嘗て宇治川で先陣争いをした下流の景色で流れは意外と早い
二台のスマホから同時に緊急地震速報が鳴り響いて、身構えていると何ごともない。ウェザーニューズのアプリをクリックすると震源地が出てきた。それまでの時間がなんともやり切れない。それでも万が一の時のことを考えたらほんとうに役に立つシステムであることに間違いない。
大地震が起きようと、世界最大クラスの原発事故が起きようと我関せずとばかりに、いつものように事を進める人達と比べたら、このシステムとは天と地ほど開きがある。多分、誰が何を言おうがお構いなしなのだろう。あのガザへの執拗な殺戮をする人たちも同じなんだろうと想う。同じ人間としての宿命なんだろう。
そう考えると、血も通っていないシステムから発せられた緊急地震速報には、温かい人間以上の心が通っているのかもしれない。今やAI時代が到来しつつあるが、なまじ人間よりも人間らしいとしたら、ロシアやイスラエルに待ったをかけて、国連になり替わり人類の救世主になるのがAIかもしれない。