タラら々日記 漢方の薬眞堂

何故か学生時代のあだ名はタラ。
薬剤師として、国際中医専門員として日々の暮らしの中での事を書いています。

年だと感じる時

2008-04-15 | 抗老防衰(アンチエイジング)

年だと感じるのはどんな時でしょう?

 

「わかいわね~」

「という君も20才じゃないか。わしは8000才さ。カメは万年というだろ」

 

若い人が年だなーと言う時は考え方や感じ方を指す事が多いようです。

「ついていけな~い!」

 

中高年になってくると身体がついていかないとか、記憶力など頭の働きにもを年を感じます。

 

歯や歯茎が丈夫で足腰がシャンとしている人はいかにも若々しいです。

 

わたしはあと数日で54才ですが、膝にきてしまって、これからは自分で身体を維持する努力をしていかなくてはいけない事を痛感したところです。

 

漢方で筋は肝・骨は腎と関係しています。

 

2008-04-16


肝腎の不足を補い・血脈を通じさせておく事は老化防止になります。

 

もちろん、バランスの良い食事と適度な運動は重用です。

 

筋力を維持し、関節や筋を柔軟にしておく事です。

 

華佗も運動の重要性をこう言っています。

「人体には運動が必要だ。しかし過度であってはならない。いつも動きまわっていれば、五穀精微の気(消化吸収された穀物中の栄養分)は血脉を流れ通じる」

 

「絶えず動かしている扉の軸は錆びないのと同じで人もいろいろな動きをする事が大切」とといています。

 

つまり、週1回スイミングにいってますとか週2回ジムにいってますとかでなく、毎日の生活の中に運動をとりいれていく事が大切なようです。

 

私し自身、分かっていても座ったらついつい根が生えてしまいますが・・・


2008-04-17


 最近 物忘れが・・・・

 記憶力が・・・

 

脳は『髄の海』といわれます。

髄を生む力は腎にあります。

 

『腎は骨を主り、髄を生じ、髄海に通じる』

腎は脳を滋養する力という事ができます。

 

もう一つ重要な事は血脈です。

血液が運ばれなければ酸素も栄養も運ばれず、老廃物も処理できません。

脳も新陳代謝が必要です。

 

以前こんな実験結果がでています。

学習記憶障害を含む老化現象がすべて観測されるマウスに、活血化オ薬+補腎薬を与えたところ、3~4週間後症状が改善したというものです。

 

私は国際中医専門員の試験勉強の時に香ロゼアというハーブティーをよく飲んで人にすすめたりしました。

 

これを飲むと記憶の引き出しが開けやすくなる感じがします。

 

これはチベットでとれる紅景天と同じ植物です。

 

紅景天は延年益寿(寿命を延ばす)の奇薬と考えられ、皇帝への献上品だったのだそうです。

 

中医学的には

扶正固本・・・正気をやしなって身体の根本の部分(腎)をしっかりさせる

理気養血・・・気を巡らし血を養う

健脳益智・・・脳を健やかにして智力を益す

滋補強身・・・身体を滋養して丈夫にする。

 

となっています。(中医臨床 通巻84号より)

 

根の部分なのにバラの花の香りで、紅茶に入れるとローズティーのようです。

 

香ロゼアはおいしく飲めて老化防止のすぐれものです。

2008-04-22

 

「近頃、きちんと体操してます」

 「横になって足の上げ下ろしが股関節の運動になるのでいいですよ。女性は股関節が弱いから」

・・・とお客様に教わりました。

 

これがすごくきついんです。

 

上向きになって下につかないようにして片足を上下するのは15回ずつ3回出来るようになりましたが、これは15回しないうちに足が重くなってしまいます。

 

15回づつ3回、軽くできるようになるまで

 

若い頃はさほど運動しなくても、身体に柔軟性があったのに・・・

 

これもまた、物質面の不足と血脈の不足が原因しています。

 

どうしても、年を重ねていくとオケツが生じやすくなります。

 

特に微小循環の流れが悪くなりやすくなります。

 

血脈の身体の各細胞に酸素や栄養を運び、老廃物をもって帰るという作業がスムースでないと養われにくい状態になります。

筋肉や関節もそうです。

 

