありませんのでバッグを外す機会はそうそうありませんが、そうでなくても見た目が素晴らしくイイので満足。

NITTO ZAO(ザオー)

ZL-55P(55mm)170g
ZL-70P(70mm)180g

NP(パール)専用※フラッシュナットを外して、この金具を取り付けます。
NP2(パール2)・NTCには、取付きません。
オプション
バッグ内側の取付け部を補強する、背板は別売りです。

オマケ(゜-゜)

(写真上)はSAKAE SRの80mm&鉄製フロントバッグサポーター。ステム固定ナットに取り付けるタイプで「昔ながら」の仕様。コレも良いですけどね。

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