
伊豆の三島は知る人ぞ知る、鰻屋さんの聖地ともいうべきところである。静岡県では浜松が有名だが、三島は富士山の伏流水があり、柿田川などを代表する清流に恵まれているため、古くから鰻の養殖が盛んだ。
そんな三島でも有名どころといえば、以前も記事にしている「うなよし」とともに、もうひとつ「桜家」というのがよく聞かれる。
桜家の方はいまだ未訪問だったが、先日ついに訪問させていただいた。場所は伊豆箱根鉄道の広小路駅のそば。
到着すると店の前で、受付のおじさんが仕切っている。幸いなことに、ほとんど待つことなく入店できた。
店内は思いのほか広く、二階に案内されたが、歴史を感じる建物である。創業は安政年間というからすごい。
待つことしばし・・・出てきたのがこちらだ。この日は鰻重にしたが、うな丼と同じ価格で、どこが違うのかよくわからない・・・
写真ではわかりにくいが、見た目重箱は小さい? と思ったが実はそれなりに大きく、鰻も一匹入っている。
では、まずは実食・・・おっ、柔らかい・・・口の中でとろけるというのはさすがに大げさだが、このふんわりした食感はなかなかのもの。
タレはやや薄めの味わいで、スタッフさんからは「お好みで追加でかけてください」と卓上のタレを案内された。
確かに周囲を見ていても多くの方が追加でかけている。小生も追加した。ほどよいタレと山椒がアクセントになり、なんとも上品な味わいになる。
当然、このタレのしみたご飯が最高で・・・最高で・・・って、ご飯多くないか? 食べ始めて気付いたが、ご飯がけっこう多い。当然ながら残してしまった。
あっという間にごちそうさま・・・だが、あくまで個人的な評価としては、河津の大川屋のパリッとした焼き方の方が好みかも。
とはいえ、河津に行くのはかなりの距離。こちらなら東京から日帰りでも十分な距離だ。新型コロナ騒ぎが落ち着いたら、鰻を食べにドライブとしゃれこむのもオツかも・・・
父が脳出血を起こしたあと、「また桜家に行こう」をモチベーションにリハビリを頑張って、再訪。
数メートル歩くのも大変なので、その時は、一番入口に近い席に案内してもらいました。
「また桜家に」は一つの合言葉になっていますが、もう10年…。なかなか難しくなっています。
ところで、緊急事態宣言延長…、各自治体の首長の力量の差がますます現れそう。
確かに、もう一度あのお店にというモチベーションはいずこでもあるように思います。なんとか実現できるといいですね。
私の場合、父と行った下田のトンカツ屋がそんな感じのところでした。
さて、緊急事態宣言の延長、しかたないといいつつも、ますます空気が淀んでくるのは必定。確かに首長さんの力量も問われそうですね。