合歓の花;合昏;絨花樹;夜合昏;花合歓(マメ科)花言葉は、歓喜;胸のときめき。本州以南の山野の日当たりのよい所に生え、庭木ともされる落葉高木。高さ約10m、枝が横に張り出し、夏に涼しい緑陰をつくる。対生する葉は羽状にこまかく分かれ、夕方には葉を閉じて眠ったように見えるので「ねむ」「ねぶ」の名がある。6~8月、極細の糸房のような花がけぶるように夕方開く。頭状に集まった20個ほどの花で、雄蕊が長く、花弁や萼は小さく目立たない。夕方、葉を閉じて花が開く習性がこの花の特徴である。「象潟や雨に西施がねぶの花 芭 蕉」「谷空にかざして合歓のひるの夢 長谷川素逝」「合歓咲くやつかみどころなき父の愛 磯貝碧蹄館」「合歓咲けり斑鳩はいま雲の刻 藤田湘子」「合歓の木の下で泳ぐは大胆に 台 柚子」「合歓の花長者が森の道すがら 岸原清行」「合歓咲くと川より早く歩きをり 宮坂静生」「水音の中まで日暮れ合歓の花 大野紫陽」「海は波に疲れてゐたり合歓の花 鳥居真里子」「過疎すすむ島はいつしか合歓の花 豊田久米太」。(山荘の 庭の合歓の木 いま盛り 遠くにありて 懐かしむ吾 ケイスケ)
チダケサシ(ユキノシタ科)花言葉は、ますぐな性格。やや湿った山地に生える多年草。高さ40~80㎝になる。葉は2~3回羽状複葉。小葉は楕円形または倒卵形で、ふちには不揃いの鋭い鋸歯があり花茎の先に淡紅色かほとんど白色の小さな花を多数つける。花軸には淡褐色の腺毛が密に生える。小花柄は長さ2~3㎜と短い。和名はチダケという。食用のキノコを、この茎に挿して持ち帰ることによる。花期6~8月分布地は、本州、四国、九州。同属に、ヒトツバショウマ、トリアシショウマ、がある。今朝は4時からドイツ対アルゼンチンのFIFAワールドカップの決勝戦がNHKで放送された。前半戦は、0対0で、おわる。AM4時50分だった。
唐糸草(バラ科)花言葉は、深い思い。吾亦紅と同属別種。本州中部の雪の多い高山帯から亜高山帯の草原に生え、観賞用に庭に植えられ、切り花にもされる。草丈30~60㎝、地際から羽状複葉を多数出す。小葉は4~6対、楕円形で、縁に粗い鋸歯がある。8~9月、葉の先に長さ約10㎝の紅色の花序をつけ、下垂れする。花は花序の先端から元へ咲き進む。雄蕊は6~12個、花糸が長いこれを絹糸にたとえて「唐衣草」の名がある。唐糸は絹糸のことである。「京染の糸のひといろ唐糸草 伊藤敬子」「ひと足ごと礫崩るる唐糸草 戸倉義孝」「からいと草と聞いて二度ほど頷いて 坂巻順子」。(夕風は 絹の色もつ 唐絲草 ケイスケ)
矢車草;矢車菊(キク科)花言葉は、優雅;幸福。今朝4時22分、突如ラジオがけたたましい音で地震警報で、起こされた。福島県、宮城県、岩手県で地震が発生、震度4.マグネチュード6.8深さ10km。津波警報発令。宮城県鮎川、石巻で20㎝の津波が押し寄せた。NHkの発表であつた。 今日の誕生日の花。矢車草は、地中海沿岸から小アジア原産、日本へは明治時代に渡来。切り花や花壇用の花として栽培される。草丈30~100㎝、よく分枝した茎の先端に径4~5㎝の頭花をつける。辺花の一つの花をよく見ると、花弁の先が不規則に裂けて鯉幟の先端に飾る矢車に似るので、「矢車草」と呼ばれるが、正確には「矢車菊」。