時々出かける和食の店で昼飯を食べた。食べ終わって先に店を出たおじさんは、車に乗ってお母さんを待った。が、中々出て来ない。暫くして出て来たお母さんは手にチョコレートを持っていた。「そうか、バレンタインか」。「それにしても遅かったじゃないか」と言うと、「女将さんのチョコの説明が長かったの」と。そして「甘過ぎない、年寄りにも食べ易い、特産のお茶入り、等色々苦労して探したチョコです」とか縷々説明されたと言う。お店の景品とはいえ、チョコとなると女同士話が弾むらしい。時間の掛かることだ。早速食べてみると、小さいが確かにまろやか。自慢したくなるのも無理はないか・・・。「でも女将さんよ、チョコは男に渡すものでは・・・」。いやいや、冷静に考えれば、ヤッパリ男女に関係なく財布を握っている人に渡したくなるのが人情だろうし、それが商売の鉄則というものだろうな。甘くないチョコを食べた。