凡人日記(旧)

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オーウェン・ファー ミニリサイタルへ行ってきました

2018年05月01日 | コンサートレポート
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休憩なしのMCわんさかで一時間弱のコンサートであった。


恐らくはオーウェン氏の新しいアルバムの宣伝を兼ねてだと思うが、素晴らしい、いや輝かしい時間であった。

曲目はもちろんアルバムの収録曲から。

パガニーニに焦点をあてたアルバム。
MCはオーウェン氏が一年かけて研究した内容やパガニーニの生涯について。

ユーモア溢れる喋り口調は英語に疎くともそれなりにわかるものであった。


パガニーニというと技巧的な、悪魔のイメージだろうか。
僕もそのようなイメージであり、ちょっと練習しただけでは出来ないだろう、ということからかっこよさや憧れを抱く。

オーウェン氏も悪魔と呼ばれていたことについてお話しされていたが、プログラム折り返し地点に辺り、パガニーニの生涯のなかでも大切な時期にかかれた、アダージョには天使が見えた。

初めて聴いたのだが、パガニーニにもこんなに美しい曲があったのかと思い知らされた。
もちろん、音域のインターバルはパガニーニ的であったが実に美しい。
テナーホルンで聴いたから余計かも知れないが。


これほどにパガニーニの曲を並べても聴き疲れしないのは、構成力、MC、圧倒的な説得力からなるものだろう。

テナーホルンの可能性というよりは、オーウェン氏の圧倒的な存在感を示したコンサート。
アクシデントも笑いに変えるほどのその場の適応力、超絶技巧を感じさせないほどの余裕、そして共演者全員(なんと譜めくりの方も紹介していた!)に感謝を伝える紳士さ。

世界のトップを行く人は、やはり人間面から違うようだ。
しかしどうすればあんなにも指が回るのだろうか。

ぜひオーウェン氏には毎年来てほしいものだ。

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