彼是8年ほどになるだろうか。知る人ぞ知る団地内の公園にカブトムシ採りに行った。帰宅時間の19時半過ぎである。昔採った木に行ってみると、虫らしきものが1匹もいないし、木自体が別の木に変わってしまったかのように、豊富に蜜の出る木から変身していた。近くの木を見たがどれもいそうになかった。折角だからと、車を停めている所から10mほどに植わっている数本の木を照らしてみた。黒い物体が木の上でもがいていた。それは雄同士がけんかの最中であった。近くに雌がそわそわしてそれを見ているようだった。車に何かないか探すと、傘とビニール袋があった。
帰宅して急ごしらえで一夜の宿を拵えた。今回、カブトムシの幼虫をもらったが、なかなか孵化してくれないので業を煮やして採りに行った次第である。近所の子供に渡そうと思う。