ノーゼンカズラ;凌霄葛(ノーゼンカズラ霄科)。花言葉は、名誉。中国原産の蔓性落葉樹。日本へは平安時代の初期に渡来し、観賞用に庭で栽培される。蔓は長さ10mにも伸びる。葉は対生し、奇数羽状複葉。5~9枚からなる小葉は卵状で先はとがり、縁に粗い鋸歯がある。7~8月、枝先に円錐花序を出し、径約6㎝の漏斗状の花をつける。花冠は橙赤色で先が不規則に5個に裂ける。中国名「凌霄花」●オレンジ色の花が空へ咲きのぼるさまは鮮やかであり、散っても華やぎがある。日盛りに風に揺れる様子は炎を連想させる。少し屈折下心情なども託される。「噴井あり凌霄花これを暗くせり 富安風生」「塵とりに凌霄の花と塵すこし 高野素十」「凌霄に井戸替えすみし夕日影 西島麦南」「凌霄は妻恋ふ真昼のシャンデリア 中村草田男」「凌霄や同じ女が二度も過ぎ 永作火童」「凌霄に吹奏楽のとどろけり 林 徹」「のうぜんや遣りし者ら顏洗ふ 岡本 眸」「のうぜん花少し愛してすぐ忘る 石 寒大」「のうぜんの落ちて人の世焦げくさき 今村妙子」「北目指し男逃げゆく凌霄花 新海あぐり」。(懐かしや 凌霄の花 吾老いて ケイスケ)