花色は紫、桃、白、赤など。日本の山間部に別種の「矢車草」が自生するが、これはユキノシタ科の多年草で、葉が矢車の形である。「矢車草教会で逢ふ花いまも 宮脇白夜」「久女の墓低し矢車草よりも 二宮貢作」「供華に挿す矢車草の一つかみ 綾部仁喜」「遠ちを視る母の眸のある矢車草 山崎久美江」「矢車草ぐつたり咲きていくさあと 遠藤信子」。地震、津波警報6時22分解除されるも、海岸線は引き続注意のこと。3年前の「巨大地震の余震」であるとの事である。(何時までも 地震はつずく 地の涯ぞ ケイスケ)
ブツソウゲ;仏桑花;扶桑花;扶桑;紅槿;琉球木槿;ぼさつ花;ハイビスカス。(アオイ科)。花言葉は、常に新しい美。原産地不明なるも、古くに沖縄に伝わる。江戸時代に琉球から江戸に何回も持ち込まれたが栽培に成功しなかったという。高さ1~2m。葉は互生し、卵形で縁に粗い鋸歯がある。7~9月、新しい枝葉の脇に漏斗状の花を開く。雄蕊は癒合して筒となり花はこれを貫いてさらに飛び出し、先端は五個に裂ける。花色は、赤、黄、白など。ハワイで品種改良された園芸品種群が「ハイビスカス」の名で夏の鉢物として流通している。トロピカルなイメージの華やかな花である。中国名「紅槿」漢名「仏桑花」。「妹が居やことにまつかき仏桑花 篠原鳳作」「海の紺ゆるび来たりし仏桑花 清崎敏郎」「トルソーぬっと壺中より立ち仏桑花 八木三日女」「寺院ありハイビスカスの咲く中に 星野 椿」「恍惚と旅の寝不足仏桑花 渡邊千枝子」「仏桑華垣の家棲む婆ひとり 玉城 周」「古墳の村風さびさびと仏桑花 今村潤子」。私は顏に風が当たると涙が出るので、風のある日外に出るには、風除けの眼鏡を掛る必要があリ、目薬は常備薬である。(風が来て 涙のあとに 紅槿 滲みけり ケイスケ)
シモツケソウ;下野草(バラ科)花言葉は、自由、ひそかな恋。關東地方以西の山地の日当たりのよい草地に生える。草丈30㎝、葉は羽状複葉で、長い葉柄をもつ。7~8月、径4~5㎜の小さな花が散房状に多数つく。花色は淡紅色で、3~5弁である。花が繍線菊に似るが、繍線菊は同じバラ科だが、別属で低木。花蓉がよく似た鳥足升麻はユキノシタ科の多年草。「下野草雲のごとくに咲いてをり 飴山 實」「夫婦句友しもつけ草を咲かせけり 松鉄之介」「下野草雲の中よりリフト見る 加藤耕子」「繍線菊や富士を纒く道やはらかし 轡田 進」「纏線菊やあの世へ詫びにゆくつもり 古舘曹人」「しもつけの花を小雨にぬれて折る 成瀬正俊」。台風8号鹿児島に上陸、台風周辺の湿気梅雨前線を刺激し、日本各地に大雨の被害は、鹿児島から新潟、東北、北陸、長野とう各地に被害をもたらした。被害の集計には2~3日あととなろう。
