タラら々日記 漢方の薬眞堂

何故か学生時代のあだ名はタラ。
薬剤師として、国際中医専門員として日々の暮らしの中での事を書いています。

身体にやさしい事

2010-04-29 | 暮らしの中の中医学

身体は交換はできません。

だから大切に使っていきましょう。

弱い所はかばいながら補強できる部分は補強し、しっかり滋養していきましょう。

滋養といってもただ単に栄養を沢山とればいいというわけではありません。

先ずは自分の弱い部分やバランスを知りそれにあった養生という意味です。

乾きがあれば潤し

水湿が多すぎれば乾かし

熱ければ冷まし

冷えていれば温め

滞があれば通じさせるなど

自分を知らずに行い逆療法になっているのもよく見かけます。

自分にあった養生は身体にやさしいと思います。


身体にやさしい事

2010-04-27 | 暮らしの中の中医学

老化防止に食事と運動の大切さはよく言われることです。

華佗もあらゆる関節を動かしなさい。車輪の軸も動かさないとさびてかたまってしますのと同じ・・・というような事をいっているそうです。

でも、動かし方に工夫がいります。

*医師に「歩きなさい」といわれ、その為歩きすぎちゃって調子をくずした。

*つま先立ちがいいってテレビでいってたから頑張ったら、膝が痛くなちゃって。

その他 運動した事でかえって悪くした・・・という話をよく耳にします。

たとえば、膝関節がずれているとしたら、ずれている方向に力を加えていけば益々ずれが酷くなると思いませんか。

ずれが酷くならないように周りから固める(つまりずらさないようにして関節周囲の筋力をつけていく)ようと思うのではないでしょうか。

運動も自分にあったプログラムを考えて行う事が大切だと思っています。

まず、状態を知る事からという事は漢方薬選びと同じです。


身体にやさしい事

2010-04-23 | 暮らしの中の中医学

年ととも肌は乾燥しやすくなります。

肌がカサカサという事は内側もカサカサしやすくなっているということです。

つまり、粘膜の潤いも不足しがちになっているという事です。

ある人は目が乾く、ある人は口がかわく、ある人は鼻が乾く・・・などと感じるかもしれません。

水を沢山飲む?

ゼラチンはコラーゲンでできていますが、毎日ゼリーを食べてればいいのでしょうか?

それは身体の滋潤力の不足です。

この衰えに対し、中医学では滋陰とか養血とか生津とか生血とかいろいろな方法で対処します。

また火や風があると乾くので、これをとりのぞきます。

とくに陰虚は潤いの不足と虚火があるので滋潤して虚火を消さないと乾きが酷くなってしまいます。

 


身体にやさしい事

2010-04-21 | 暮らしの中の中医学

身体にいい補腎薬も吸収されてこそです。

その身体への入り口は脾です。

もし脾が弱っていれば先ず脾を立ち上げばければなりません。

脾ってなに?

『脾は運化、昇清を主る』といいます。

これは飲食物から得た精微物質を吸収、輸送する事です。

また昇は昇る事で引き上げるような働きをいいます。

たとえば、内臓下垂は脾の昇の働きが弱っている為おきます。

また上の方に気血を昇らせる働きがよわまって立ちくらみしたりします。

瞼の下がりや皮膚のたるみなど昇の働きが弱っている事も少なくありません。

脾が弱れば先ず健脾益気が必要です。

また食事を規則正しく、暴飲暴食を避け、ゆっくりよく噛んで食べる事が大切です。

自分の弱い部分を知って養生にあった食物を取り入れていきましょう。

食養生として

消化の働きが悪い人は晶三仙・山査茶・麦芽など

脾の働きが弱い人は棗茶

お腹の脹がつよい人は仏手茶

お腹が脹って痰もからみやすい人は橘香茶

など利用しましょう。

 


身体にやさしい事

2010-04-20 | 暮らしの中の中医学

さて、後数日でわたしの誕生日がきます。

あ~あ!っと思うか?

生まれて、育って、沢山の経験とありがとうー!っというべきか?

