タラら々日記 漢方の薬眞堂

何故か学生時代のあだ名はタラ。
薬剤師として、国際中医専門員として日々の暮らしの中での事を書いています。

ダイエット

2006-04-24 | 暮らしの中の中医学
「ママ、私ダイエットする事にしたから、夕飯サラダだけでいいよ」

「ダイエットするほど太ってないでしょ」

「やだ。もっとやせたい」

「気血が不足しているタイプだからダイエットをすると体調をくずすよ。どうしても痩せたいなら10%~20%OFFのダイエットがいいよ。アスリーブ・婦宝当帰膠・フラーリンQをしっかり飲んでね。」

3日後

 …(食事を抜いたり、夕食を納豆とご飯しか食べなかったり疲れた顔になってきていて大丈夫かしら?ほんとにきかないんだから…)

 1日0.3kgづつ減ってきたけど、なんだか調子悪い。だるい。

 だから、いったでしょ。しっかり食べて、漢方とアスリーブ飲んで、香西洋参も飲んでおいたらいいよ。
 
子は親のいう事をなかなか聞かないものですが、我が家も同じです。若さは健康を無視し易いですね。

ダイエットは健康の為にするものです。

でも、世の中の女性のニーズはちがっているみたいですが・・・

2006-04-25

肥満を改善するのは健康の為に必要ですが、無理なダイエットはかえって健康を害すると思います。

なにしろ健康が一番です。

先ず、肥満になってしまった原因から考えましょう。

過食・偏食・運動不足・生活リズムの乱れなど。

肥満を改善したいと思うならこれまでの生活と同じでは駄目です。何故ならいままでの生活が肥満をつくったから。

同じに食べ、同じに動き、生活してやせれるものはあるわけがない。

せいぜい尿量を増やし浮腫みをとって”2~3kg減るくらいでしょう。

その昔、肥満は「肥貴人」と呼ばれる富の有る裕福な生活をおくる人々象徴だったそうです。

つまり、食べ過ぎ、または消費エネルギー以上にいつも食べてる。ってこと。

改善はまず養生からです。

2006-04-26

肥満は代謝しきれないものが身体に蓄積している状態です。

中医学的に考えると痰湿・痰濁・お血です。

何故そうなったかというと
  *過食(胃火旺盛・肝鬱による過食)
  *脾胃虚弱により運化できない(飲食物を効率よくエネルギーに変えれない)
  *陽気の不足(新陳代謝が悪く、浮腫みやすい)
  *痰湿・痰濁・お血が代謝を阻害し悪循環となる。

じゃあダイエットはどうするの?
  脾胃虚弱や陽気不足の人は虚を補い、痰湿、お血、胃火・肝鬱・に対しては瀉(取り除く方法)でいきます。

 10~20%ダイエットとは毎日食べているものを少しづつ減らして摂ろうということです。定食なら全種類たべるのだけど1割か2割づつ残すということです。おやつも同じです.

2006-04-27

さんのダイエット

さんは働き者で声も大きくよく食べ(過食ぎみ)、バイタリティーがあります。多少イライラしやすく、おこりんぼの所があります。

さんは肝火や胃火がある状態です。

こんな状態を想像してみてください。大きな鍋の下の火はすごく強いので水はすぐ蒸発するし、食べ物はすぐ煮える。つぎつぎに材料をいれていってもすぐ煮えて、料理はテーブルに運ばれるのだけど、とても食べきれないのでテーブルの上には残った古い料理がたまっている。

まず、この火を瀉さなくてはいけないでしょう。

中医学で冷やしたり・汗や便から熱をだしたり、薪を抜いたりの方法でやります。

防風通聖散や黄連解毒湯や瀉火利湿顆粒等々

また、この場合お血をともなうので、冠元顆粒・血府逐お丸・通導散など併用します。

沢山の水を飲む方法・食前に食物繊維を飲む方法・断食などはこのタイプの人にはいいと思います。

さんには多少の荒療治は

でも、過食で脾が傷ついてないかを慎重に見極めてからね。

2006-04-28

さんのダイエット

さんは疲れ易く、運動もながつづきしません。そんなに食べ過ぎているつもりはないのだけど・・・疲れるのでつい甘いものを食べてしまいます。汗が出やすく、息切れもしやすいしアレルギー性鼻炎もあります。

