朝刊を開いたら「森繁久弥さん死去」の報。ジジは、昔から、それ程芸能通でもないが、でも、やっぱり悲しいニュースで気が沈む。戦後を生きてきた人達は、皆、同じ思いだろう。午後のワイド番組で、森繁さんの業績紹介をしながら映像を流していた。それを見ているうちは、そんだったなあ、くらいで見ていたが、途中から、映像に乗って彼の語る音声が流れだした。とたんに、戦後のあの頃に引き戻された。独特の声と語り口は、映像より印象的だった。最後にキャスターが、「96歳、老衰でお亡くなりになりました」と結んだ。死去に理想的というのはおかしいが、体も、精神も使い切って「老衰」で眠るように逝く事は、ある意味、理想的ではないだろうか。ご冥福をお祈りする。