みちのく３人旅③

暑さで目が覚めた。
確か昨夜は富山県のサービスエリアで運転をリョウタ氏に交代したはずだ。
今はどこだ？
どこだ？
ドアを少し開けてみる。
涼しい風が車内に入ってくる。
ドライブ旅行における車内泊がどれだけ危険か。
どれだけ過酷か。今まで何度も経験した。
鳥取県の道の駅での蒸し焼き事件。
長野県のスキー場前での凍死一歩前事件。
いずれももう二度とどこぞの駐車場で車を停めて寝たりしない。
そう誓ったはずなのに。
残念ながら人間は歴史を繰り返す。
それが人間の悪いところであり、人間らしいところでもある。
ま、とにかくだ。
暑すぎる。
目が覚めてしまった。
朝の７時
場所は滋賀県の北の賤ヶ岳SA。
家路までにはまだまだ距離がある。
リョウタ氏の運転はスムーズであったが、
ついに力尽き、ここで休むことに決めたとのこと。
いくら朝、汗だくになりながら蒸し焼き状態で起こされても
夜中に隣で寝ているσ(￣▽￣)を起こさず休憩するという選択肢を選んだ
リョウタ氏を誰も責めることはできない。

さぁ、朝、目が覚めたし、後は家に帰るだけだ。
エンジンキーを回す。
ん？
回らない？
ん？
おかしい。
どうやってもエンジンがかからない。
リョウタ氏が隣で呟いた。
『これはライトをつけながら寝たしまったかもしれない』
てへっと照れながらリョウタ氏は呟いた。
これほど可愛くない顔も珍しい。
仕方がないので、
バッテリが上がった車を。寝ていたイタル氏をおこし、
ガソリンスタンドまで押していくことに。
リョウタ氏はハンドルを握っている。
朝のSAでは我々は注目の的である。
長い旅。
これくらいのアクシデントはつきものである。
ただ、さみしいことに車は地元車である。
人々の(・ω・？)てな顔を横目に車をガソリンスタンドに。
バッテリーが復活したところで、ようやく家路に。
長い旅行もこれで終了。
最後に小さなアクシデントがあったとは言うものの、
なかなか恵まれた旅行になった。
尚、ひとりで運転しているときに眠気を覚ましてくれた
頼もしい仲間をここで紹介しよう。
もちろんイタル氏ではない。彼は基本眠っていた。
リョウタ氏が持ってきたDVDだ。
彼のセンスには毎度驚かされる。
・そこまで言って委員会
・環境問題の問題点をくどくどと説いたDVD
・ドラえもん魔界大冒険
・ドラえもん鉄人兵器
・サウンドオブミュージック
・燃えよドラゴン
・スタンドバイミー
なかなかの顔ぶれ。
これを見ながら睡魔と戦った。
何はともあれ事故がなくてよかった。
結婚までにこういう旅行はあと何回いけるのでしょうか。
また、行きたいものです。

さて、家に帰ってからは取り合えず。寝た。
そして散髪に行った。
そして寝た。
なかなか有意義に時間を使っていると思う。