さんは気虚(エネルギー不足)です。

こんな感じを想像するといいと思います。身体の中は物流センターで入ってきた品物を荷づくりして配達しなければいけないのに働き手の数がたりない為、品物が残っていってしまいます。

働き手の気を増やさなくてはいけません。

主になる漢方薬は衛益顆粒・防已黄耆湯・補中益気湯等々

また、貯まってしまった痰湿(脂肪)に対してはは消導・化痰・利水の方法で

やはり気の推動力が弱い為、血の流れがスムーズでなくなっているので活血化おの冠元顆粒や補血活血の婦宝当帰膠などを併用するといいと思います。

さんの身体には活力が必要です。

早く寝るようにして、食事はゆっくりよくかんでとり、軽くウエイトトレーニングして筋肉をつけるよう心がけましょう。

2006-04-29

さんのダイエット

さんは寒がりです。おしっこの出もよくないので浮腫みやすいし、特に足や腰が重だるく冷えて調子が悪い事が多いです。低体温で皮膚に張りない感じです。

さんは陽気が不足しています。

貨物用機関車を想像してください。貨物機関車を走らせるのに熱エネルギーが必要です。うまく走れないのは石炭が足りないか火力が足りないかです。

の熱エネルギーを高める為、寒を散らし、石炭にあたる精血を補いましょう。

参茸補血丸・双量参茸丸・牛車腎気丸等を使います。

また、代謝できない水がたまっていれば利水し、やはり血の巡りも停滞しているので冠元顆粒もかかせません。

さんは無理せず身体を温めるものを食べていくことが大事です。

身体のサイン

2006-04-17 | 暮らしの中の中医学
中医症状鑑別診断学は色々な身体の現象をどうみるかという事を学ぶ学問です。

例えば味。

『口の中が苦く感じる時は肝胆に問題がある。』となっています。

1つは邪気が少陽胆経にある時。もう1つは肝胆に鬱熱がある時。となっています。

『胆は決断を主る』といいますが、人がくよくよ考えていて決断できないと、弱った胆の気が上に溢れて口が苦くなると黄帝内経という書物にのっていると書いてあります。

じゃあ、口が甘い時は? 鹹いときは? 酸っぱいときは? 味がしないときは?

こういった小さな身体のサインを知る事が出ます。


2006-04-18

漢方では味は五つに分けられます。酸・苦・甘・辛・鹹の五味です。

五味と五臓の関係は酸ー肝・苦ー心・甘ー脾・辛ー肺・鹹ー腎です。

ただ口中に苦味を感じるという事に関しては胆汁の苦味から考えても『胆』を考えるようです。

『胆主決断』『心主神』から考えると『クヨクヨし考えて決断できない』のは心も胆も虚しているからで、心の味の苦味を感じるのもうなずけます。

 身体のサインはいろいろ。
  尿・排便・汗・顔色・舌・気持ち・睡眠・・・・・
  考え過ぎず・無視もせず

2006-04-19

西洋医学で心が身体に及ぼす影響を考えられるようになったのは最近のことです。

長い歴史のある漢方医学では心と身体のつながりをとらえてきました。

人間には喜ぶ・怒る・思う・悲しむ・憂う・恐れる・驚くの七種類の感情があり、これを七情といいます。

七情は物事に対する情緒反応です。しかし、過度の精神的刺激やそれが長期に及ぶ場合は五臓に影響が及びます。

  心は喜を主る
  肝は怒を主る
  脾は思を主る
  肺は悲憂を主る
  腎は驚恐を主る
 
その過剰はそれぞれの臓を損傷します。

逆にその感情の変化によって、内臓の状態を知る事ができます。

例えば、「ママはこの頃すごく怒りっぽくなっているんだ」という時『肝』に問題があります。
生理前はよけい怒りっぽく、乳房の張りを自覚する事も多いです。また、生理血の色が黒ずんだり、血塊が混じったりすることもあると思います。