「秘密ですが56歳になります」

でも心に歳はありません。

以前103歳の方の事を書きましたが、この方は何ヶ国語も勉強を今も続けています。

取材の方が「何歳もでつづけられますか?」と聞くと「死ぬまで、いや死んでからもズーット勉強するよ」と言っておられました。

やる気は心の若さです。

やる気といっても競争心とか虚栄心とかそんなものでなく、ゆったりのんびり平常心でやりたい事をしていくのがいいわけです。

先日テレビで脳科学者が「やった後悔より、やらなかった後悔の方が老化をすすめます。」と言っていました。

同じ後悔するなら行動してみるのがいいのかもしれませんね。

黄帝内経にかかれている聖人は心がきわめて閑かで、欲望は少なく、心境は安定していて恐れることがなく寿命が長いとかかれています。

さて身体は?・・・歳をとらない人はいません。

身体の老化と関わりが深いのは腎です。

腎は骨を主り、髄を生じ、髄海に通じるといいます。

髄海は脳です。

骨にある骨髄は造血の働きがあります。

その髄を生じるといっているわけです。

また、呼吸が浅くなる事もあります。

「息を深く丹田まですって」という丹田は腎の場所です。

実は腎は吸気を主るといって息を吸い込む力は腎にあるわけです。

ですから、補腎(腎を補う)事は身体を滋養する事になります。

また肝腎同源の考えから補腎のものは肝腎を補うようになっています。

例えば枸杞の実は補肝腎の働きがあります。


つくし

2010-04-10 | 暮らしの中の中医学

『つくし誰の子 スギナの子』といわれますがつくしとスギナは同じ植物で、春先にまずつくしが胞子をまきスギナが出てくるそうです。

スギナは利尿の働きがあり、漢方でも使われていて問荊といわれます。

ダイエットのお茶として有名な三爽茶にもスギナが入っています。

スギナは牛痩せ・荷葉は人痩せ・柳茶は羊痩せ・といわれているそうです。

たまごとじにしました。

      


漢方の寒熱の話

2010-04-09 | 暮らしの中の中医学

 

舌は身体の状態を表している事はテレビなどでも取り上げられているので知っている人も多いと思います。

代謝がおちこんで冷えている時は白くぶよぶよした感じの舌の時が多いです。

寒邪が入った時は気血の流れが鬱滞して紫っぽくなる事も多くみられます。

子供の頃、プールや海泳ぎに行った時に「唇が紫になっているから上がって温まりなさい」といわれた経験はありませんか?

また、熱がある時など舌の色が紅くなります。

走ったり、運動したり、食事の後なども赤っぽくなります。

これは熱や熱エネルギーが充満や神経の興奮などを表しています。

舌が赤いのに、冷えを訴える事もあります。

これは気鬱化火で、『気が巡らなければ、血も巡らない』為に血行不良になっている事も考えられます。

中医学を熟知している人達は「まず、弁証」という言葉を口にしますが、中医学的な鑑別なしに漢方薬を選ぶ事はありえません。


漢方の寒熱の話

2010-04-07 | 暮らしの中の中医学

                           中央公園のすみれ

同じものでも、寒熱の違いがあります。

一般に炒ったり、干したりと熱をくわえると温の方に傾きます。

例えばショウガです。

生姜(ショウキョウ)は生で微温

乾姜(カンキョウ)は干したもので大熱

またジオウは

生地黄(ショウジオウ)は生で寒

熟地黄(ジュクジオウ)は蒸したもので微温です。

ですから食品においても熱を加える事によって寒熱は変化するので冷えるタイプや代謝がわるいタイプは熱を加えたものを食べる方がいい事がわかります。

 


漢方の寒熱の話

2010-04-01 | 暮らしの中の中医学

                                   通学路の桜(実は4月6日写したものです)

この中薬の寒熱にそった扱い方は単に身体を冷やすか温めるかではありません。

寒邪・熱邪の邪気に対する時もあるし、身体の陰陽に対する考えもあります。

肝鬱化火のように神経の興奮の意味合いが大きい時もあります。

また、そうきっちりを分けれない事もあります。寒熱挟雑!

むしろ、その方が多いと思います。

陰陽で考えればですから、エネルギー過多の状態も熱です。

 

例えば甲状腺機能亢進症の場合『亢進』という言葉からも熱でとらえる事ができる事がわかります。

ただその場合、虚火・虚熱であることが多いので、とにかく寒剤で冷やそうとするのは間違いです。