香取市ファミリークリニック香取医院ブログ

香取市で病院・診療所なら、ファミリークリニック香取医院!香取駅からすぐ、津宮小学校向かいにあります。

子宮頸がんワクチンについて

2023-09-01 12:30:58 | 香取市病院診療所クリニック医院
以前、子宮頸がんワクチンは、積極的勧奨から外れていた時期があります。
その間にワクチン接種後の健康被害について、きちんとした検証がなされて、再び積極的勧奨が始まった、と考え、当院でも接種を行なって来ました。
時期を逃した方達のキャッチアップ接種も行われています。
ところが、コロナワクチン、特にmRNAワクチンの危険性が指摘されてなお、厚生労働省は、国民全員の追加接種の努力義務を謳っている姿勢を見ていて、
子宮頸がんワクチンについても、調べていくことが必要だと感じ、本や雑誌の意見を読んできました。
中でも、JSTAGEから引いた社会臨床雑誌の第28巻第3号の投稿が推進派、慎重派の両者について、論文やSNSの発信について検証されていましたので、参考にさせて頂きました。
ⅰ.  原因不明の自己免疫脳症の散発は、血液脳関門を通過して中枢神経系に流入すべきではない物質が侵入することが一部の接種者で起きている。
(別の論文で、ある遺伝子を持っている人に起こりやすいのではないかということ、接種前に遺伝子検査をしてはどうかという意見があったが、行われないままである)※
ⅱ.  副反応とされてきた症状は、他疾患の紛れ込みで、思春期によくある症状だとする推進派の意見は、子宮頸がんワクチン開始前と接種率が激減した期間には、
ほとんど同症状がみられなかったとする報告がある。
ⅲ.  実際に子宮頸がんを発症する年齢になる頃には、抗体価が低下しているとされる問題。既感染者に接種することの安全性については、ハッキリとした結論がないこと。
 
子宮頸がんワクチン接種が進んだ国で、子宮頸部の前癌病変は減少したという報告はあります。ですが、発症者数・死亡者数が減少するかは、
今後の経過をみなければ分かりません。
癌という病気とどう向き合うか、それぞれ個人がしっかり考えておいて欲しいという面があり、また、子宮頸がんを防ぐ手だてがワクチンだけでは無いことも踏まえて、
接種については、ご本人、家族共によく考えた上でどうするか決めていただきたいと思います。その上で接種を希望される方に接種できる環境を残しておく
というのが当院で出した結論です。
新型コロナ感染症では、漢方薬が奏功し、実際に治療にあたっていて、コロナワクチンのメリットを見いだせなかったため中止しましたが、子宮頸がんに関しては、
自分が治療できる立場にないことを考えると、接種される個人個人に熟慮をお願いすることが最善と今は考えています。
 
 
※ 慎重派の医師が遺伝子について発表した論文について、推進派の医師がその論文を捏造と決めつけて、その後裁判になり、推進派医師が敗訴となったようですが、最高裁では、推進派医師の上告が、棄却されています
 
 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 体調不良への対処 | トップ | インフルエンザワクチンについて »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