活血化おする事は老化防止に重用です。

 

2008-04-23

 

 なんでも食べれるのは身体が元気な印です。

 

テレビに出てくる元気な百才の人達をみると、ビックリするほどよく食べます。

 

食事は気血を作る源、脾は後天的に腎精を補充します。

 

ここがストップしてしまっては臓腑は養われないので弱る一方です。

 

ですから、胃腸の働きを良くしておく事は老化防止の条件です。

 

ところが働きが過度になって暴飲暴食したり、あるいは偏食したりは痰湿やお血を体内の留めてしまいます。

 

そうなったら血脈は通じずせっかくの栄養も運ばれなければ滋養できません。

 

2008-04-26

 あっつ!ここにもしわが!

 フー しみが増えたわ。

 たるんできた!

 

女性にとっては気になる所です。

 

これもまた血脈の衰えと充足しなくなったせいです。

 

婦宝当帰膠のような養血の働きがある漢方と活血化おの働きのある漢方を服用していくと違ってきます。

 

たるみに対しては引き上げるたり、引き締めたりする力は気の働きです。

 

ハーブではサージ油がカサカサのお肌を滑らかにします。

 

紅沙棘がサージ油のカプセルです。

 

お肌ばかりでなく、身体の中の粘膜も滋潤するようで、鼻の中のカサカサして刺激に弱い人や胃粘膜の弱っている人も飲むといいです。

 

サージはチベットの清流沿いに自生しているそうです。


内臓脂肪

2007-11-09 | 抗老防衰(アンチエイジング)

この2日 T‐scan をやって頂いて内臓脂肪レベルの高い方が多い事がわかりました。

 

中高年の方で1日のエネルギーの所要量は1500~1700キロカロリーくらいの方が多く、食生活を見なおしてみるときっとカロリーオーバーだと思います。

 

お昼にロースカツサンド(約800kcal)1人前と大福もち(約200kcal)を1つ食べたとしてですので残り500~700kcalです。

あとの2食はどうしますか?

 

ところが(ごはん・味噌汁・焼き魚・野菜の塩もみ・のり)の定食が500kcalですから、お大福をたべても800~1000kcal食べれます。

沢山食べた満足度とカロリーは別の事も多いのでどんなものがカロリーが高いかを把握しましょう。

炭水化物や蛋白質が1gあたり4kcalなのに比べ油脂るいは9kcalで倍以上です。

だから揚げ物はカロリーが高いんです。

本屋さんに行くとおかずや間食のカロリーが写真付でのっている本が売っているので1冊持っているといいと思います。

また野菜・海草・こんにゃくなど食物繊維の多いものと一緒に食べると吸収率を下げる事ができます。

また、野菜からとれるビタミンなどは脂肪の代謝と関わっています。

食養生は『未病を治す』漢方にとって欠かす事はできません。

工夫しておいしく満足のいく食事で内臓肥満解消をめざしましょう。


T‐scanは今日から3日間です。

2007-11-08 | 抗老防衰(アンチエイジング)

お知らせしておいた通り、T‐scan今日から3日間借りれました。

内臓肥満ばかりでなく、身体の水分量・筋肉量・蛋白質量・無機質量などが解りますし、1日に使うカロリーもでてきます。

漢方的にかんがえると

水分不足は陰虚や津液不足ですし、筋肉自体の不足は血虚・陰虚ですが、その為にエネルギーの不足があれば気血両虚と言う事になります。

また、気虚(エネルギー不足)によって血の生成が弱い場合もあります。

水分が多いときは、浮腫み安いなどの症状がでやすく、水液代謝に関係している脾・肺・腎の何処かに問題があると思います。

いろいろ参考になると思います。

自分の状態を知って、健康に役立てましょう。


頻尿

2007-06-05 | 抗老防衰(アンチエイジング)

 頻尿にいいお薬ありませんか?