ギボウシ;擬宝珠(ユリ科;ギボウシ属の総称)花言葉は、静かな人;鎮静。大葉擬宝珠、小葉擬宝珠、乙女擬宝珠などがあり、いずれも多年草。本州各地に生え、観賞用に江戸時代より栽培される。若葉や蕾は食用。高さ10~60㎝、葉は地ぎわから生え、卵円形、心臓形、広線形などで、先端が尖り、多くは葉柄をもつ。6~7月、葉間から花茎をだし、長さ約5㎝の漏斗状の花を総状につけ、下から順に開く。一日花である。花色は白色、淡紫色、紫色など。蕾が橋の欄干につける擬宝珠に似ていることからこの名がついた。●梅雨空の下でも、夏の陽光の下でも涼しげな感じのする花。うつむき加減に咲く様子は、控えめで清楚である。「ぎぼし咲き海霧がしぼむ一墓標 金尾梅の門」「石の窪雨をたゝへし花ぎぼし 勝又一透」「八朔の雨の音かな擬宝珠咲く 吉田鴻司」「這入たる虻にふくるる花擬宝珠 高浜虚子」「光晴れの死擬宝珠咲くばかりかな 平井照敏」「花売りの擬宝珠ばかり信濃処女 橋本多佳子」。(信濃地は 擬宝珠多く 咲き誇り ケイスケ)
グラジオラス(アヤメ科)花言葉は、堅固;用心。球根植物。南アフリカや地中海沿岸地方原産の原種を元に交配された園芸品種で、数は多い。夏咲きと春咲きがあり、切り花はほぼ一年中花屋に並ぶが、一般的。球根は春に植える。草丈60~100㎝、剣状の葉の間から花茎を伸ばし、径6~10㎝の花を10個ほど穂状につけ、下から順に咲き上がる。花色は豊富で、赤、桃、橙、黄色、白など、日本に導入されたのは江戸末期、「和蘭あやめ」と呼ばれた。「グラジオラス」は属名。「グラジオラス妻は愛憎鮮烈に 日野草城」「刃のごとくグラジオラスの反りにけり 佐久間子」「理科室の窓明るくてグラジオラス あざ蓉子」「グラジオラス揺れておのおの席につく 下田実花」「グラジオラス一辺倒に咲きいたり 三宅静舟」。(花屋前 色とりどりに 迷う吾 グラジオラスは 笑いけり ケイスケ)
ヒルガオ(ヒルガオ科)花言葉は、優しい情愛。ヒルガオは蔓性多年草。野原や路傍の日当たりの良い所に生える。茎は細く他の物に絡んで繁茂する。葉は長さ約10㎝の鉾形で基部の両側はとがる。7~8月、葉のわきに径約5㎝、淡紅色の漏斗形の苞葉が2個相対してつく。花は朝開花して夕方にしおれる一日花。『万葉集』の「かほばな(容花、顔花)」はこの花をさすといわれている。漢名「施花」。「昼がほや煩う牛のまくらもと 蕪 村」「昼顔のほとりによべの渚あり 石田波郷」「昼顔や老い美しき家郷の人 角川源義」「昼顔のあはれ途方に暮る色 飯島晴子」「昼顔に廃れて巨き鮭番屋 堀口星眠」「昼顔や革の嚢と銃口と 櫛原希伊子」「昼顔の見えるひるすぎぽるとがる 加藤郁乎」「昼顔や手が現れて窓を閉づ 今井 聖」「昼顔を吾が白骨の咲かすべし 和田耕三郎」「昼顔に妊婦は浮きて歩みをり 石塚悠山」。(妻恋ふや 吾ひるがほを褥とし ケイスケ)
イワタバコ;岩煙草(イワタバコ科)花言葉は、涼しげ。山地の渓流沿いなど、湿った岩壁に生える多年草。葉は長さ15~50㎝のゆがんだ楕円形で、光沢がある。7~8月、葉のわきから10~15㎝の花茎を伸ばし、数個の花をつける。花は径薬1.5㎝、赤紫色、花冠は星形に五裂する。若葉は食用に、葉を乾燥させて薬用にもする。花の名は葉が煙草の葉に似ていることに基づく。葉は野菜を連想させ、「いわな」「いわぢしゃ」ともいう。「はりつける岩萵採りの命綱 杉田久女」「滝川の鳴りこもるあり岩たばこ 阿波野青畝」「滴りに濡れにぞ濡れて岩たばこ 瀧 春一」「透きとほる雨後の谺や岩煙草 平子公一」「よべの雨溜めて花あぐ岩煙草 片山志津」。(杣道の丸太の際を岩煙草 ケイスケ)