情緒的にいつもとちがってるのも身体のサインのうちです。


2006-04-20

髪は血余といいます。

髪が豊かで艶が良いのは気血が充実している為です。

血虚タイプの女性は血脈が衰え始める35歳くらいから白髪がまじりはじめる事もあります。

また、月経の周期が遅れがちになったり、量がすくなくなってきたりして、早く閉経を迎えることもあります。

また精神的ストレスに弱く憂うつやイライラなどがでやすくなります。

髪が細くなったり、パサパサしてきたり、抜け毛が増えたりは肝が弱ってるサインです。

肝を補う事が大事です。

2006-04-21

快食・快眠・快便は健康のバロメーターといわれます。

そのうち便の事を考えてみましょう。

便の出方や便の形や臭いに身体のなぞを解く鍵があるんです。

ドラマ『真犯人は誰だ』
 登場人物 刑事 犯人
 
  おまえがご馳走を全部食っちまったという訴えがあったが…
  とんでもない。あっしは潔白ですよ。腹の具合が悪いのにそんなわけありませんぜ。
  そうか。そうか。ところでさっきもトイレに行っていたな。
  どうも腹が渋って、ガスがでる。便も臭いしガスも臭い!卵が腐ったようないやな臭いなんですよ。
  やっぱり犯人はおまえだ!
  ・・・

そういう臭いがする便は食積によるものです。
  食べ過ぎ、または脾胃の働きが悪い為におきた消化不良の状態です。

便はいろいろ、軟便・コロコロ便・泥のような便・形はあるけど水のなかで崩れる便・ベタベタ便器にくっつき易い便・未消化のものが混じっている便等・・・

それぞれ身体のサインです。

2006-04-22

尿は一般的に色が濃く・量が少ないのは熱・透明で量が多いのは寒です。

尿の出の悪さ少なさを訴える方も多いですが、腎臓や膀胱だけの問題ではありません。

中医学で考えると肺・脾・腎が尿の出と関っています。

肺は水道を通調するといい、水を膀胱に降ろし、
脾は運化を主るといい、水を肺と腎に送り、
腎は水を主るといい、水の貯留・分布・排泄の調節をしています。

その何処に問題があるか、身体のサインを良く見なければ漢方選びができません。

症状による中医診断がかかれた本は約700ページあって上・下2冊でていますがそれだけではありません。

気になるサインが出た時は聞いてみてください。

未病のうちに手をうちましょう!

 こういう中医理論のなりたちは紀元前何千年のときをへて、つちかってきたものです。

始めに使った人の経験をもとに、次の時代の漢方家が「これは、そうなるな。これは、必ずしもそうはならない」と考え書物にし、また次の時代、また次の時代というように歴史に淘汰され、実際の経験により証明されてきた理論です。

わかりにくいけど荒唐無稽なものではありません。

近年、科学的データーを求める傾向にありますが、故人の知恵をないがしろにして、そのデーターだけを基に漢方薬を運用していったなら必ず多くの副作用が出てきます。

科学データーを基につくられた薬を動物実験で確認して人で臨床試験をおこない何%の人に有効だった。という数の理論でいくのは西洋薬の世界です。

多くの漢方家の経験により、こういう人に使いましょうとか、こういう人は使っては駄目だとかが書かれた膨大な学問を背景に漢方は運用するべきものだと思っています。

私自身はまだまだ力不足ですので科学データーも参考にする事もありますが、それだけで決める事はしません。

『老中医の診察室』という事実を基につくった小説に出てくる鍾医師はまさに学問の宝庫。しかも必要な時に必要な部分が出てくることに驚きと尊敬の念をいだかずにいられません。

この知識によって難病といわれる病気を治していくし、また、治せないもの、治せるものの区別もできる。すべては古書の記述に基づいて判断していきます。

興味があったら読んでみてください。

ちがう症状に同じ漢方薬

2006-04-10 | 暮らしの中の中医学
「帰脾湯(錠)は精神病の薬なんですか?」

こういう話はどこからでてくるのかビックリします。

中医内科学のなかに何度も登場するこの漢方薬はどんな働きなのでしょう?

帰脾湯は補益剤(身体を補い益する漢方薬)です。
効能は①気を益し、血を補う(益気補血)
   ②脾を健やかにし、心を養う(健脾養心)です。

この2つの働きは色々な症状において重要になってきます。

血症(出血傾向)・心悸・不眠・鬱証・眩暈(めまい)・内傷発熱(熱の出る原因が身体の方にある時の発熱の事)・虚労(慢性的な衰弱傾向…虚弱体質)などです。

 明日からこの事をわかりやすく書いていきたいと思います。

2006-04-11

生理不順で帰脾湯を飲むの巻

 更年期のせいか生理が遅れがちなんです。しかも、だらだらつづきます。

 量や色はどうですか?

