老いの坂道(パピー)

楽しい心で歳を取り、働きたいけど休み、喋りたいけど黙る。
そんな気持ちで送る趣味を中心に日々の一端を書き留めています。

後楽園日記 『冬の後楽園(1月)』 

2012-01-18 | 後楽園日記

 久しぶりに太陽の顔が見えた一日、冬の後楽園に花を訪ねて出かけました。この写真は今日の後楽園ではありません。一日に1ミリ以上の雨が降る日が日本では最も少ないといわれている「はれの国岡山」、当地では雪が降ることって年に一度か二度くらいなものです。その雪の降る日の後楽園風景写真です。

 この日はバスと徒歩にての後楽園散歩です。県庁前でバス下車、県庁横から県立図書館横を通って岡山城へと向かいます。

 久しぶりの青空は岡山城の上にも広がっていました。本丸南西の大手筋は正規の登城路だったそうです。内堀に当時は木造の目安橋が架かっていたそうで。現在は土手道となっています。

 内堀には白いゆりかもめが群れをなして遊んでいる姿も楽しそうでした。旧高麗門を入りお城には登城しないで横の道を後楽園へと向かいます。

 途中、赤い実をつけた珍しいモチノキに出会いました。木の皮を「鳥もち」にしたり、染料に用いる樹だそうです。

 (モチノキ)

 「鳥もち」ってご存知ですか。子ども時代、これでセミやトンボを採ったこと記憶にある方は、それなりのご年配ですね(笑)

 さて、岡山城を横切って旭川にかかる月見橋を渡ると、そこは後楽園の南口です。

(月見橋)

 入園後は150本以上の古樹で覆われた「梅林」へと向かいます。この周囲には水仙が白い可憐な花をつけている姿が爽やかですね。

 (梅林内の水仙畑)

(白い花)

 この梅林には紅、淡紅、白、一重、八重と入り交じった花が満開期には見事な光景を見せてくれますが、未だ蕾固しの状況です。やはり2月の声を聞いてからでしょうね。

(蕾固し) 

 梅林の中には数本のロウバイがありました。「蝋梅」と書いて「ロウバイ」と読ませています。この花の学名はChimonanthus praecoxというそうで、Chimonanthus(チモナンス)は、ギリシャ語の「cheimon(冬)+anthos(花)」が語源と言われているそうです。「冬の花」という意味で梅の中では最も早く咲く花だそうです。とても良い香りがする花としても知られていますね。

(蕾膨む)

 蕾が膨らんでいました。「蝋細工」のような梅に似た花から「蝋梅」の名になったらしいですね。季語は、晩冬で花言葉は慈愛心・思いやりだそうですよ。

 (開花)

  ここで一句。

『蝋梅を前にしばらく湯のほてり』  (川崎展宏 詠)

 庭に咲くロウバイの前で足を止め、しばし湯のほてりを冷ました。心の余裕と充実の時が伝わる、温泉宿でのひとこまを詠んだ一句です。

 梅林を後に園内各所の散在する寒椿を求めて散策しました。このような寒椿の生け垣が沢山あります。

(生け垣)

 紅色の寒椿がもっとも多くあったようです。

(寒椿)

 また、一句。

『くれなゐといふ重さあり寒椿』 (鍵和田釉子 詠)

 庭に咲く紅色のカンツバキが美しい。「くれなゐ」に「重さ」を感じたのは、その色の深さのせいか、あるいは重ねた齢のよるものか・・・。

 薄紅色や白色のカンツバキもちらほらと見られました。

(寒椿)

 ツバキって大きく咲いた姿は美しいけど、ボクはなんだかこんな少し膨らんだ蕾がお気に入りに感じましたね。

 (蕾)

 冬の季節って花が少ないのが寂しいですね。園内が一望に見渡すことのできる唯心山のあがって見ました。

(園内)

 見渡す限りお客様の姿が見えないことってめったにありません。園内前方の大きな木造建物が先日お茶会が催された鳴鶴館です。手前の大きな池が沢の池となっています。

 そして先程までの青空が正午を過ぎたころからは冬の雲が一面の曇り空の変わって来ました。地上も上空も寒々しくなってきましたね。お昼は街に出てお蕎麦でも食べに行くか・・・

 という訳で出口へと向かっていたら、新郎・新婦さんの結婚式写真の前撮をしているようですね。寒いのに、ご苦労さんです。素敵な家庭つくってね、お幸せに・・・

(前撮)

 こんな風景も・・・

(屋根猫)

 園内売店の茅葺屋根の上の白い猫くん。先ほどまで日が出ていたから多分、日なたぼっこしていたんでしょうね。

 後楽園を後に、徒歩約10分で街中のお馴染、そば処「花野」さんへ

(花野)

 このお店ではいつも、このお蕎麦を頂きます。

(温山)

 いつもの席に座り、ふと横を見たら、備前焼きの花入れには「ロウバイ」が・・・なんだこりゃ!