 頻尿といっても人によって違います。
 例えば膀胱炎の時もあるし、冷えて近い時もあるし、コーヒーやお茶など飲みすぎている時もあるでしょう。

 中医学では膀胱湿熱・腎陰虚・腎気不固・肺脾気虚・肝気鬱結に分けられます。

 頻尿によいと宣伝されてる漢方薬に八味丸(八味地黄丸)があります。ハルンケアなども八味丸です。これは腎陽虚といって腎虚で陽気が虚している時の方剤です。

 腰や膝に力が無てだるい・下半身の冷えや浮腫みがある時は服用します。

 八味とは8つの薬味が入っているという意味です。

 補腎の基本は6つの薬味(熟地黄・山薬・山茱萸・牡丹皮・沢瀉・茯苓)の六味丸です。

 六味丸+附子+肉桂が八味丸です。

八味丸は尿の出が悪く浮腫む場合も使います。

 

2007-06-06

 

尿の量・色・濁りなどは重要な指標になります。

一般に冷えや気虚の時は透明で量も多く、実熱 虚熱 湿熱など熱症がある時は色が濃く量は少なくなります。

膀胱炎は下焦の湿熱で湿が多い時と熱が多いときとあります。

膀胱炎は排尿痛があるとしています。

今回の頻尿の話は膀胱炎についてはおいておきます。

頻尿で尿量が多い時は腎気不固や肺脾気虚が考えられます。

腎気不固とはなんでしょう?

 

2007-06-07

 

腎の働きは 精を蔵す 成長・発育・生殖を主る 水を主る 納気を主る でしたね。

水を主る機能が失調すると水液代謝の機能(腎臓や膀胱の働きなど)が低下して障害がおきます。

気の働きの1つに固摂があります。しっかりまもり留め固定するという意味だと思っています。血液が脈管から漏れないようにしたり汗をかきすぎで体力を消耗しすぎないように、便や尿がもれないように・・・これは皆気の固摂によるものです。

腎は水を主る 腎は二陰に開竅する・・・ 腎気の固摂の働きはここでも発揮されます。

この腎気が虚して固摂が失調すると頻尿になったり、失禁になったりします。

 

2007-06-08

 

腎が虚した為の頻尿で尿の色が濃く少ない時は腎陰虚です。

腎陰が虚したため水を納めることができず、陰虚による虚熱のため膀胱気化(排尿作用)も失調するため発生します。

腎虚がもとにあるので、足腰がだるく力が衰えたり、めまい・耳鳴り・などの症状を伴います。

また腎気不固は腎の陽気が不足しているため、四肢が温まらないなどの冷えの症状が腎陰虚は寝汗・手足や胸のあたりのほてり(五心煩熱)などの虚熱の症状がでます。

 

2007-06-09

 

腎陰虚の時の代表方剤は知柏地黄丸(瀉火補腎丸)加減です。

これは滋陰降火の働きがあります。

陰虚の虚熱が強くなければ杞菊地黄丸、八仙丸などもつかいます。

しかし、内熱による気化失調が頻尿をおこしていると考えるので火を降ろす必要があると思います。

また、膀胱の湿熱をかねる時は補腎薬に猪苓湯(ボウネツ錠(粒))・瀉火利湿顆粒(竜胆瀉肝湯)・五淋散などを適宜併用します。

腎気不固の代表方剤は右帰丸加減です。

右帰丸は腎の陽気が衰退して微弱になった時(腎陽衰微)の漢方薬で、温めて陽気を補い、精や血をおおいに補います(温補真陽 填精補血)

右帰丸と同じ力のある補腎薬は海馬補腎丸・参馬補腎丸・双料参茸丸・参茸補血丸などがあります。

八味丸は腎陽を温める力はありますが、填精補血は弱いので海馬補腎丸などを加えた方がいいようです。

また、山茱萸・五味子・覆盆子・桑ひょう蛸・竜骨・牡蛎などは気を納め、しっかり臓に留めさせる働きがあります。

補腎薬を使うことは頻尿の改善ばかりでなく、身体の陰陽のバランスを整え、精血を補って身体に力をつけることになります。

 わたしも肝腎を補って活血することは必ずしています。

 また、気虚体質でつかれやすいので補気薬はかかせません。

 秋から冬は衛益顆粒・春から夏は麦味参顆粒や西洋人参をよくのみます。

 肺系が弱いのでこれらは大好きです。

 

腎の働きをもう一度考えてみましょう。