 多いし、以前より色も薄く水っぽい感じです。

 生理痛はどうですか?

 すごく痛いというわけではないですが重く下に落ちるような痛みがあります。

 お疲れのようですが・・・

 いろいろあって考え込んでしまうことも多く、疲れやすくなってます。

 そう言う状態ならちょっとしたことにドキっとしたりし易いでしょう?

 そうそう。気が弱くなってるかも。だから今回もすごく心配になっちゃって・・・

 では帰脾錠を飲んでみてください。

 何故、帰脾錠なんでしょう?
  

2006-04-12

めまいに帰脾湯の巻

 この頃、めまいがしてこまります。疲れる酷くなります。

 食欲は以前と比べてどうですか?

 普通に食事をしていますが、お腹がすいた感じではしないです。

 お疲れのご様子ですが、眠りの方はどうですか?

 疲れているのですぐ寝てしまいますが、熟睡していないのか朝になっても疲れがとれていない感じです。

 爪や唇が白っぽくつやがないですし、気血の不足がみられます。
   帰脾錠を服用しましょう。

 何故、帰脾錠なんでしょう?

2006-04-13

くりかえす微熱に帰脾湯の巻

 ここ2~3ヶ月微熱かつづいています。病院で検査したのですが原因がわかりませんでした。

 熱はどのくらいですか?

 平熱は36.3℃くらいですが、疲れたりして、おかしいなと思うと36.9℃~37.3℃くらいになっています。

 睡眠の方はどうですか?

 時々、明け方目が覚めるると起きる時間が気になって眠れない事があります。

 動悸やめまいはないですか?

 動悸といえるかわかりませんが、いやな事あるとドキドキしているのに気が付く事があります。
   それから頭がボーっとしたり、目がチカチカするような感じがすることがあります。

 この症状は血虚発熱にあたります。少し時間がかかると思いますが、帰脾湯を飲んでみてください。

2006-04-14

の3人治したい症状はちがいますが、中医学の見方からすると同じです。

3人とも顔にはりと艶がなく、舌の色は普通より白っぽく、ふちに歯型がついています。

また、胃腸の働きは良い方ではなく、いろいろ考えてしまうタイプです。
 
疲れ易く、疲れると症状が悪くなるのも共通しています。

気血が不足していて・脾や心が弱い状態です。

さんは脾の『統血を主る』という働きが特に失調

さんは脾の『昇清』という働きが特に失調

さんは心血の不足や脾の生血(血を作る働き)の不足により陰血が不足し陽をおさめる事ができなくなっておきたもの・・・少し難しいですが陰陽のバランスの崩れと言う事です。

だから気血を補い・脾を健やかにし心を養う働きの帰脾錠なんです。

 帰脾錠の血の補い方は『補血』でなく『益気生血』です。また、心と脾は母子関係、心がしっかりしてくればその子である脾もしっかりします。

2006-04-15

「異病同治・同病異治」と言う言葉がありますが、漢方薬を選ぶ本質がこの言葉の中にあります。

一般の薬は頭痛には鎮痛剤・咳に鎮咳剤・痰がからめば去痰剤というように薬理作用で使います。

漢方薬は外因・内因を考え中医学的なバランスシートが作る事が大事です。

まず、病名や治したい症状を知り、病気のもっている性質・どう発展するかを理解します。

その上で、寒熱・虚実・表裏・陰陽を考え、気血津液を考え、五臓を考えて自己の身体がどうなっているかを知る。

これができてはじめて方剤選びができるし、いい結果につなげられるのだと思います。

 『敵を知り己を知らば百戦危うからず』この言葉は父のブログ“うえんてら”にでてきますが、中医学まさにこれ

腎を補う漢方薬

2006-04-03 | 暮らしの中の中医学
腎を補う漢方薬の事を『補腎薬』といいます。

先週、腎は水の臓器で命門の火があることを書きましたが、腎は陰陽バランスの要です。

腎陽の不足は補腎温陽薬を、腎陰の不足には滋陰益腎薬をつかいます。

そのほか益精血・固精・縮尿・益髄・強筋骨・納気平喘など腎を補う中薬も考えにいれます。

 今日は強風でしたが『肝』の弱い仲間たちは大丈夫でしたか


2006-04-04

「テレビに病院の先生が出て八味丸(八味地黄丸)が目にいいんだっていってました」

はたしてそうでしょうか?これも体質が関係しています。

多くの補腎薬の基本になっている物に六味丸(六味地黄丸)があります。

六味丸は(熟地黄・山薬・山茱萸・牡丹皮・沢瀉・茯苓)で構成されています。

これに散寒の附子と肉桂を加えたものが八味丸で冷えタイプに使います。

目を中心に考えると六味丸に明目の働きのある枸杞の実と菊の花を加えた杞菊地黄丸の方が目を滋養できます。冷えがあればそれに身体を温めるものを加えるほうが良いと思います。