(備前焼とロウバイ)

 ここのお蕎麦、今年もまた、うめ~なぁ。 おあとがよろしいようで。。。。

 


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15 コメント

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Unknown (りえもんたん)
2012-01-18 20:01:08
ちょっと恥ずかしげにうつむいた白い水仙に
暖かそうな日差しに透けるような蝋梅の花ステキですね~♪
早くお花の季節がやって来ないかと指折り数えて春を待ちます。
とろろ蕎麦、美味しそうです!
返信する
気持ちいい♪ (しぃ)
2012-01-19 08:29:12
後楽園の近くまで行ってるのに
入らずに帰ってしまったので
あの時、こんな風景を見た気分になれました。

落ち着く庭園になってるんですね~
青空の下、美しい後楽園を見て回るのは
気持ちいいんだろうな~(  ′ ′)トオイメ

素敵な風景をありがとうございました(*^-^*)

で、何であの木で虫が取れるんだろ?
返信する
Unknown (パピー)
2012-01-19 11:21:37
りえもんたんさん、おはよう~

水仙、お好きですか。この辺りでは今が
盛りか、あちらこちらで見られますよ。

蝋梅って植物学的には梅の仲間じゃない
んですね。初めて知りました。
黄色がなんとも美しい黄色ですね。
この梅林が満開を迎えるのは2月中頃以降
のようですね。春よ来い♪ですね。

このお店のお蕎麦は福井産です。越前蕎麦
ですね。手打ちで毎朝ご主人が打たれてます。

コメントありがとう
返信する
Unknown (パピー)
2012-01-19 14:46:52
しぃちゃん、こんにちは。

今日は久しぶり雨模様のお天気です。
岡山の何処に来たのかな。。。せっかく
来て、後楽園に入らなきゃね、残念!
また、機会があればいらっしゃませ。

しぃちゃんは「とりもち」って知らないの
若いんだな(笑)。女の子だったからかな。
昔、ぼく達子ども頃、駄菓子屋さんなんかで
売っていました。粘着力の強い糊のような
もので、棒の先につけて木なんかに留っている
昆虫や小鳥をひっつけて採るのに使ったんだ。
ハエ取り紙って知ってるでしょう。あれみたな
もの、ゴキブリホイホイもそうかな(笑)

コメントありがとう
返信する
こんばんわ♪ ()
2012-01-19 23:17:42
雪の降る中の後楽園も素敵な絵になる感じだけど
パピーさんが今回 可愛い花とともに紹介して
くれてる後楽園も素敵です^-^v
私の思っていた以上に素敵な公園ですし これは
頑張って1度は足を踏み入れないと。。。
って、いつの事になるやらですけどね(笑)
あっ、でも お蕎麦好きの私だから お蕎麦目当て
で飛んでっちゃうかもよ>▽<
返信する
Unknown (パピー)
2012-01-20 09:58:53
海さん、おはよう~

日本三名園の一つ、岡山後楽園も全国区では
皆さん案外おいでになった方が少ないですね。
県外ナンバーの観光バスや自家用車も多く
見られるようだけど、未だ未だ宣伝不足?

パピーの拙いブログで、お一人でもお訪ね
頂けるよう頑張らねばなりませんね。
後楽園案内シリーズの為の写真収集も少しずつ
しています。

海さんは日本蕎麦がお好きですか。手打ちの
本物日本蕎麦、美味しいですね。栄養的にも
優れ物だし・・・少し高いのが・・・ですね。

コメントありがとう
(海さんの「今日の出会い♪」はコメント
再開は何時のことでしょう・・・)
返信する
Unknown (Kanon)
2012-01-20 20:49:33
最初の画像は水墨画のようで、だんだんと色のついた花の絵しゃしんで、最後がお蕎麦の写真でオチをつけていますね。

カメラは何を使っていますか?画像が、いつも美しいです。
返信する
Unknown (パピー)
2012-01-20 22:44:52
Kanonさん、こんばんは。

最初の画像は、写真の写真です(すみません)
最後のオチ、わかって頂きありがとう♪

ボクの写真画像はマダマダ不満なんですよ。
カメラは今話題のオリンパスのコンデジです。
小さなカメラはレンズが暗いからシャッター
スピードがどうしても遅くなり、その分
手ぶれがしやすいんですよね、屋内や曇天の
時には。
一眼デジカメ買おうか迷ってます。
大きくって重いしな~。でも綺麗な画像が
撮れるしな~。高価だな~。といった処です。

コメントありがとう
返信する
こんばんは! (遊花)
2012-01-21 22:16:12
こんばんは!
後楽園の美しい庭園に蝋梅、水仙、椿
それとおまけに美味しそうなお蕎麦まで拝見
しました。今度は春の後楽園を期待しています。
返信する
Unknown (パピー)
2012-01-22 09:35:44
遊花さん、おはよう~

後楽園は四季それぞれご紹介できる場面は
たくさんありますよ。
それにお茶会等の催事もありますので、
これからもしっかり写真撮らねば・・・

コメントありがとう
返信する

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