矢作川河口の最も海に近い集落のお宮に幟旗が立っていて、境内中央には紅白の幕を張った餅投げ用の櫓も見えた。そうか、ここは春祭りだったんだ。餅投げ本番の時間が近付くと、沢山の人が出てきて、大賑わいになるのだろ。そんな事を思いながら、堤防道路を走って、帰路についた。暫く田畑の風景が続いて、矢作川大橋に近付くと、こちらにも、こじんまりとした集落が見えて来た。と、何処からか、チリンチリンという鈴の音と一緒に、馬の嘶きが聞えたような気がした。そして、畑の向うの家の影から本当に、大きな栗毛の馬が見えて来た。道を歩くたびに、背中に飾られた鈴が鳴り、手綱を引くハッピ姿の若い衆とおじさんの足取りも何とはなしに誇らしげだ。このも春祭りのようだ。馬祭りの始る前、朝早くから、の家々を門付けして廻っていたんだ。こんな田圃道の風景は、長閑だが、さあこれから賑やかになるぞ、と、元気を振り撒いている様だった。
走行データ D:8.78 T:0.32.46 A:16.3 M:33.5 O:30226



走行データ D:8.78 T:0.32.46 A:16.3 M:33.5 O:30226