 杞菊地黄丸は目にいいだけでなく、肝腎の不足を補える漢方薬で、老化防止の基本です。

2006-04-05

補腎益精の漢方薬に参茸補血丸・双料参茸丸・海馬補腎丸などがあります。

この中にはいっている鹿茸は補真陽・益精血・強筋骨の効能があります。

真陽は腎の火で命門の火です。この火がよわければ代謝が悪くなり水は停滞します。

精血を益すとなっていますが、腎は精の蔵・肝は血の蔵で肝腎同源とか精血同源とかいわれます。この精や血を益す効能があるとなっています。

筋骨を強化するということは腎生髄(腎は髄を生む)ということと関係しています。

2006-04-06

腰痛や関節痛などの痺証につかう漢方薬に独活寄生湯(独歩丸)があります。

桑寄生・杜仲・牛膝・熟地黄など腎を補う中薬が配合されていて慢性的な状態・くりかえし痛みがでる状態・軟骨や骨の弱りにより足腰がたよりない状態などにうかわれます。

独歩丸と言う名前はいつまでも独りで歩けるための漢方薬という意味合いがあるのではないでしょうか・

ここで使われている杜仲は補肝腎・強筋骨の働きのある樹皮の部分です。

一般に杜仲茶といわれてるものは杜仲の葉ですが、こちら(樹皮)の方は一度とると修復されるのに何年もかかる貴重なものです。

 痛み止めを常用していませんか?
  もしそうなら漢方薬でのむ回数をへらしてみませんか?
  身体にやさしくしてみませんか?

2006-04-07

「ある程度の年になると、なかなか寝つけないからお友達はみな安定剤もらってるんですよ」

そんなお話を聞く事が多いです。

寝ることは体力がいるんです。

不眠は『心』と関係が深いですが、腎虚が関係することもあります。

心は五行で火・腎は五行で水です。腎の水は心の火を得て全身に送られ、心の火は腎の水によりその火の勢いを制御しています。

心の火が過剰になると、寝つけないと言う症状がでてきます。

腎の水の不足(腎陰虚)により心の火が制御できない心腎陰虚の状態。

ストレスで心の火が勢いがありすぎるため火を下に降ろせず、火の力が無い為、腎の水も上に上がれずに下にたまっている心腎不交の状態。

このように不眠に腎が関わっていることもよく見られます。

 コメントありがとうございます。
  見てみたらわかりにくい書き方でした。
  漢方で古来から使われている樹皮の部分のことで、木の皮は一度剥いでしまうと、元にもどるのに何年もかかるそうです。
  葉が使われだしたのは最近で、10年くらい前にテレビを通じてダイエットということで話題になり一時売りきれ続出という事態もありました。
  いろいろ飲んだり食べたりしてみるにしても、テレビやうわさにまどわされず自分を知って合ったものを使うほうがいいと思うのですが・・・

2006-04-08

「精を出す」「精魂込める」または「精も魂もつきはてる」などの精は腎にたくわえられています。(腎は精を蔵す)

精のつく物を食べるとかいいますが、腎精を補えるものの事です。

山芋も山薬といわれ補腎固精(腎を補い精がもれないよう固める)の働きがあり補腎薬の中よく使われています。

また、鹿茸・海馬(たつのおとしご)・動物の陰茎・冬虫夏草…その他動物性のものは効果が高いです。

精をたくわえることは生命エネルギーの源をたくわえることになるので、益精血のものを薪に例えたりもします。

ただ、食欲が弱い人は晶三仙のような消導作用(消化を助ける)のあるものと一緒に飲むのがポイントです。補腎薬の吸収がよくなります。

 腎は生殖を主るので不妊症・更年期障害などにも重要