週末に通っている遊園の近くに、ずらりとニッケイ(肉桂、ニッキ)の木が植えられていた。今までまったく気づかなかった。近くとはいえ、通り道の反対方向で滅多に歩かない場所だったし、住宅街に植わっているとは露ぞ思わなかったせいである。
庭木図鑑植木ペディアによると、日本へ渡来したのは江戸時代 だが、香辛料や薬用として奈良時代から使われていたとある。前者が葉の色が薄いニッケイ(写真)で後者が葉の色が濃いヤブニッケイではないかと推察する。
60年程前の記憶では、駄菓子屋でニッケイの根っこが売られていたし、山の中に行けばヤブニッケイの木があり、その根っこを洗ってしゃぶっていた。ニッケイと違いヤブニッケイは、根以外の葉っぱや枝には微かにしかニッキの味がなかった。昭和時代の子供にとっては貴重なおやつの一つだった。